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玉田企画「少年期の脳みそ」@アトリエ春風舎

c0025481_102698.jpg【演出の言葉】
この作品は2014年に行ったものの再演で、内容は卓球部の高校生が合宿にくる一夜の話です。いつも、何でもない人たちの、特に何でもない時間の中にある人生の機微のようなものを、出来るだけ鮮やかにと思って書いているのですが、過去作を読み返してみると、この作品がそういうことが一番よくできている気がしたのでやります。次に新作を書くときはもっとそういうことが出来るような立派な作家になりたいので、一度これをやっておこうと思います。
(劇団HPより一部抜粋)


週末の予定の調整に手間取っていたら、前売完売してしまったので、今回は珍しく当日券で。
小竹向原、多分5年ぶりくらいに行った気がするけど、あんなところにあったのね、アトリエ春風舎。マンションの地下に現れる地下空間。意外と大きくてびっくりしました。

高校の卓球部の夏合宿での様子を描いた本作品。今回は再演ということもあり、その評判は事前に目にしていたのですが、確かに驚くべき高校時代の再現度(笑)描かれている様子は、まぁ、(芝居の内容にしては)取り留めのないような高校時代の一場面。
覚えてはいるけど、別に思い出すこともなかったような、あの頃の言動や感覚が、繰り返しになるが驚くべき精度で舞台上に提示されていて、高校生じゃなくなって随分と経つ私なんぞは、そりゃあもう色々と楽しくなっちゃうし胸も締め付けられてしまうわけである。
あぁ、ああやって童貞だってことをオブラートに包んで隠したりしていたなぁ(笑)とか、今となっては些細なことがあの頃は大きく感じられたなぁ、とか。
ただ、そんなニッチなところに着眼することで、ある意味新鮮なノスタルジーの引き出しを開けて、なんでもない青春の一ページをすごくリアルに再現していた、というだけの感想に終わるわけでもなく。

高校生の彼らの言動には、大人になった今の自分から振り返ってみても、当時から今現在に至るまで全く変わってないことも出てくるのだが、さらには、大人達(OBや顧問)が登場してくることで、「かつて高校生だった頃に見えていた大人達(という存在)」というのも、半分くらいは結果論というか目の付け所の問題なのかもしれないが、(観客席の多数を占めている)実際の大人達に対しても客観的に提示されていたように感じた。

それが、高校生じゃなくなってから随分と年数が経ってしまった自分には、ジワジワと、ノスタルジーとは別の、身につまされる思いがするがんね…(苦笑)
だって、大人の行動って、別に今の自分にしてみれば、(劇作上の誇張はあるが)まぁ、どちらかといえば普通なわけで。両方の立場が分かる今だからこそ、立ち上がって見えてしまったこの構造は、ちょっと鳥肌ものだった。
なんだろう、英語が英語で理解できたみたいな感覚…?ちょっと違うかw

久し振りに見た五反田団の大山さんが、実は自分の職場の先輩に実によく似ていて(笑)、きわめて個人的な要素ではあるのだが、そんなところも、この芝居のリアル度を押し上げていたなぁ、という印象。(もちろん、大山さん始め、他の役者の演技もよかったからこそなのだが)

というわけで、高校時代あるあるに喜んでいたら、随分とエッジの効いた作品であった。うん。

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青年団リンク 玉田企画
「少年期の脳みそ」
2017年3月10日~20日 @アトリエ春風舎

作・演出:玉田真也
出演:鮎川桃果、稲葉佳那子、大山雄史(五反田団)、木下崇祥、黒木絵美花(青年団)
坂倉花奈(青年団)、玉田真也、吉田亮、由かほる(青年団)
舞台美術:谷佳那香  照明:井坂浩(青年団)  音響:池田野歩
宣伝美術:小西朝子  衣裳:正金彩(青年団) 制作:杉浦一基、小西朝子
演出助手:川井檸檬 ドラマトゥルク:木下崇祥 総合プロデューサー:平田オリザ
技術協力:大池容子(アゴラ企画) 制作協力:木元太郎(アゴラ企画)
企画制作:玉田企画/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 

