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夏の日の本谷有希子「本当の旅」@VACANT

c0025481_10352497.png原宿に芝居観にいくのめちゃくちゃ久し振りだし、何だか客層も普段よりずっとオシャレな感じがして「さすが原宿~」とか思っていた。なんじゃそりゃw
私にとっては(服装的には割と卒業したとはいえ)原宿は、永遠のおしゃれタウンなのである。

そんなことはさておき。これまたお久しぶりの本谷さん。
大きな劇場でやるイメージだったのに、まさかのギャラリーのようなところでの上演ということで一体どうなるんだろうと、期待。

戯曲は本谷さんの短編小説が原作で、私は読んでいないのだが、ほぼほぼ原作どおりらしい。
SNSでの自己表現を価値あるものと信じるハネケン、づっちん、ヤマコのインスタグラマー3人(いい歳こいて、「意識高い系」みたいな感じで、貧乏)が、マレーシア・クアラルンプールでの旅を通じて「本当の旅」を知るというあらすじ。

劇団、本谷有希子といえば、台詞も演技も美術も、密度濃いめのリアルな感じと印象だったのだが、今回は同じ役を複数の役者が入れ替わりながら演じていくのとか、一瞬台詞と関係のない身体の動きをみせるとか、マイクを使って、モニターに向かって話すとか、なんか、チェルフィッチュあたりで観たことがあるような手法で、それ自体は(「劇団、本谷有希子」でやってるのは斬新だけど)新しいことというわけでもなく。
ただ、戯曲に関してはやっぱり本谷さんだなぁ、と唸ってしまう。なんというか、その冷静さとかシニカルさが。
インスタグラマー達は、えらそうなことを言いながらも、結局はインスタで観た情報を追いかけて、写真を撮って投稿するだけで、未知なるものに出会うわけでも、オリジナルな経験でも何でもない。しかも、40近くにもなってそんなことやっているのが、ぶっちゃけかなり痛々しい。
結局、彼らが本当にオリジナルな経験をするのは、最後にタクシーで拉致されて強盗に遭うところだけである。その視点に関しては、手法や劇場が変わっても、相変わらずの本谷有希子だったなぁ。。。と。(まぁ、それがよかったんだけど!)

でも、ちょっと引いて考えてみると、実はあの先行事例が豊富な「新手法」に関しても、そういうシニカルさを含めての演出だったのかなぁ。。。とちょっと勘ぐってみたり。(disではない)
いや、地方にいくと、どや顔でその辺のことをオリジナル風にやってる人がいたりするもんで…(毒舌)
演劇に関しても隆盛はいろいろ変わってくるけれど、なんか「本谷有希子、ここにあり」って感じが自分としては結構強くて、じわじわと後から揺さぶりが来る。

キャストについては、(比較的?)ベテラン勢と若手勢がいい具合に調和していて、それが結果として今の本谷ワールドを作り上げていたのがよかった。身体の芯がしっかりしているのと、発声もしっかりで、そのあたりのクオリティが、やっぱり「本谷有希子」なテイストを支えていた、かな。

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夏の日の本谷有希子「本当の旅」
2019年8月8日~8月18日
@VACANT

作・演出 本谷有希子 (『静かに、ねえ、静かに』講談社刊より)
出演:石倉来輝、今井隆文、うらじぬの、大石将弘、後藤剛範、島田桃依、
杉山ひこひこ、富岡晃一郎、福井夏、町田水城、矢野昌幸
照明:伊藤孝(ART CORE) 映像:松澤延拓 音響:秋山多恵子
映像・照明オペ:堀田創 舞台美術:俳優座劇場 演出助手:杉山ひこひこ
料理:大塚瞳 Tシャツデザイン:佐藤亜沙美
制作助手:嶋口春香 制作:寺本真美(ヴィレッヂ)
企画:黒瀧保士・本谷有希子 主催:ヴィレッヂ・VACANT
協力:スイッチ総研、アミューズ、レプロ、劇団子供鉅人、ままごと、
ナイロン100℃、トムカンパニー、ダックスープ、バウムアンドクーヘン、ゴーチ・ブラザーズ、
阿佐ヶ谷スパイダース、柿喰う客、しあわせ学級崩壊、クレイ、はえぎわ、講談社、西原幸平

