木ノ下歌舞伎「勧進帳」@神奈川芸術劇場大スタジオ

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去年、名古屋でも上演していたはずなのですが、まったくスケジュールが合わなかったので、
見逃しておりました「勧進帳」。
木ノ下歌舞伎は、杉原邦夫演出を押さえておきたかったので
ちょうど上京するタイミングで、横浜へ遠征して観劇。

義経と弁慶の一行が安宅関を越えていく、有名な歌舞伎の演目。
有名だしストーリーもシンプルなので、歌舞伎超ビギナーの私でも安心して楽しめました。

白い舞台と黒い美術・衣装は、ソリッドで「現代風」にふさわしい空間。
演出は、今回の「勧進帳」を単に関を越えていくだけでなく、
様々なボーダーを越えていくという意味を込めたとのことですが、
なるほど、関西弁外国人の弁慶に、ニューハーフの義経。
なんか、日本においては、何かしらボーダーがありますね(笑)

いきなり白人の大柄な男性が、いかにも外国訛りの関西弁で
「何やってんねん!」と言われたら、確かにちょっと意外だし(ここは横浜だし)、
面白いか面白くないかで言われたら面白いんですけど、
でもその「意外性」とか「面白い」には、何かラインがあるわけで。
のえみさんは、逆女形な感じというか、素敵に男役でした。美しくて、かっこいい。
冒頭、そのあたりで客を掴んでおいてからは、一気に全体がカッコいい方に、
純粋に作品でしっかり魅せていく感じ。
部下(?)の4人が、コロス的に、弁慶側と関所側に入れ代わり立ち代わりながら、
ひりひりするような緊張感に満ちた弁慶と富樫座衛門のやりとりにシビれつつ、
義経である疑いが残る中、一行が関所を通過するのを許す富樫座衛門の心意気にグっときて、
義経を棒で叩いたことを詫び続ける弁慶と赦す義経との関係性が心にしみて。
あちこちに散りばめられたボーダーを、越えたり消したり、ちょっと薄めてみたり。
最後はやっぱり「イッツアスモールワールド」なんだ~って思ったけど、むしろ潔い(笑)

まぁ、なんか作り手に踊らされすぎじゃねーか、という気もしなくもないのですが、
ちょっとジャンプ的な香りのする、ストレートなカッコよさに身を委ねてしまいたい
気持ちになったのでした。
いや、なんかね、途中3回くらい泣きそうになりましたもん。
感動的なシーンもあったけど、その気迫というかそういうのにも心打たれてしまって。
なんだかんだ、富樫座衛門みたいなところがあるのかなぁ、というかあるから。自分。

もう少し、古典的な身体の使い方に意識を持って行ってもらえるとより良かったかな、
とは思いますが、現代と古典のミックスチャーとしては、
杉原演出らしいバランス感というか(ボイパ?で太鼓とか超自分好みだった)、
「あー、こういうのを木ノ下歌舞伎で観たかったんだよなーー」って感じだったので、
私的には大変満足しております。
(超余談だけど、あれ、イッセイミヤケとかで衣装やるとやりすぎかな…。)

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木ノ下歌舞伎 「勧進帳」
2018年3月1日~4日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

監修・補綴:木ノ下裕一
演出・美術:杉原邦生[KUNIO]
出演:リー5世, 坂口涼太郎, 高山のえみ, 岡野康弘, 亀島一徳, 重岡漠, 大柿友哉
音楽:Taichi Master 振付:木皮成 舞台監督:大鹿展明
照明:伊藤泰行 音響:星野大輔 衣裳:藤谷香子 演出助手:岩澤哲野、山道弥栄
宣伝美術:外山 央 制作:本郷麻衣
協力:害獣芝居、キューブ、KUNIO、krei inc.、サウンドウィーズ、青年団、恥骨、
DE PAY’S MAN、FAI FAI[快快]、真昼、Mrs.fictions、libido:、レトル、ロロ
主催:KAAT神奈川芸術劇場
企画:木ノ下歌舞伎

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# by yokusang_09 | 2018-03-04 17:51 | 芝居を観てきた2018 | Comments(0)