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by yokusang_09 | 2017-03-11 22:56 | 芝居を観てきた2017 | Comments(0)

ベッド&メイキングス「あたらしいエクスプロージョン」@浅草九劇

c0025481_1105210.jpg【あらすじ】
ーこの国のキスはおれたちがはじめてみせるー
1946年。敗戦から一年を経ずして公開された
邦画界初のキスシーンを巡る感情発火型物語!


浅草にできた新しい劇場のこけら落とし公演。
劇場のこけら落としシリーズの中でも、本当に最初の、まさにこけら落とし公演とのこと。

話は、太平洋戦争後のGHQ占領下時代、邦画初のキスシーンの撮影にまつわる内容。
というと、私なんぞは、ひとりの監督を中心に描かれるものかと思っていたのだが、意外なことに、監督(撮影班)は2つ出てきて、かなり長いこと交わらないので、それだけでも話の流れが2つできるし、他にも闇市での話やらなんやらで、6人しか出演者いない割には、ちょっと群像劇っぽい構造にもなっている。過去作品でいうなら「南の島に雪が降る」のようなノリを想定していたので、その点は意外。

モチーフと時勢からして、「邦画初のキスシーン」なんて、ロマンチックな響きの反面、ついうっかり説教っぽくなったり、思想的にもなりそうな可能性があるような気もするのだが、少し群像劇的ワチャワチャ感と、恐らくはワチャワチャだからこそ成り立つキッチュな設定のせいか、そういう主張系のものはほとんど感じられなかった。その一方で、福原作品らしいシニカルさというか絶妙なこじらせ感も今回は控えめ。なので、台詞は割といつもの調子ではあったが、これまでの中では最もアッサリと流れていった印象。

ただ、その分、これまでの作品に比べると、役者のパッションとテクニックがはち切れんばかりに詰め込まれていたなぁ、という印象。出演者6人とも、すごく魅力的だったし、スタッフワークも見事。特に最前列に座っていたので、もう舞台上からアツいものがバンバン飛んでくるw

劇場が思いのほか小さいところなのと、役者が6人というところに、小劇場演劇らしいノリで、役も仕掛けも盛りだくさん。ある意味小劇場芝居らしく、役をいつも兼ねているのだが、いちいち衣装変えているし、あり得ないような早着替えもやっていて思わず感心してしまった(笑)
(余談だが、「劇中に水がかかる可能性がある」といってビニールを渡されたことは何度かあるが、実際にかかったのは今回が初めてだった)

個人的には、八嶋智人の無双っぷりと、町田マリーの語りの場面が印象的。
多分、ああいう演技をしているところ、自分は(たまたま)見たことがなかったというのもあると思うのだが、毛皮族のときよりもずっといい女優になったなぁ、という印象。(上から目線ですいません…)

太平洋戦争後の日本という新しい時代の始まりのころの話を、新しい劇場で、劇場をぶっ壊さんばかりのアツさをもって演じれれたこの作品。
まさにタイトルどおり、「あたらしいエクスプロージョン」でしたな!

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浅草九劇こけらおとし公演
ベッド&メイキングス第5回公演
「あたらしいエクスプロージョン」
2017年3月3日~3月21日 @浅草九劇

作・演出:福原充則
出演:八嶋智人、川島海荷、町田マリー、大鶴佐助、富岡晃一郎、山本亨
音楽:和田俊輔 美術:稲田美智子 音響:高塩顕 照明:斎藤真一郎
衣裳:高木阿友子 ヘアメイク:大宝みゆき
演出助手:入倉麻美 舞台監督:金安凌平
宣伝写真:露木聡子 宣伝美術:今城加奈子 頭巾制作:土谷朋子
プロデューサー:笠原健一
助成:アーツカウンシル東京((公財)東京都歴史文化財団)、(公財)アサヒグループ芸術文化財団
企画・製作:ベッド&メイキングス / プラグマックス&エンタテインメント

