ポツドール「激情」@本多劇場
【ネタバレしとるでよ】
主宰の三浦大輔氏が岸田戯曲賞をもらって、注目度がますますあがっとる劇団。
なんか、「親とは観にいけない」とか「怒って帰る人がいる」とか、ただならぬ評判の劇団(笑)
半分怖いもの見たさで、結構好きな劇場=本多劇場へ行ってきてまったわー。
【あらすじ】(劇団演劇者。HPより)
男女間でいくら信頼関係を築こうとも、人は絶対裏切る。
しかも、どうということのないきっかけで、なし崩し的に「ま、いっか」という感じで。
その「ま、いっか」の中に、人間の本質が隠れている。
----------------------------------------------
“裏切り”をテーマに「田舎ならではのやるせなさ、どーしょうもなさ、虚しさ」という【愛憎】を“リアル”に“真摯”に人間関係を追って描いた嘘のない物語
閉ざされた田舎町。
農地拡大に失敗した両親が自殺し、多額の借金を背負うことになった菅原は、気力がうせ、何もかもバカバカしくなり、仕事を辞めてしまう。その上、両親の通夜で知り合った人妻・岩田と関係を持ち、益々“なるようになれ”的なズルズルした毎日を過ごし出す。そんな堕落しきった様子を見兼ねた幼なじみの遠藤と先輩・久保が借金を毎月少しずつ返済してくれているにも関わらず、尚もダラダラと過ごす菅原。そんな菅原の前に久保と遠藤はかつての嫌われ者・杉山を連れて来た。事業に成功した杉山が借金の半分を肩代わりしてくれるという――。
*HPのあらすじは、ドラマ版だもんで、終わり方が微妙に違っとるけど、
途中の筋は大体一緒だで。
いやぁ…。はぁ…。
実は、ワシ、1列目のど真ん中で観とったんですけど、
(初ポツドールでその席って、我ながら濃ゆいよね…。たまたまですけど。)
観終わった後、ちょっと放心状態になってまったわ。
もう後味の悪いこと悪いことw 阿佐ヶ谷スパイダースなんて比じゃないて。
よくもまぁこんだけイヤなもんばっかし詰め込んだねぇ、って感じ(笑)
同和・障害者差別・売春・自殺・裏切り・その他グロ描写 etc…。あと、やたらと濡れ場w
ラストはもう、どーにも救えれーせんような地獄絵図。
とどめに、カーテンコールなし&拍手なし!(←これが一番後味が悪い。)
ダメ押しで、後ろのオネエサンが、嗚咽漏らして泣いとるし!!
まぁ、何なんだてぇ!オレにどーしろっていうんだてぇ!
しかも、こちとら被りつきだぞ、おみゃぁ!(笑)
と、言いながらも、2時間半釘付けだったけど。。。
確かに、後味ってゆうか、消化がどらめちゃ悪い芝居であることは間違いないんだが、
その代わり、ちょっとでも消化が始まると、むしろ爽快感すら感じてまったりして。
「うわぁ…」って思いながらも、気づくと面白くて、惹きつけられとる自分がおるんだて。
悔しいことに(笑)
実際こんなにグロいことばっかし、発生しまくるなんて「目撃ドキュン!」とかでも
あれせんと思うんだが、ほんでも妙にリアルなんだわ。
舞台装置がやたらリアル&役者さんがみんな上手いってのもあるかもせんけど、
台詞回しだったり、立ち回りだったり、ふとした感情の動きだとか言葉だとか
そういった割と細かい「リアル」の積み重ねが、「セミドキュメント」じゃないけど、
客に対して、その場に立ち会う(覗かせる)ような感覚を与え、ほんで最終的に、
(ある意味とんでもない)ストーリー全体っていう、でっかい枠に
リアリティを与えとるって感じかしらん。
(個人的には、関根(町田マリー)と菅原(米村亮太郎)がセックスに至りそうになる
やりとりが一番そーゆー感じがした。)
表現路線が若干変わっても、何だかんだで、
この「リアリティ」がポツドールの最大の魅力であり武器なんだろうなぁ。
(だからこそ、途中に伏線を張りまくっとったのには、最後まで観たときに軽く萎えたけど。)
…てか、これ、ハマっちゃったって証拠なんかしらん?(w
いずれにせよ、(色んな意味で)こんなに衝撃的だった舞台は初めてだわー。
************************
ポツドール「激情」
2006年3月4日~11日 @下北沢本多劇場
作・演出:三浦大輔
出演:安藤玉恵 米村亮太朗 町田マリー(毛皮族) 古澤裕介 小林康浩 脇坂圭一郎
玄覺悠子 井上幸太郎 仗桐安(RONNIEROCKET) 鷲尾英彰 美館智範 河西裕介
照明:伊藤孝(ART CORE design) 音響:中村嘉宏(atSound)
舞台監督:清沢伸也 舞台美術:田中敏恵
映像・宣伝美術:冨田中理(selfimage produkts) 演出助手/富田恭史(jorro)
小道具:大橋路代(パワープラトン) 衣装:金子千尋
写真撮影:曳野若菜 制作:木下京子 広報:石井裕太 当日運営:山田恵理子(Y.e.P)
協力:有限会社マッシュ 毛皮族 にしすがも創造舎
助成/東京都歴史文化財団 企画・制作/ポツドール
ポツドールHP
*写真はe+のHPより拝借しました。

なんか、「親とは観にいけない」とか「怒って帰る人がいる」とか、ただならぬ評判の劇団(笑)
半分怖いもの見たさで、結構好きな劇場=本多劇場へ行ってきてまったわー。