ほりぶん「荒川さんが来る、来た」@阿佐ヶ谷アルシェ

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超大好きな割に、何故かたまに情報を落としているほりぶん。
知ったからにゃ、絶対行くに決まっとるがね!
ということで、結構ご無沙汰、阿佐ヶ谷にて。
猫背さん出演とか、なんかいつにもまして豪華な予感…!
そして、昔、靴袋を渡された劇場かと思っていたら違いました…。

別に深く語ることはなく、いつもの調子で楽しかったんですけど、
比較的ストーリーが少し示唆的だったり、隠れたテーマ性みたいな、
そういうものをちょろちょろと感じておりました。
オープニングアクトとかも、何か意味ありげのような…。
いえ、実のところ、私が勝手に感じ取っているだけかもしれませんが。

近所で嫌われ者の荒川さん(視覚障害者)が、姉妹の家にやってきて、
得意のモノマネでみんなを惑わし、自分の孤独の穴埋めをしようとする、
みたいな話なんですけど、これが、なんか、私の心に地味に触れてくるのね…。
人間って、案外孤独なもんなんですよ。
私も荒川さんみたいになっちゃいそうで怖い。むしろあんなに周囲に絡めるのか。
段々と性格って抑制が効く部分と効かない部分の差が激しくなってきていてね…。
歳を重ねていくことが、大変に怖い。

しかし、盲目女性が他人の家で家族ごっこを繰り広げて、
その家庭に入り込もうとするって、思い出してみたら、
一番最初に町屋で観た「とらわれた夏」と似てますね…。
別に大した問題ではないけど。

台詞では、「ここは東京都北区よ!助け合わなきゃ生きていけないわ!」には爆笑w
他にも爆笑しまくりの超ハッピーな芝居だったんですけど、
まぁ、毎度感じていることですが、改めて俳優力がすごい。
体力面だったり、単純な巧さというよりも、もっと総合的な俳優力。
(まぁ、そこには体力も技術も含まれているのですが)
見せ方、と言うともうちょっと的確なんですかね。もしくはベースの強度。
これだけの実力ある役者を揃えて、こんなにバカやっちゃうという贅沢さ。
というか、それが贅沢として成立するってことが、何より素晴らしい。
(↑語彙力が貧弱でこのニュアンスが伝わりきらない…)

理屈抜きにやっぱ好きだわ~~~。また観たい。

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ほりぶん 第5回公演
「荒川さんが来る、来た」
2018年2月27日~3月4日 @阿佐ヶ谷アルシェ

作・演出:鎌田順也(ナカゴー)
出演:川上友里(はえぎわ)、川﨑麻里子(ナカゴー)、川口雅子、
  木引優子(青年団)、猫背椿

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# by yokusang_09 | 2018-03-03 19:50 | 芝居を観てきた2018 | Comments(0)

虚構の劇団「もうひとつの地球の歩き方〜How to walk on another Earth.〜」@ABCホール

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生きることに挫けたら、今ある地球を捨てて、もうひとつの地球を歩こう。
もうひとつの地球は過去にしかないのか。
それともネットの中なのか。あなたと私の記憶の中なのか。
それとも、どこかの未来なのか。
これは、記憶とシンギュラリティと天草四郎の物語
(劇団ウェブサイトより引用)



年明け早々、発作的に鴻上尚史の芝居が観たくなったのだが、
そのタイミングで虚構の劇団のチラシを手にし、
こりゃ行くっきゃないだろ!ということで、後輩を誘って大阪デート。
なんか、チラシデザインとタイトルからして、きわめて第三舞台的な
香りを感じたのである…。(わかりますよね?(笑))
何気に初めての虚構の劇団だったのだが、実は結成10周年とのことで。
すばらしい!

タイトルからして、サイバーでスペイシーなものを想像していたのだが、
スペイシー感はあまりなく。あ、でもタイムスリップとかはSFかな。
サイバーなのは間違いない。何せ、AIの話が出てきますから。
ただ、意外過ぎたのが、第三舞台的なものよりも、キャラメルボックス的な
印象を受けてしまったこと。
別にそれがいけないわけではないんだけど、予想外の感覚だったので。
これまた雑な印象なのだが、本作に関して、過去の鴻上作品でいうなれば、
ほんの少し「天使は瞳を閉じて」に似た空気を感じていたし、なんだかんだで、
演出も含めて鴻上作品だったなーとは思うのだが、なんなんだろう…
役者?演技?衣装?ストーリーのエッヂ? …ハッキリとはわからん(笑)