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by yokusang_09 | 2017-03-05 16:01 | 芝居を観てきた2017 | Comments(0)

時間堂「ローザ」@十色庵

c0025481_253434.jpg【あらすじ】
ドイツの革命家ローザ・ルクセンブルク。
彼女の死後、墓前に訪れた因縁の4人が繰り広げる、ローザと過ごした記憶の再現劇。
「想像しろ。ローザの顔、ローザの声、ローザの身体。想像しろ、死の瞬間を。」
俳優の身体と観客の想像力だけで世界を立ち上げる、「すごい、ふつうの演劇。ふつうの、すごい演劇」最終章。


なんと、今回で解散公演となってしまった時間堂。
北千住で初めて公演を観て、あの超上質な会話劇に興奮したのが思い出される…。
で、今回は赤羽。なんか、北千住と赤羽ってちょっとポジション似てるのかしら…。
でも赤羽の方がなんか発展してるっぽい気もするけど、北千住はマルイあるしなぁ。
とか、まぁ、そんなこたぁいいのよ。

今回は再演とのことですが、当然わたくしは初見でございまして。
脚立と、一斗缶に乗った白い板があるだけの美術。演出がしゃべり始めたかと思うとそのうち役者もしゃべりだして、明確な線引きがないようなあるような感じで芝居がスタート。ものすごく平たくあらすじをいうと、第一次世界大戦後のドイツで、共産革命(1月蜂起)に敗れたローザ・ルクセンブルクの命日に彼女の墓前に集まった、彼女と関係のあった面々が、ロールプレイを通じて彼女が何を考えていたのか、どう生きたのかを追体験していく、みたいな内容。(かなり雑だがそんなに間違ってはいないはず…)

私、高校時代は日本史を履修していたのでこの辺の世界史って、正直よくわからないんですけど、そういう人物がいたということもお恥ずしんがら、今回初めて知りました。イギリスのEU離脱や移民問題など、色々と世界に激震が走った2016年に、この演目を持ってくるというのも、何か意図を感じる気がしなくもないですが、そのこと自体を何か主張したいわけではないとは思うんです。(だから私は政治的なメッセージは何も感じませんでした。台詞としては政治的な内容もありましたけど。)どちらかというと、やっぱり相変わらずの超上質な会話劇に、とても素直な気持ちでときめいていただけなんですけど(笑) 

ただ、ローザって何者だったのかな、というか、今回の芝居の中でローザって何を意味しているのかな、とかはちょっと考えました。現在の立場は違えど、登場人物たちは皆ローザには大いに世話になっていて、そして、尊敬はしているが、素直に「いい奴だ」と言えるわけでもなくて、今の立場に関わらず、実は何かしらのシコリのようなものがようで。ロールプレイは、あくまで想像だし、きっと各人の主観も入っているし、どこまでが再現で、どこからが事実に反するのかは登場人物にも我々観客にもわかる由もないわけで。

芝居の始まり方もそうだったんですが、実はこの芝居は3層か4層くらいの構造になっていて、劇中も役者は、それぞれの持ち役を演じているだけでなく、個人として観客に語りかけてきたり、ガヤとして芝居にチャチャを入れたりする。あと、あえて下手クソな芝居をしてみせたり(笑)

そういう中で、ただの観客である私も、ちょっと一緒になったような気になって、ローザについて考えたりした気になったわけですが、ローザってもしかして、芝居のことだったり、もしくは時間堂という劇団のことだったりするのかなぁ、なんて帰りの電車で考えておりました。そう考えると、あぁ、なんか納得というか、「わかるわ~」みたいに思うことは、個人的な経験からもあったりしてw 他にも、仕事でもいいし、今はもう会わなくなってしまった友人のこととかでもいいんですけど。観た人それぞれにとって「ローザ」が意味するものがあるのではないかと勝手に推測しているのですが、私は私で勝手にそんなことを考えておりました。