# by yokusang_09 | 2019-08-17 16:26 | 芝居を観てきた2019 | Comments(0)

五反田団「偉大なる生活の冒険」@アトリエヘリコプター

チラシではなく、何となく日付ありきで、ネットで芝居の予定を漁っていたら、「五反田で、五反田団やるじゃん!」って気付いたという、珍しいパターン且つ極めて東京的な感じで観劇。
でも、アトリエヘリコプターって、一応、大崎の方が近いのね…。

c0025481_15202278.jpg【作品について(あらすじ)】
30歳の時に書いて演じた作品を10年ぶりに読み返し、42歳の今も大して変わらないことに驚き、「やばいなこれ、今の方が切実だわ」と感じ、流石に50になったらやれないだろうし、今年やることにしました。
別れた彼女の家に住みつづける男が、隣の部屋の男と話したり、いろんなことを考える話です。そう聞いて想像する芝居よりは多分面白いと思います。(劇団HPより)


実はこの芝居、約10年前にも上演されており、今回はその再演。そして私、初演も観ていた(観劇記録をちゃんとつけていてよかった。https://catchy.exblog.jp/8418969/)。メインの二人は初演と同じ役者。だからこそ、10年間の変化を体感できるのかと思っていたりしたのだが、今観ると、そこまで能天気でもいられなかった(笑)

戯曲も大きく手を加えてはいないらしく、基本的な感想としては前回とあまり変わりがない…(そして自分の感想が若いなと思う)。
ただ、主人公に対しては、「最低の域のダメ男」とかっていう若干のポジティブさを含めた印象よりも、なんかもっと、根深くて、そして深刻なものを感じる。
それは、時代の流れもあるし、単純に、ほぼ同世代である私も役者も歳をとったというのが大きいのだろう。初演を観た当時、最後の主人公の元カノの涙について、簡単に言うと「悔しい、けど小さな幸せ」みたいな、そういう「嬉し・悲し・悔し泣き」みたいなものだと思っていた。(演技面でももっと味わってた感じがあった)
今回は、正直、カニ缶の美味さは伝わってこず、今後の展望の無さに対する哀愁のようなものが先行していて、しかし、絶望感とも言い切れない情報がこんがらがった虚無で、もう涙しか出てこない、という印象。
だから、前回はもっと「あはは~」という感じで観ていたが、今回は結構重かった…。切実。メインの役者が変わってないが故、単純にアラサーからアラフォーへの経年を実感できてしまうのだが、まぁ、他人のことは言えないのだが、前田さんが単純に歳取ったなーって思ってしまったのが大きかったかな…。(←本当に失礼)

ただ、隣の家の後輩を演じていた玉田さんも、アラサーの設定なので(だから平均年齢上がったってことなのか)、なんというか「男子の性根のしょーもなさ」みたいなのは、磨きがかかってて、演技の深み的には良かった。(だいたい、演出が2人も演技してるとか最高じゃないか)

しかし「平均年齢が上がったってことなのか」と言ってみたものの、そうやって考えるとこの戯曲の世界には、そのまま自分も登場できそうだなという感じがして、なんか、単純に笑ってらいられない…。

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五反田団「偉大なる生活の冒険」
2019年7月27日~8月5日 @アトリエヘリコプター

作・演出:前田司郎
出演:新井郁、内田慈、神崎れな、玉田真也(玉田企画)、前田司郎


# by yokusang_09 | 2019-08-04 22:14 | 芝居を観てきた2019 | Comments(0)

燐光群「『熱海殺人事件』vs.『売春捜査官』」@ザ・スズナリ

実は初めての燐光群。
そして、あんまり記憶がないだけかもしれないけど、実は熱海シリーズ観るの初めてかもしれない…。
んでもって、円城寺あや出るし!!(一度は生で見て観たかった)
なんだかとても気になったので、2週間ぶりにスズナリへ。

c0025481_21090573.jpg「木村伝兵衛部長刑事は?」
「わたしですが?」
「あたしを誰だと思ってるの、あたしが燃えられる事件がないの。
私は燃えたいのよ、心底燃えたいのよ、
燃えて燃えて燃え尽きたいのよ!」
熱海殺人事件、海が見たい。
大山金太郎は来たして十三階段の向こうに、海を見たのであろうか。