そして、その鴻上作品らしい今回の作品テーマ、というかモチーフについても、
実にタイムリーで、みんなが共有していることではあるけれど、本当に難しい。
戯曲内でも、作家の考える正解のようなものが明確に示されていたわけでもなく、
単純に「すっきり~面白かった~」とはちょっと言いにくい、現在を生きる私達に
なかなかに闇深いものを観客に投げられた気分(笑)
別に、原発問題とか政権批判とか、右や左に分かれてしまうテーマではなくて、
右や左に分かれる事そのものだったり、別れた後の言動だったり。
本当にきっちりと、頭の中を整理して、理論構築していかないと、
明確な(自分なりの)正解が出せなくて、でもそんなことまで
頭を回している余裕がなくて、感覚的にはわかるんだけど、
「あー、なんか、なんかなぁ~」となった人は多いのではなかろうか。

他にもなかなかに、登場人物の闇深さがポロポロと提示されていて、
(ここは個人的に)ザワつかされつつ、物語としては、
ちょっとSFファンタジー風にまとまってしまうので(←このへんがキャラメルか!)、
なんか、鴻上尚史の芝居をキャラメルボックスでやりました、
みたいな感覚が残る。。。のか?

ストーリーはわかりやすいし、演出的にも観やすい芝居だったので、
全然嫌いじゃないのだが、それが故に、その「ザワ」とか「モヤ」が
すごーく残る芝居だった…。良くも悪くも。
でも作・演出としては正解なのかな(笑)


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虚構の劇団 第13回公演
「もうひとつの地球の歩き方〜How to walk on another Earth.〜」
(大阪公演)
2018年2月2日~4日 @ABCホール

作・演出:鴻上尚史
出演:秋元龍太朗、小沢道成、小野川晶、三上陽永、森田ひかり
池之上真菜、梅津瑞樹、溝畑藍、金本大樹、橘花梨、一色洋平
美術:池田ともゆき 音楽 :河野丈洋 照明:林美保 音響:原田耕児
振付:齋藤志野 ヘアメイク:西川直子 衣裳:小泉美都 映像:冨田中理
舞台監督:中西輝彦、内田純平 宣伝美術:末吉亮(図工ファイブ) 
宣伝写真:坂田智彦+菊地洋治(TALBOT.)
劇団演出部 : 藤岡文吾、帯刀菜美(演出助手)、菊池祐児、土屋克紀、
遠藤佐助、賀数夏子、那須康史、渡部優美
制作:倉田知加子、池田風見、金城史子

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# by yokusang_09 | 2018-02-04 17:57 | 芝居を観てきた2018 | Comments(0)

青年団「さよならだけが人生か」@AI・HALL

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東京都内某所の雨が続く工事現場に、折り悪く遺跡が発見される。
遅々として進まない工事。
工事現場の人々、発掘の学生達、ゼネコン社員や文化庁の職員など、
様々な人間達がだらだらと集まる飯場に、ユーモラスな会話が、
いつ果てるともなく繰り広げられる。
青年団史上、もっともくだらない人情喜劇。

1992 年に初演され、「そのとき日本の演劇界が青年団を発見した」とも言われる劇団の出世作、
2000 年 のリニューアル上演以来、16年ぶり待望の再演。(劇団HPより引用)


昨年、吉祥寺で見逃していたのだが、随分と経ってから
伊丹でやるということは知っていたので、さくっと伊丹までおでかけ。
ちなみに今回は、帰りは珍しく高速バス1900円!
(いつもはJR新快速利用で2時間半なのよね。近いもんです、大阪。)

とある工事現場の作業員の休憩所が舞台。
まもなく山形の現場に移るベテラン作業員の送別会に向けた準備の話と、
工事現場から見つかった遺跡の発掘調査に関わる大学院生の話を中心として、
交錯する人間模様を描いた作品。
前回の上演は、旧石器ねつ造事件の頃(2000年ころ)なのだそうで。
そこからさらに、2018年現在に合わせて書き直しているのだろうか?
でも戯曲そのものには、初演が1992年だと感じるような古さは全くなく。

