劇団うりんこ「お伽草子/戯曲」@愛知県芸術劇場小ホール
今年の観劇初めは、名古屋では児童劇で有名な「劇団うりんこ」でした。
イマイチ記憶があいまいなんだが、自分も小学校の体育館で観たことがあるはずなんだわ…。
ただ、今回の作品は、純粋な児童劇、ではなくて、かなり大人向けのお芝居。
「絶対に観といた方が良い」と言われ、ついでに稽古場見学のユーストみたら
ますます行きたくなってまって(所属劇団の人が出てたもんで、手前味噌ですがw)、
観てきてまったわー。
(なんでもいいけど、チケットを劇団購入する場合でもカード精算できるのは嬉しい!)
みなさん、この劇は太宰治という作家が日本に古くから伝わるおとぎ話を自由に考え直して新しくつくった小説を元にしています。そこでは、例えばあの浦島太郎は助けてやった亀にひどく怒られたりもしています。どうしてそうなのかは、劇を見てのお楽しみですが、このように元々あるお話を考え直してみることを、むずかしい言葉で「批評」と言います。
さっき私は、この劇は太宰治の小説を元にしているといいましたが、つまり、この劇は、日本に伝わるおとぎ話を太宰が考え直したものを、さらに考え直したということです。どうしてこんなややこしいことをやるのかと言うと、私は、劇というものは、そもそも「批評」だと思っているからです。
太宰は戦争中、検閲のために自由な発言ができないとき、古典を題材にしてたくさんの小説を書きました。皮肉にもそれらは彼の作品の中でもたいへん優れたものになりました。このことは、芸術すらもある制約を課せられたときに力を発揮する、ということを意味しているのではないでしょうか。今日、私たちは目に見えるような明らかな制約の中に生きてはいません。特に今の日本において「目に見えない制約」について考えることはとてもむずかしいと思います。
この劇は、そんなことを考えながらつくりました。だから子ども劇のふりをしていますが、みなさんには分かりづらいと思います。でも大丈夫です。大人もあまりよく分かっていないからです。批評する相手のことを。これは、大人になれない大人のための、子ども劇なのです。(劇団HPより)
正直、年末年始に出る疲れの症状として、今シーズンは「土日の昼間に体力がない」という
現象が発生しとるっぽくて、途中からなぜか猛烈な眠気に襲われてまったんですがw
でも、お芝居自体、まるで長い夢を見とるかのような感じだった。
どらめちゃ大雑把に内容を説明すると、太宰治の書いた「お伽草子」を
つないだものなのだが、ぶっちゃけ、どうやってこの話が繋がっていったのが、
クラブのDJプレイ以上に不明w
まるで溶融するかのような、ふわ~んと、ぐにゃ~んと、パワープレイとも違う、
なんか、角を曲がったら、いつの間にやら違う世界に迷い込んでまったかのような
物語の進展は、完全に夢の世界でのシーンの繋がり方だがんね。
空襲警報が鳴り響く中、いつの間にやら御伽草子の世界に突入していって、時々現実と
物語が重なりあうところとかも、あれ、現実に枕元で鳴っとる目覚まし時計の音が
夢の中に登場してくるようなもんだがんねw (←自分に言わせれば)
事前に聞いとった話では、演出が(すごいという意味で)謎、ってことだったんだが、
個人的には演出よりも、(原作も含めた)戯曲のトリッキーさの方が気になった。
演出は、どちらかというと戯曲に対しては忠実に、かつ自分のやりたいことを
極めて素直に盛り込んでいってたんじゃないか、という印象だった。
(とはいえ、三浦さんの演出作品を見たことがないもんで、そうじゃないのかもしれんけど)
でも、結構なレベルで意味不明な(笑)あの戯曲、そんな夢を見とるようなあの世界観を
そのまんま、夢を見とるかのように立ち上げてくる、その演出センスはやっぱ凄いんだよなぁ。
あと、役者さんがみんな魅力的だった。特にお父さん(?)の人。
そして、舌切り雀のシーンのすずめの皆様。ファンです。
(噂になってた、メガネっ娘のエロさは、まぁ、わからんでもなかったw)
愛知県では3月に豊川で上演があるもんで、
これ、もう一回、原作を読んで&元気な状態で観たいw
---------------------------------------------------
劇団うりんこ 「お伽草子/戯曲」 2012全国ツアー
【名古屋公演】
2012年1月13日~14日 @愛知県芸術劇場小ホール
原作:太宰治
戯曲=永山智行(こふく劇場)
演出:三浦基(地点)
出演:内田成信、越賀はなこ、丹羽美貴、高田博臣、牧野和彦、にいみひでお
藤本伸江、和田幸加、花山ヨージロー
演出助手:佐久間晶子 舞台美術:杉山至+鴉屋 衣裳:ごとうゆうこ
照明・音響:四方あさお 音響オペ:新美豊 イラスト=よしながこうたく
フライヤーデザイン=京(kyo.designworks) 制作=安形葉子 製作総指揮=平松隆之
主催:劇団うりんこ
イマイチ記憶があいまいなんだが、自分も小学校の体育館で観たことがあるはずなんだわ…。
ただ、今回の作品は、純粋な児童劇、ではなくて、かなり大人向けのお芝居。
「絶対に観といた方が良い」と言われ、ついでに稽古場見学のユーストみたら
ますます行きたくなってまって(所属劇団の人が出てたもんで、手前味噌ですがw)、
観てきてまったわー。
(なんでもいいけど、チケットを劇団購入する場合でもカード精算できるのは嬉しい!)