しかしなぁ、時間堂、本当に惜しい。出会ってからの期間は短いものだったけれど、もっと観にいけばよかった。後悔先に立たず。気になった劇団はもっと積極的に観にいかなきゃね。
これまで沢山の感動をありがとうございました。

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時間堂 最終公演
「ローザ」
2016年12月21日~30日 @十色庵

台本・演出:黒澤世莉
出演:菅野貴夫*、直江里美、ヒザイミズキ、尾崎冴子、國松卓* (*ダブルキャスト)
照明:黒太剛亮  宣伝美術:デザイン太陽と雲  スチール写真:保坂萌
ビデオ制作:古谷美里  WEB制作:小林タクシー  制作助手:松本一歩
プロデューサー:大森晴香  
主催・企画製作:合同会社時間堂

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by yokusang_09 | 2016-12-29 23:55 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

月影番外地「どどめ雪」@ザ・スズナリ

c0025481_22571937.jpgその四姉妹ときたら、
知らない間に選択していた時間の中で、
どどめ色した雪に降られ、
人生にトドメを刺されて
呆けていた・・・


月影番外地、個人的にはこれで4回目なのか。
最初(ユニット的には2回目)が猫ホテの千葉さんで、あとはずっと福原さんなのか。正直な感想を言うと、わしゃ、(少なくもとも今回については)月影で観たかった芝居はこれだよー!って感じだった。間違いない。おれ、「ジェットの窓から手を振るわ」のノリがかなり好きだったんだよ。女4人芝居!いや、でも別に今までの福原台本が嫌いだったというわけではなくて、ただ、舞台女優4~5人くらいでワイワイやるのがよかったのだ。

谷崎潤一郎の「細雪」をイメージさせるタイトルで、しかも4姉妹ですけど、どうだろ…。関係あるような、ないような、少なくとも下敷きにはなってる…くらい?この芝居の舞台、大阪じゃなくて、茨城県の牛久とか阿見とかあの辺だしねてか、荒川どころか利根川も越えちゃったとか、今までのことを考えたら珍しいじゃないw

「細雪」との関係はさておき、4姉妹の話になれど、やはりそこは福原作品でございまして。相変わらずの福原節炸裂だし、4姉妹の各々の物語も笑ってはいるけど、なかなかパンチのあるエピソード。(リベンジポルノ?に、いじめ殺人疑惑の賠償金に、旦那の会社の不正告発して倒産させちゃうとか…)季節に合わせて4つの話で構成されていて、とはいえストーリー(の時間)は続いているから、散らかり気味な印象はあるかもしれないけど、でも、どっちかというと、散らかったところから回収していくような印象だったし、正直、小劇場好きとしては面白い予感しかしないような女優4人のキャスティングなので(笑)、全体散らかってても、それなりに区切りつけて見せてくれた方が楽しく観られてよいのである。

なんか、この4部構成の戯曲もそうだし、茨城県南部って設定もそうなんですけど、今回ってファンタジーのような要素も少なめだし(少なめとはいえ、今回も超能力を持つ人物とか出てきたりしているので、そういうのはあったのだが…)、毎度なかなかのトンデモ設定な福原脚本だと思ってはいるのだがw(←好きです)、今回は割とすっきり(良い意味で)落ち着いていて、その分、関係性だったり、台詞だったり、演出や役者だったりを、これまでよりじっくり楽しむことができたのではないか、と思っている。
個人的には、今回の作品は、やっぱり演出と俳優がいい仕事をしているなぁ、という印象がありまして。女優4人は持ち味全面発揮って感じだったし、それを横でさりげなく支える(というか、4姉妹に馴染んでまぎれている)男優2人もすごくよかった。