わかってはいたのだが、相変わらず役者のリアルさには驚いてしまう。
大学院生も、ああいうの、思い出すと大学時代には居たな…。
あんなようなビジュアルと会話!史学とか、心理学専攻!!
工事現場のおじ様たちも、ちょっと小ぎれいだけど、確かにいる(笑)
がゆえに、演技面の問題ではなく、そもそもの設定がちょっと芝居っぽい役は
なーんか、キャラ立ちとは違う意味で目立つ。
例えば、文化庁の役人とか。ああいう文化系女子は世の中に確実にいるのだが、
文化行政に携わっているかと言われると、私はあまりイメージがない…。
国公立の博物館学芸員ならまだしも。
そして、そういう役に限って、意外と芝居っぽい言動をしたりするもんだから、
ちょっと鼻につくのである…。(苦手な人には苦手なアレ)
役者的には、その役にドはまりで、いい味出しまくっているのだが、
それとこれとは少し別の話で。

この芝居、タイトルが凄く印象的だが、もちろん元ネタは、
御存知、さよならだけが人生だ」と井伏鱒二が訳した漢詩である。
この漢詩の解釈について、惜別と捉えるか、もしくは一期一会と捉えるか、
2つの見方があるらしい。
詩に描かれた事象は一つだし、見えてくるビジュアルも当然一つなのだが、
その様子をどう捉えるか。惜別と一期一会、違っているようで似ている、
というか、この微妙な具合を上手く言葉に言い表せないが、
ベースにあることは一つなのだと思う。

声高に主張するわけでもなく、込められたメッセージが、やおらハッキリ
立ち上がるというわけでもない。ぱっと見た感じ、本当にその辺の日常を
そのまま切り取ってきたような、特段ドラマチックでもない話。
しかし、各登場人物がポロリと語る過去や現在の境遇には、
それまでのドラマや歴史がある。「人に歴史あり」である。
ここの歴史が日々交錯してドラマが生まれて、さらに年月を重ねて、
また歴史になって、そんなその辺の人々の、ごく溢れた日常の積み重ねの
一端やら痕跡やらを、何千年後には歴史学者が発見して、
勝手に分析しちゃったりして、ロマンを感じているわけである。

そう思うと、こうして過ごしている私の日常もちょっと愛おしいモノに
思えてもくるし、今身近にいある人の人生や、ともに過ごしているこの時間も、
何やら無価値ではないように思えてくるから不思議。

「さよならだけが人生だ」の漢詩には、個人的には、
どこかフォークソング的な出会いと別れを感じるところがあるのだが(笑)、
そんな(今の時代となっては)暑苦しいものでなくても、
瞬間瞬間の出会いを、感謝までしなくとも、大切にしていきたいものである。

というか、この漢詩の意味(井伏鱒二訳)について、じっくり考えてみると、
「本当にそうだわ~」そう思うことがいっぱい…。
大事にしたい出会いはたくさんあるのだが、なかなか続かない…。
人生は、あっけないまでに、さよならばかり。
一期一会と思うのも、情緒があるようで、切ないものもあるんだよな。

---------------------------------------------------------------------
青年団第76回公演 「さよならだけが人生か」
(伊丹公演)
2018年1月26日~29日 @AI・HALL

作・演出:平田オリザ
出演:山内健司、小林 智、太田 宏、石橋亜希子、荻野友里、小林亮子、
立蔵葉子、森内美由紀、石松太一、伊藤 毅、井上みなみ、小瀧万梨子、
佐藤 滋、前原瑞樹、串尾一輝、藤松祥子、大村わたる、寺田 凜
舞台美術:杉山至  装置:濱崎賢二  照明:西本彩
衣裳:正金彩  舞台監督:小林朝紀  宣伝美術:工藤規雄+渡辺佳奈子 太田裕子
宣伝写真:佐藤孝仁  ロケーション・コーディネーター: 渡辺一幸(NEGO-TI)
制作:石川景子、金澤昭 撮影協力:(株)TYOテクニカルランチ、恵積興業(株) 
協力:(株)アレス  主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 
共催:伊丹市立演劇ホール 助成:平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

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# by yokusang_09 | 2018-01-27 19:12 | 芝居を観てきた2018 | Comments(0)

