シス・カンパニー「グッドバイ」@シアタートラム

シス・カンパニーなのに、作・北村想&演出:寺十吾という、
なんか七ツ寺っぽいかほりのする組み合わせに惹かれて、
上京後、初めて平日に芝居を観てきました。
実は定時が遅いから、場所次第では7時スタートでも厳しいのである…
シアタートラムは三軒茶屋駅降りてすぐだから、まだ大丈夫なんだけど。
しかし、これこそ首都圏在住のメリットなのである。

そういえば、高橋克実がやたらとTシャツ来て宣伝してましたね…。
良く考えるとかなりアツいんだけど、まぁ、正直役者は事前は大きな要素ではなかったw

c0025481_23563269.jpg【あらすじ】
大学で哲学とミステリ文学を教える黄村先生には、なんと8人もの愛人があった。
諸事情から愛人たちとの関係を清算しなければならなくなった先生は、
助手の渡山の提案に乗り、ある計画をもくろむ。
そのために必要なのは「心身ともに健康で、かつ美人」の秘書だ。
先生のお眼鏡にかなって雇われたのは、三舞理七という若い女だった。
理七の見た目と喋りのギャップに面喰いつつ、先生は理七の協力によって、
計画を順調に進めていく。そしてあと一歩というところまで来たかに見えたのだが…。
(パンフレットより引用)


原作はよく知らないのですが、映画化を前提に書かれた太宰の未完の小説なんだそうで。
ただ、確かにあらすじだけ辿っていても、どうやらそんなに原作に忠実ではないそうで。
まぁ、面白けりゃ何でもいいんですけど。

舞台美術が、遠近法を派手に用いた漫画みたいなタッチのセットで、
芝居の内容(あとは衣装やその他美術も含めて)、なんか、
つげ義春の漫画みたいな世界観だった。
その世界観と合わせてなんだけど、結構細かいこと考えると、
これっていつの時代なんだろう…っていうのが引っかかると言えばひっかかったかな。
少なくとも太宰が死んだ後の時代ではあるんだが、衣装のイメージの割には
結構平成の最近のようにも見えるし。
ついでにいうと、この戯曲、よくよく考えるとその愛人との別れについては
一切場面として出てこないんですよね。事後の屋台での打ち上げのみ(笑)
もちろん、そういう描き方をしているからこそ、黄村先生の愛人関係の真実が
最後まで客にわからなくて、最後のストーリーへとつながるので、そこを見せろ、
と言いたいわけではないんですけど。
だけど、そのなんてゆーのかなぁ。その色々な謎の要素の複合によって、
その「そこだけの空間」っていうのが見事に出来上がっていたんだよな。
もしかしたら、妄想なのかもしれない。(だって愛人関係だって半分そうだったし)
パラレルワールド的な何かなのかもしれない。
そもそも、シアタートラムで北村想で蒼井優って!とかもあるしw (←失礼)
原作はシニカルコメディだとは言うけれど、そのシニカルさが実に切なくて、
でも最後はなんだか心温まっちゃうし、だからこそ、その「そこだけの空間」が
凄く凄く心地よかったです。(またシアタートラムって言うのもあるんだろうね)
よくよく考えてみると、なんかわかんないことが多くて、けむに巻かれているような
気持ちもしなくはないんだがw、そんなこたぁ関係ない。

あと、冒頭、別に役者に期待はしてなかったって言ってましたけど、
まぁ、役者目当てで行ったわけではないという意味で、「期待していなかった」
ということなんですけど(というか、「北村想」「寺十吾」にばかり目が行っていたw)
役者も相当良かったです。当り前ですけど、でも相当良かった。
あんなにテレビ出てくる人たちだけど、商業臭がほぼゼロw
よくよく考えれば、段田さんって遊眠社だし、蒼井優だってバンバン舞台出てるし、
(感想書いていないけど、9月の「かもめ」も相当良かった)
そりゃそうなんだけどさ。
おれ、実はおじさんが涙を流して泣くっていうのに結構弱くて、
(だから、東日本大震災後のテレビでおじさんが泣いてるのみて、朝から泣きしてた)
最後、段田さん演じる黄村教授が大泣きするシーンを見て、思わず泣きそうなりました…。
でも、そんだけ伝わってきちゃったってことだがんね。

いやー、よかった。年末に相応しい芝居だった。
そして、観た後、屋台で、おでんとぬる燗で一杯やりたくて仕方がなかった…。
(結局、その後大手町で友人と飲んだけど、燗酒しか実現しなかったw)

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シス・カンパニー公演 日本文学シアターvol.1【太宰治】
「グッドバイ」
2013年11月29日~12月28日 @シアタートラム

作:北村想
演出:寺十吾
出演:段田安則、蒼井優、江本佑、半海一晃、山崎ハコ、高橋克実
美術:松本るみ  照明:小川幾雄  衣装:前田文子  音楽:坂本弘道  
音響:岩野直人  ヘアメイク:赤松絵利  舞台監督:滝原寿子  
プロデューサー:北村明子  企画・製作:シス・カンパニー  
提携:(公財)せたがや文化財団・世田谷パブリックシアター  後援:世田谷区

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by yokusang_09 | 2013-12-13 22:30 | 芝居を観てきた2013 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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