つかこうへい作、戦後演劇の金字塔、『熱海殺人事件』。
その発展形、『売春捜査官』。
二人の「くわえ煙草伝兵衛」が、いま、激突する。
(劇団ウェブサイトより)


「熱海殺人事件」と「売春捜査官」の話が同時進行しつつ、やがて設定が現代に置き換わって、一つの話にまとまって、また分かれるという、音楽で言うなら、2つの曲を坂手洋二氏によるリミックスでつないだ、といったところか。
(すぐリミックスとか言いたがるのが私の癖)
でもその「リミックス」も、実はつか自身がかつて演劇雑誌の連載「熱海殺人事件必勝法」で語った(要は「いま自分自身がどこにいるのか」を考えて設定等を変更して上演すべき、ということ)理論に則って、設定を現代にアップデートしたもので、極力元々の台本からの台詞でつないでいるらしい。(当日パンフレットに記述があった内容だが)

前半は、基本的には元々の台本から台詞を触っていないらしく、役者の持ち味も相まって、すごく「熱海殺人事件」と「売春捜査官」という感じだった。
で、後半の2つの戯曲世界がシンクロしてくる(?)部分、つまり設定が現代にアップデートされた部分については、(私が何となく思っていた)社会派な坂手作品感もありつつ、でも、ちゃんとつか氏が書いていそうな、そんな感覚もあって、先述のパンフレットでは、坂手氏が「つかこうへい氏と共同作業をさせていただいているような、不思議な充実感」と述べていたが、まさにそんな感じ。というか、むしろ2019年の今に、坂手氏の手によりつかこうへいが蘇ったかのような感覚を覚えた。
まぁ、でも違う言い方をすれば、(元を生かしたと言っても)つか作品のアクの強さを実感した…!ということなのかもしれないが(笑)

役者に関しては全員激ウマなので別にいう事はないのだが、「熱海殺人事件」(男性役)の方の木村伝兵衛を演じていた杉山英之氏がとても印象的。あのいやらしさとか含めて圧が素敵。
あとは、大山金太郎がなぜ女優が演じているのか、その意図はよくわからんかったけど、その大山金太郎役を演じていた円城寺あやはよかった。しなやかでかっこいい。さすが元・遊眠社の看板俳優!(って心の中で思ってた)
「海がみたいといったのさ、涙こらえていったのさ…」の台詞はシビれちゃった。
(ボブにオーバーオールで出てきたときは、イルカかと思ったけど、そんなことはどうでもいい)
そして、まさかの本家、北区つかこうへい劇団出身の木下智恵も、「燐光群なのに「つか」感」を大幅増幅させていて、今回の芝居になくてはならない存在だったなぁ。

ぶっちゃけ、興味はあったものの、変な思い入れなく観ていたのだが、振り返ってみると、なんか、すごく濃密でアツかったね~というのが、ものすごく素直な気持ち(笑)
実は2時間を若干超えてたんだけど、全然苦にならなかったし。うん、アツかった。

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燐光群 「『熱海殺人事件』vs.『売春捜査官」」
2019年7月26日~8月6日 @ザ・スズナリ

作:つかこうへい
上演台本・演出:坂手洋二
出演:猪熊恒和、大西孝洋、杉山英之、武山尚史、川中健次郎、樋尾麻衣子、円城寺あや、木下智恵
照明:竹林功(龍前正夫舞台照明研究所) 音響:島猛(ステージオフィス)
舞台監督:井村昂 美術:じょん万次郎 劇中歌作曲:南谷朝子
殺陣指導:山村秀勝 演出助手:中山美里 文芸助手:清水弥生、久保志乃ぶ
宣伝意匠:李潤希 協力:つかこうへい事務所、浅井企画、藤田卓仙
制作:古元道広、近藤順子 
Company Staff:中山マリ、鴨川てんし、桐畑理佳、田中結佳、高瀬大貴、町田敬介
西村順子、宗像祥子、鈴木菜子、福田陽子、鈴木陽介、西川大輔、宮島千栄、橋本浩明
内海常葉、秋葉ヨリエ
主催:有限会社グッドフェローズ
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会
公益財団法人東京都歴史文化財団、アーツカウンシル東京