【あらすじ】(劇団演劇者。HPより)
男女間でいくら信頼関係を築こうとも、人は絶対裏切る。
しかも、どうということのないきっかけで、なし崩し的に「ま、いっか」という感じで。
その「ま、いっか」の中に、人間の本質が隠れている。
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“裏切り”をテーマに「田舎ならではのやるせなさ、どーしょうもなさ、虚しさ」という【愛憎】を“リアル”に“真摯”に人間関係を追って描いた嘘のない物語
閉ざされた田舎町。
農地拡大に失敗した両親が自殺し、多額の借金を背負うことになった菅原は、気力がうせ、何もかもバカバカしくなり、仕事を辞めてしまう。その上、両親の通夜で知り合った人妻・岩田と関係を持ち、益々“なるようになれ”的なズルズルした毎日を過ごし出す。そんな堕落しきった様子を見兼ねた幼なじみの遠藤と先輩・久保が借金を毎月少しずつ返済してくれているにも関わらず、尚もダラダラと過ごす菅原。そんな菅原の前に久保と遠藤はかつての嫌われ者・杉山を連れて来た。事業に成功した杉山が借金の半分を肩代わりしてくれるという――。
*HPのあらすじは、ドラマ版だもんで、終わり方が微妙に違っとるけど、
途中の筋は大体一緒だで。
いやぁ…。はぁ…。
実は、ワシ、1列目のど真ん中で観とったんですけど、
(初ポツドールでその席って、我ながら濃ゆいよね…。たまたまですけど。)
観終わった後、ちょっと放心状態になってまったわ。
もう後味の悪いこと悪いことw 阿佐ヶ谷スパイダースなんて比じゃないて。
よくもまぁこんだけイヤなもんばっかし詰め込んだねぇ、って感じ(笑)
同和・障害者差別・売春・自殺・裏切り・その他グロ描写 etc…。あと、やたらと濡れ場w
ラストはもう、どーにも救えれーせんような地獄絵図。
とどめに、カーテンコールなし&拍手なし!(←これが一番後味が悪い。)
ダメ押しで、後ろのオネエサンが、嗚咽漏らして泣いとるし!!
まぁ、何なんだてぇ!オレにどーしろっていうんだてぇ!
しかも、こちとら被りつきだぞ、おみゃぁ!(笑)
と、言いながらも、2時間半釘付けだったけど。。。
確かに、後味ってゆうか、消化がどらめちゃ悪い芝居であることは間違いないんだが、
その代わり、ちょっとでも消化が始まると、むしろ爽快感すら感じてまったりして。
「うわぁ…」って思いながらも、気づくと面白くて、惹きつけられとる自分がおるんだて。
悔しいことに(笑)
実際こんなにグロいことばっかし、発生しまくるなんて「目撃ドキュン!」とかでも
あれせんと思うんだが、ほんでも妙にリアルなんだわ。
舞台装置がやたらリアル&役者さんがみんな上手いってのもあるかもせんけど、
台詞回しだったり、立ち回りだったり、ふとした感情の動きだとか言葉だとか
そういった割と細かい「リアル」の積み重ねが、「セミドキュメント」じゃないけど、
客に対して、その場に立ち会う(覗かせる)ような感覚を与え、ほんで最終的に、
(ある意味とんでもない)ストーリー全体っていう、でっかい枠に
リアリティを与えとるって感じかしらん。
(個人的には、関根(町田マリー)と菅原(米村亮太郎)がセックスに至りそうになる
やりとりが一番そーゆー感じがした。)
表現路線が若干変わっても、何だかんだで、
この「リアリティ」がポツドールの最大の魅力であり武器なんだろうなぁ。
(だからこそ、途中に伏線を張りまくっとったのには、最後まで観たときに軽く萎えたけど。)
…てか、これ、ハマっちゃったって証拠なんかしらん?(w
いずれにせよ、(色んな意味で)こんなに衝撃的だった舞台は初めてだわー。
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ポツドール「激情」
2006年3月4日~11日 @下北沢本多劇場
作・演出:三浦大輔
出演:安藤玉恵 米村亮太朗 町田マリー(毛皮族) 古澤裕介 小林康浩 脇坂圭一郎
玄覺悠子 井上幸太郎 仗桐安(RONNIEROCKET) 鷲尾英彰 美館智範 河西裕介
照明:伊藤孝(ART CORE design) 音響:中村嘉宏(atSound)
舞台監督:清沢伸也 舞台美術:田中敏恵
映像・宣伝美術:冨田中理(selfimage produkts) 演出助手/富田恭史(jorro)
小道具:大橋路代(パワープラトン) 衣装:金子千尋
写真撮影:曳野若菜 制作:木下京子 広報:石井裕太 当日運営:山田恵理子(Y.e.P)
協力:有限会社マッシュ 毛皮族 にしすがも創造舎
助成/東京都歴史文化財団 企画・制作/ポツドール
ポツドールHP
*写真はe+のHPより拝借しました。
by yokusang_09
| 2007-03-04 23:23
| 芝居を観てきた2007
|
Comments(0)
主に観劇記録になっていますが、たまに旅行記や単なる雑記も載せています。そういうブログです。
by yokusang_09
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