iaku「目頭を押さえた」@こまばアゴラ劇場

チラシ観ただけでビビッときて、予約したんですけど、
よくよく見てみたら、三重でもやってた作品でした。
そして、まさかの、名古屋でお世話になっていたニシムラタツヤさんに遭遇!
以前、スズナリで麦ちゃんに遭遇した時もびっくりしましたけど、
またしても、七ツかと錯覚www

c0025481_2242285.jpg【あらすじ】
江戸時代から林業を生業としてきた香茨山の山間にある集落、人見村高木地区。住民全員が例外なく「田舎」と称するこの土地で、「葬儀」を巡っていがみ合う二つの家族があった。伝統的な葬儀を守ってきた中谷家と、小さな葬儀社を開業した杉山家。高木地区では、季節労働である林業に携わる者が葬儀の取り仕切りを行なうことになっていて、現在この地で唯一林業を営む中谷家が長年に渡って「年行司」(葬儀を取り仕切る役)を務めてきた。その伝統的な葬儀の特徴のひとつに、「喪屋」という建物で通夜および葬儀を執り行うことがある。これは、死を「穢れ」という伝承から来ており、穢れを隔離する目的があった。一方、杉山家は、亡妻の故郷であるこの土地に8年前に越して来て、小さな葬儀社を開業。現役世代のニーズに併せた「家族葬」や「直葬」といった都会的な葬儀を持ち込んだ。古きを守る中谷家、新しきを取り入れた杉山家。主に中谷家の家長からの強い嫌悪が杉山家に向けられ、二つの家族は徐々に溝を深めていった。この二つの家庭にはそれぞれ高校生の娘がいる。彼女らはこの村唯一の同級生で、父親同士のいがみ合いなど気にすることなく、幼い頃から仲良く過ごしてきた。よく喪屋を秘密基地にして遊んで叱られたものだ。しかし、思春期を迎えた二人は同時に高校の男性教諭に恋をして、少しずつその関係にひずみを生じさせる。そのことをきっかけに、この二家族の関係は修復不可能なものになっていくのだった…。小さな田舎に生きる無名人たちの意地やプライドを、労働や生活や恋愛を通して観測。この土地におけるセンセーショナルなドラマは、抱え難い哀しみに、ほんのり希望を添えてくれるかもしれない。 (三重県文化会館HPより)


あたしゃ、なんか遼からは、あまり恋心が感じられなかったんですけどね…。
他人の恋心に、鈍感なときは徹底して鈍感なので許してください。

何か演出的に目立ったことがあるわけでもなく、ストーリーも奇想天外なわけでもなく
実に淡々と進んでいく会話劇なのですが、これが、実にいいんです。
実に巧い。テクストももちろんだし、会話のテンポも、
そしてそれを演じている役者もホントに巧い。

「淡々と」と言ったけれど、ちゃんと抜きのポイントとか笑いどころとか、そういうのも
ちゃんと作ってあるし、ストーリーも起承転結的なものがしっかりしていて見やすい。
(わしにとっちゃあ、案外重要なんですよ、これ…)
半ば飛び道具なのかと思っていた子役も、まさか、後半であんなにしっかりと
ストーリー的に存在を放つとは思ってませんでしたし。
(というか、まさか小劇場でちゃんと子役が出てくるとは思ってなかったので吃驚したw)
最後に、タイトルの意味が明かされた時の衝撃たるや…。
そして何より、登場人物たちの微妙な人間関係と、複雑かつ繊細な心情変化が、
実に丁寧に描かれていて、それが面白くて、ほぼずーっと釘づけだった。
これほど巧くて良質な会話劇って最近観たっけ…?って感じ。

当日パンフの演出のコメントに、「この劇が観る者にとって『何かについての』劇であるより、
『何か自体』であれと願う」という文言があったんだけど、上手く言えないんだけど、
確かに「何か自体」だったなぁ…。ド田舎の狭いコミュニティの中での関係性とか、
他人への嫉妬だったり、憧れだったり、それはそれで、確かにそうなんですけど、
それを忠実に描いていた、とか、「あー、僕もそういう経験しましたわ~」
みたいなことじゃなく、(ほんでもまぁ、大なり小なりしてるんですけど)
パッケージとして、自分の中の「何か」を、スコッと抜かれて舞台に載せられたような感じ。
その「何か」がまだ表現できないんでダメなんですけど、でもそういう、
一種の清々しさのようなものも感じたり。

いやー、よかった。実によかった。
もうその一言に尽きる。

とはいえ最後に、これだけ言わせて…。
この芝居観た後、カレー作って食べたくなるのって、俺だけだろうかw
(カレー食べたい。外食じゃなくて、自分で作りたい。)

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iaku vol.4 「目頭を押さえた」
〈ABCホールプロデュース作品(2012)ツアー企画〉

(東京公演) 2013年12月12日~15日 @こまばアゴラ劇場

作:横山拓也 
演出:上田一軒
出演:金替康博(MONO)、緒方晋(The Stone Age)、 魔瑠(遊気舎)、橋爪未萠里(劇団赤鬼)、
    松永渚、うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)、七味まゆ味(柿喰う客)、野村脩貴(ルート)
舞台監督:武吉浩二(Quantum Leap*)  照明:池田哲朗(PAC West)
音響:三宅住絵(Quantum Leap*)  舞台美術:柴田隆弘  
演出助手:北山佳吾(iaku)、鎌江文子
衣装協力:田中秀彦(iroNic ediHt DESIGN ORCHESTRA)  
写真:堀川高志(kutowans studio)
宣伝美術・WEBデザイン:下元浩人(81 EIGHTY ONE)
制作協力:尾崎雅久(尾崎商店)、溝端恵理子 制作:笠原希(iaku/righteye)
協力:ABCホール  提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場(東京公演)
主催:三重県文化会館(三重公演)  助成:芸術文化振興基金 企画・製作:iaku

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by yokusang_09 | 2013-12-14 19:29 | 芝居を観てきた2013 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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