# by yokusang_09 | 2019-08-04 16:21 | 芝居を観てきた2019 | Comments(0)

東京成人演劇部「命、ギガ長ス」@ザ・スズナリ

松尾さんの新しい活動ということで、チケットを無事確保できたため観劇。
安藤玉恵さんさんとの二人芝居ということで、何やら濃厚そうな予感がむんむん。

c0025481_00130335.jpg松尾スズキが劇団を始めます。
第一弾は安藤玉恵と松尾スズキの二人芝居。
認知症の母とアル中のニート息子、
ドキュメンタリー作家とゼミの教授
ハッピーエンドにするには命が長すぎる。


2人芝居だけど、結局5役くらい出てきたのかな?
実は、かなり久しぶりに松尾戯曲の新作を観たような気もするのだが、大人計画に書き下ろしたわけではないけど、結構シンプルに大人計画って感じだった。(というか、まぁ、松尾作品感が強かった、ということなのだが)
勉強してドキュメンタリー取材慣れする親子、とか毒っ気が強烈なわけではないのだが、その着眼点やまとめ方は、コンパクトさも相まって「サっちゃんの明日」を思い出しつつも、何となく、今どきの自己顕示欲やら承認欲求みたいなものに通ずるものを感じたり。どうしようもない親子なのだが、どうにも憎めなくて、そこが作品のぬくもりだったりする。

個人的には、安藤玉恵さんの芸達者っぷりが大変印象的。
ポツドール以降、色んな役を演じているのは勿論知っていたが、あのおばあちゃん役は最高。一瞬だれかわからないレベルだったし(笑) 
そこから一転して、今度はぴちぴちの若い女子。ポツドール時代とは違うエッチさもあったりして、いやはや、やっぱり女優だね!!
松尾さんの方は、安定的に松尾さんだったのだが、いつもと違う役者さんと組んでいるので、見え方がいつもと違っていて、そこがちょっと新鮮な感覚。
「成人演劇部」というだけあって、大人2人が、プリミティブに演劇に向き合っていて、そして大人だからこその、遊びのある芝居をしている様子は、見ている客としても素直な気持ちで舞台に向き合えて楽しい。

そして、役者が2人で、劇場がスズナリという、そのコンパクトさを生かした遊びのあるスタッフワークも、大変良かった。
取り外して小道具になる美術と、その美術と繋がりのある衣装はとても素敵。(美術はまさかの松尾さん)
そしてなにより、効果音が、なぜか吹越満の声で超シュール。本当に「ばしゃーん」(水をかける音)とか、「ぼりぼりぼり」(食べる音)とか言ってた(笑) 一体あれはどういうコンセプト(というか経緯?)だったのだろう…。

とにかく、松尾作品らしさと、舞台の楽しさがギュッとコンパクトに詰まった、濃くて贅沢な舞台だった。好き。

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松尾スズキプロデュース  東京成人演劇部vol.1
「命、ギガ長ス」

(東京公演)
2019年7月4日~7月21日 @ザ・スズナリ

作・演出:松尾スズキ
出演:安藤玉恵、松尾スズキ
舞台監督:髙橋大輔 舞台美術:松尾スズキ 照明:佐藤啓 照明操作:溝口由利子
音響:佐藤こうじ(Sugar Sound)効果音:吹越満 衣裳:戸田京子 
衣裳製作:アトリエハリコ、坂巻絢子、梅津佳織 ヘアメイク 大和田一美
カツラ製作:山崎智代 小道具製作:玉置潤一郎(庭劇団ペニノ)、土屋公房 振付:笹岡征矢
ギター指導:種石幸也 演出部(東京):佐藤明子 演出助手 佐藤涼子 
宣伝美術:本田晶大、山田章代、高文磊(ネスト) 宣伝写真:大橋仁 宣伝写真スタイリング:髙木阿友子
宣伝写真ヘアメイク:大和田一美 WEBデザイン:斎藤 拓 記録写真:引地信彦 
映像プロデュース:菅原直太(Spoon.)、渡邉究 東京票券:村松里美(ローソンチケット)
制作:三好佐智子(quinada)、坂田厚子(quinada)、鈴木千尋、藤木やよい(quinada)
プロデュース:松尾スズキ 協力:大人計画、マッシュ、シバイエンジン、至福団、田中りか
主催:quinada 共催:ローソンチケット

