NODA・MAP「エッグ」@東京芸術劇場プレイハウス

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東京芸術劇場のリニューアル工事が終わり、
そのこけら落とし的公演。
そりゃあ、おみゃあさんよ、芸術監督の芝居が
観たいに決まっとるがねw
リニューアル後のプレイハウス(旧中ホール)は、
まぁ、相変わらず傾斜の緩い感じではありましたが、
席が互い違いに配置されていたりして、
格段に見やすくなっておりました。

芸術監督に就任してしばらく経つけど、これで本当に
自分のホームグラウンドができた、って感じなのでしょう。野田さんにとっては。
そういうことを踏まえてるのかは知りませんが、
別にワイキャイしてたとかってわけじゃないですけどw、
やっぱり「こけら落とし」のサービス精神あふれる芝居だったなぁ、という印象。
今まで観た中で、ある意味(良くも悪くも)最も商業っぽかったというか、
キャッチーだったというか、エンタメ感満載だったというか、
(ワイキャイじゃなくて)キャピキャピしていたというか…。
椎名林檎が曲を書き下ろしてて、それを深津絵里が劇中で歌うとか。
(だから、ちょっと音楽劇な構成なのよね)
そして、藤井隆が久しぶりに、(ある意味では)期待どおりのカマキャラとかw
(なんか踊ってたし、嬉しかったよ、俺はw)
仲村トオル、むちゃくちゃガタイよかったし!(海猿で鍛えたらしい)
バスタオル姿で観客に見せつけてたわよw(←なぜかカマ風)
そして、野田さんはなんと「この劇場の芸術監督」の役として登場。
あと、「芸術監督の愛人」役もやっとらしたw (←大好きw)
ただ、それらを否定したいわけではないのと、一言で言い表しにくいもんで、
「サービス精神あふれる」ってことにしときますわね。
てゆーか、どっちかというと、「野田さんこんなこともできるんだー!」って
新鮮な驚きの方が勝っとるんだけどね。
(キャストに関しては少数精鋭って感じでよくまとまっていたし、アンサンブルもよかった)

今回の作品は、「エッグ」というスポーツを巡る男同士の戦いから、
いつのまにやら満州やら731部隊の話とだんだんシンクロしていくという話。
(どらめちゃ大雑把ですみませんw)
まぁ、言ってしまえば、最近の野田作品の王道です。
でも、野田さんって最近、自分が言いたいことはタイムリーに表現していく感じに
なっとる気がしとって、そういう意味で言えば、せりふの中には一言も
でてこないんだけど、その満州や731部隊は敗戦後の引き上げの話なんかは、
その背後に震災や原発事故の話があって、そして、それは、1年以上経った今の、
(被災地以外に暮らす)日本人に向けられたメッセージだったりするわけで、
「そう持ってるか!」というハッとさせられる気持ちと、
胸の内にたまっている気持ちを作者及び戯曲世界と共有できたという気持ちで、
個人的にはなかなか見応えのある作品だったなぁ、と。
確かに、まぁ、いつもの作風ともいえるんだけど、
今回はモチーフのだし方とかテーマがツボだったし、絶対上手かった。
えぐってきますよ。「早く忘れてなかったことにしましょう」なんて言われたらさ。

ただ、気になる点もある。
最初にもたらたら説明した、サービス精神あふれた結果なのか
何なのかは知らんけど、ちょっと芝居が全体的に軽い。
もしかしたら、妻夫木のせいなのかもしれんけど…。
(主人公が男性になってから、あの記号的ヒロインが
発する独特の世界が薄れたなぁ…とは思う)
とはいえ、あの軽さがあったからこその、こけら落としのお祭り感だったり、
まるで楽曲のような、あの流れるリズム感が出ていたとは思うので、ダメだとは思わん。
ただ、なんかもうちょこっとだけ、重さっていうか濃さがあってもよかったかな、とは思う。
(たぶん、悪い意味で「商業的」って印象を持ったのは、このせいかな…)
もうちょっとまとめると、スピード感や世界の立ち上がる感じが好きなんだけど、
やっぱりちょっとあっさりしすぎていて物足りない部分は否めない。
いや、最近、個人的に、芝居とか演技の「重い・軽い」について気になるんですよ・・・。

あと、最初難癖つけまくっていたワタクシですが、スタッフワークに関しては、
この劇場での見せ方に関しては、最初よりも全然よくなっていた。
ロッカーが動いたり、カーテンで空間を仕切ったり、
観ていて、きれいだしわくわくするし、面白いし。
これからもこの劇場から発信される、野田作品には注目していきたいなぁ、と思います。
もちろん、他の作品もだけど!

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NODA・MAP第17回公演
 「エッグ」
2012年9月5日~10月28日 @東京芸術劇場プレイハウス

作・演出:野田秀樹
出演:妻夫木聡、深津絵里、仲村トオル、秋山菜津子、大倉孝二、藤井隆、野田秀樹、橋爪功
アンサンブル出演(50音順):上地春奈/秋草瑠衣子/伊藤昌子/大石貴也/大石将弘/
大西智子/川原田樹/菊沢将憲/木村悟/久保田武人/黒瀧保士/河内大和/後藤剛範/
後藤陽子/近藤彩香/佐藤ばびぶべ/佐藤悠玄/下司尚実/白倉裕二/竹内宏樹/冨永竜/
永田恵実/西田夏奈子/野口卓磨/萩原亮介/深井順子/的場祐太/三明真実/柳沢友里亜
音楽:椎名林檎 美術:堀尾幸男 照明:小川幾雄 衣裳:ひびのこづえ 
音響・効果:高都幸男 振付:黒田育世 映像:奥秀太郎 美粧:柘植伊佐夫

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by yokusang_09 | 2012-09-16 19:05 | 芝居を観てきた2012 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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