さっき私は、この劇は太宰治の小説を元にしているといいましたが、つまり、この劇は、日本に伝わるおとぎ話を太宰が考え直したものを、さらに考え直したということです。どうしてこんなややこしいことをやるのかと言うと、私は、劇というものは、そもそも「批評」だと思っているからです。
太宰は戦争中、検閲のために自由な発言ができないとき、古典を題材にしてたくさんの小説を書きました。皮肉にもそれらは彼の作品の中でもたいへん優れたものになりました。このことは、芸術すらもある制約を課せられたときに力を発揮する、ということを意味しているのではないでしょうか。今日、私たちは目に見えるような明らかな制約の中に生きてはいません。特に今の日本において「目に見えない制約」について考えることはとてもむずかしいと思います。
この劇は、そんなことを考えながらつくりました。だから子ども劇のふりをしていますが、みなさんには分かりづらいと思います。でも大丈夫です。大人もあまりよく分かっていないからです。批評する相手のことを。これは、大人になれない大人のための、子ども劇なのです。(劇団HPより)
正直、年末年始に出る疲れの症状として、今シーズンは「土日の昼間に体力がない」という
現象が発生しとるっぽくて、途中からなぜか猛烈な眠気に襲われてまったんですがw
でも、お芝居自体、まるで長い夢を見とるかのような感じだった。
どらめちゃ大雑把に内容を説明すると、太宰治の書いた「お伽草子」を
つないだものなのだが、ぶっちゃけ、どうやってこの話が繋がっていったのが、
クラブのDJプレイ以上に不明w
まるで溶融するかのような、ふわ~んと、ぐにゃ~んと、パワープレイとも違う、
なんか、角を曲がったら、いつの間にやら違う世界に迷い込んでまったかのような
物語の進展は、完全に夢の世界でのシーンの繋がり方だがんね。
空襲警報が鳴り響く中、いつの間にやら御伽草子の世界に突入していって、時々現実と
物語が重なりあうところとかも、あれ、現実に枕元で鳴っとる目覚まし時計の音が
夢の中に登場してくるようなもんだがんねw (←自分に言わせれば)
事前に聞いとった話では、演出が(すごいという意味で)謎、ってことだったんだが、
個人的には演出よりも、(原作も含めた)戯曲のトリッキーさの方が気になった。
演出は、どちらかというと戯曲に対しては忠実に、かつ自分のやりたいことを
極めて素直に盛り込んでいってたんじゃないか、という印象だった。
(とはいえ、三浦さんの演出作品を見たことがないもんで、そうじゃないのかもしれんけど)
でも、結構なレベルで意味不明な(笑)あの戯曲、そんな夢を見とるようなあの世界観を
そのまんま、夢を見とるかのように立ち上げてくる、その演出センスはやっぱ凄いんだよなぁ。
あと、役者さんがみんな魅力的だった。特にお父さん(?)の人。
そして、舌切り雀のシーンのすずめの皆様。ファンです。
(噂になってた、メガネっ娘のエロさは、まぁ、わからんでもなかったw)
愛知県では3月に豊川で上演があるもんで、
これ、もう一回、原作を読んで&元気な状態で観たいw
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劇団うりんこ 「お伽草子/戯曲」 2012全国ツアー
【名古屋公演】
2012年1月13日~14日 @愛知県芸術劇場小ホール
原作:太宰治
戯曲=永山智行(こふく劇場)
演出:三浦基(地点)
出演:内田成信、越賀はなこ、丹羽美貴、高田博臣、牧野和彦、にいみひでお
藤本伸江、和田幸加、花山ヨージロー
演出助手:佐久間晶子 舞台美術:杉山至+鴉屋 衣裳:ごとうゆうこ
照明・音響:四方あさお 音響オペ:新美豊 イラスト=よしながこうたく
フライヤーデザイン=京(kyo.designworks) 制作=安形葉子 製作総指揮=平松隆之
主催:劇団うりんこ
by yokusang_09
| 2012-01-14 22:19
| 芝居を観てきた2012
|
Comments(0)
生きて名古屋に帰って来たよ。
by yokusang_09
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