# by yokusang_09 | 2019-07-20 22:06 | 芝居を観てきた2019 | Comments(0)

第七劇場「ワーニャ伯父さん」@三重県文化会館小ホール

c0025481_22394163.jpgワーニャ伯父さんの基本的なストーリーを拾いつつ、原作にはないソーニャの死の前後という設定で戯曲が展開されていく、今回の第七劇場のワーニャ伯父さん。
古典戯曲の上演に関しては、客がある程度の知識(あらすじなどの情報)を持っている前提で演出されている場合が割とあるので、一応あらすじだけは予習しておいたのだが(ウィキペディアで)、私、あまり頭が良くないので、今回のこの判断は正解だったな(笑)

ストーリーだけ辿ると、都会からやってきた鼻につくインテリと、田舎の知識こじらせ男性が対立してピストル沙汰とかになって、インテリが去って、こじらせは更にこじれたり元に戻ったりする。みたいな、なんか、そう思うと、「かもめ」も「ワーニャ伯父さん」もベース似てる…?(←雑すぎ)

って感じのお話なのだが、そこにある感情だったり関係性だったりが多様で深いし、それに加えて、登場人物たちの息詰まり感が、時代なのか世代なのかハッキリしない(境界が曖昧)が、今の現実に通ずるものがあって、観客の自分も同じようにシケた、息が詰まった気持ちになる。
で、アフタートークで演出の鳴海さんが話していた戯曲解釈の話が、そのあたりを解きほぐしてくれた。

頑張ってもジリ貧になっていく一族の閉塞感や、必死に維持していた領地に対して「売り払って金に換える」という、理不尽な(または合理的かもしれないが無慈悲な)提案にブチ切れるワーニャの気持ちとか、それは普通に戯曲を読んでいても感じられることだし、恐らく、現代に通じる部分なのだと思う。

しかし、このワーニャという男(47歳・独身)について掘り下げていくと、私ら世代的にぶっ刺さるものがあって、「現代に通じる」ってもしかしてこちらの方が大きいのかも…と思ったり。
彼のこれまでの生活と、その中で腹に抱えていたもの。領地を売却するという、(少なくとも)ワーニャにとっては解せない提案に対する抵抗と、その抵抗する気持ちのそもそもの根源(実は自分の努力や過去に固執してしまっているため)、そしてそんな報われない、もう身の振り方も自由ではない、現状維持バイアスと言われたところで、どうしたらいいかわからない47歳男性・独身。

なんで、チェーホフが、今の日本の「ロスジェネ」や「キモくて金のないオッサン」問題に斬りこんでくるのよ(笑)と言いたくなってしまうのだが、でもそういう、その時々の人々が抱える気持ちなんかに入り込んでくるからこそ、今も世界中で上演される名作なのか…。

と、鳴海さんのアフタートークの内容から随分と勝手に展開してしまったのだが、一緒に行った人達(もう少し若い女子)にこの話をしたら「馬鹿かお前」と言いたげな顔をされたので、きっとこういう話はその世代にしかわからないのでしょうw

ま、元々大多数と感覚が若干ずれてますので。俺は俺が感じたことを吐き出すまでです。

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第七劇場 設立20周年 ツアー2019
「ワーニャ伯父さん」
2019年7月14日~15日 @三重県文化会館

原作:A. チェーホフ
構成・演出・美術:鳴海康平
出演:木母千尋、小菅紘史、獅子見琵琶、藤村昇太郎、諏訪七海、牧山祐大(SPAC-静岡県舞台芸術センター)
舞台監督:北方 こだち
照明:島田 雄峰(LST)、佐伯香奈(LST)
音響:平岡 希樹(現場サイド)
衣装:川口 知美(COSTUME80+)
フライヤーレイアウト:橋本デザイン室
主催:三重県文化会館[指定管理者:公益財団法人三重県文化振興事業団]
共催:レディオキューブFM三重
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会
協力:SPAC - 静岡県舞台芸術センター
製作:合同会社 第七劇場

# by yokusang_09 | 2019-07-15 19:30 | 芝居を観てきた2019 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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