ロロ「マジカル肉じゃがファミリーツアー」@神奈川芸術劇場大スタジオ

津で観た「BGM」が自分の中で大ヒットだったので、ちょっとロロづいてしまった私。
年明け1発目の新作も観ちゃうことにしてしまった。
2010年に初演された「旅、旅旅」に大幅な書き直しを加えた新作公演。
そして、2017年上演の「BGM」「父母姉僕弟君」から連なる
“旅シリーズ”の第3弾として上演するのだそうだ。

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家があって、家のなかにはあたしがいて、あたしのそばには彼がいて、あたしと彼の間に君がいた。君があたしを「ママ」って 呼んで、あたしはママになった。ママは50⾳のなかから最高の音だけを選んで、君ぴったりに並べてプレゼントした。そうして君は「めくるめく」になった。ママとめくるめくは、家のなかのあらゆるものに名前をつけた。洗濯機はエッフェル塔になっ て、冷蔵庫は⽔星になった。2人はいつも呪文を唱えるみたいに名前をよんだ。だから名前は 2 ⼈にとって魔法だった。

別に我が家は特段の機能不全に陥っていたことはないので、
我が家と特に共通点はないけど、特に拒否反応を示すことなく観ていた。
「人間って、こうやって成長していくのかな」というほっこり感というか、人間愛というか。
愛も恋も描かれていたけれど、全部ひっくるめての、人生に対する愛情が詰まっていた。
何気なく流れていく日常は、実はドラマの積み重ね、ということか。
大抵の人間は、あんなに綺麗でキラキラしてないし、
すくすく成長もしてないと思うのだが、そんなことは当たり前すぎて問題ではなく。
だいたい、あんなマッチョな母親いないでしょw(そもそも男だし)
ロロで家族モノやると、キャスティングも含めてああなるのか、となんか納得。
夫婦役の二人の俳優がすごく印象的だった。
マッチョな母さんは、なんかとっても愛らしくてよかったし、
父さん役の猪俣さんは、安定感のある演技が父親役に大変マッチしていていい仕事。

家族の構成員各々でエピソードがあって、シーンもころころ変わるなか
あの大型の3分割(3.5分割?)回転舞台はかなり有効に機能していた。
場面を転換する・風景を流すといういわば物理的な効果以外にも
回転舞台の周辺もアクティングスペースとして使っていたがゆえに、
回転舞台そのものが社会の最小単位ともいえる、
家庭そのものを表している気がして、全体を振り返ってみると、
かなり劇作というか演出そのものに食い込んでいて、やたら印象に残る。
あとは、衣裳も、なかなかに謎でよかった(笑)
特に家族の衣装が、色使いも素材使いも、カラフルでキッチュ。
近未来なのか、もしかしたら彼らは宇宙人なのか?とも思ったけど(笑)、
そうではないにしても、これまた芝居全体に大きな存在感を放っていた。

リリカルで、ポップでちょっとキッチュなテイストに、健やかなる家族と愛、
現代とも未来ともつかない、(埼玉あたりだろうけど)どことも言えない場所、
なんていいますか、これ、多分恋愛ものだったら絶対嫌いなのだが、
ロロ版サザエさん、って言っちゃっていいんだろうか。違うかw
でも、母親役ってちょっとサザエさんぽかったし、
私の中ではそういうことにしておく。

-----------------------------------------------------------------------------
ロロ vol.14「マジカル肉じゃがファミリーツアー」
2018年1月12日~21日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

作・演出:三浦直之
出演:板橋駿谷、亀島一徳、篠崎大悟、島田桃子、望月綾乃、森本華、
猪俣三四郎(ナイロン100℃)、北川麗(中野成樹+フランケンズ)、宮部純子(五反田団/青年団)
美術:杉山至(青年団) 、中村友美  照明:久津美太地(Baobab)  
音響:池田野歩 舞台監督:小川陽子、熊木進  衣裳:臼井梨恵(モモンガ・ コンプレックス)  
演出助⼿:中村未希(恥骨) 、山道弥生
イラスト:ボブ a.k.a えんちゃん  デザイン:郡司龍彦+佐々木俊  
広報:浦谷晃代(Diet-chicken) 当⽇運営:⽥中亜美(劇団女体盛り)  
制作:奥山三代都、坂本もも 助成:公益財団法⼈セゾン文化財団
提携:神奈川芸術劇場 企画制作・主催:ロロ さんかくのまど

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# by yokusang_09 | 2018-01-21 18:59 | 芝居を観てきた2018 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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