なんちゅーか、最近にしては珍しく(?)すごく消化よく楽しめた2時間弱だったな、という感じ。別にハッピーエンドってわけでもないんだけど、観た後は、なんか少しすっきり・ほっこりした気分になった。

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月影番外地その5
「どどめ雪」
2016年12月3日~12日 @ザ・スズナリ

作: 福原充則
演出:木野花
出演:高田聖子、峯村リエ、内田慈、藤田記子、田村健太郎、利重剛
美術:片平圭衣子 照明:宮野和夫、林美保 音響:内藤勝博
衣裳:坂東智代 演出助手:山本タカ、柏木俊彦 舞台監督:竹井祐樹
宣伝美術:東 學(一八八) 宣伝写真:渞 忠之
宣伝ヘアメイク:柴崎尚子、宮崎智子 制作:北澤芙未子
制作助手:安齋那央 プロデューサー:岩間多佳子
企画・製作:月影番外地 主催:月影番外地、サンライズプロモーション東京

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by yokusang_09 | 2016-12-10 22:44 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

僕たちが好きだった川村紗也「ゆっくり回る菊池」@こまばアゴラ劇場

c0025481_215783.jpg【あらすじ】
昭和が本当に遠くなり、まるで近未来のようです、的なあの頃の世界が日本でありながら別の国、的なレトロスペクティブにフィクションを求めダイブする、はずがエセ方言で更に超現実に、おおきにはばかりさん
おざぶ当てなはれ おんてもんさやかあ
警察沙汰もメンドくさい 病院沙汰もメンドくさい お役所沙汰もメンドくさい
謝れば許してもらえる世界を求めて旅立つ人々 彼らは何を仕出かしたのか
彼氏が帰ってきて、人を殺めたと言う
あなたは、すぐに別れる? オツトメからの帰りを待つ?
それとも…そんな事実は無かった事にする為に全力を尽くす!尽くす!
どれ?


ユニット名からして相当気になっていたのですが、1回目を見逃してしまい、今回が初。
クロムモリブデンの青木さんが初の外部作・演出らしく、その点でも話題になっていたようで。でも、実はクロムも観たことあったような気がしていたら、観たことなかったので、その点も初。
初めてづくしやんけ!ってことで、結構楽しみにしておりました。

舞台は、昭和30~40年代のような様子だけど、なんか現代のようなそんな空間。登場人物も衣装とかレトロな感じなようで、スマホとか使いこなしているので、なんか不思議。それに、気持ちが昂ると指先から弾丸を放ってしまう女性、なんて人物も登場しちゃうし。でも、なぜかその弾丸では誰も死なないんだから、なんか、おかしいよなぁw

一応ミステリーのような筋立てにはなっているんですけど、どんどん謎を解いていくという印象かというと、何故かそこまでの雰囲気でもないし、人を殺したとかいう割には、安易に罪を友人に擦り付けたりして、結構暢気だし、ストーリーも結構ポンポンと進んでいくんですね。
この感覚、どこかで経験したことあるなぁ、とよくよく考えていたら、やっとこ答えが出ました。なんか、夢の中みたいな展開なんですよね…。

そして、登場人物や舞台空間のレトロさというのは、単純にビジュアル面で言えば、古い映画のような印象も受けるのですが、あの各登場人物のキャラ立ち具合や、最後に明らかにになってくる人間の利己的で少し醜い部分の露見のさせ方が、なんだか古い小説のような印象もあったなぁ(個人的には夏目漱石の作品を思い出したりしていた)。
軽妙なテンポで、笑いもあちこちにバラまかれていた一方で、厚みのある芝居だったなぁという印象もあり、その辺のバランス配分が大変良かったです。途中、色々と謎が謎を呼ぶものの、最終的には一通り回収されて解決するという構成も好き。

登場人物は、全員やたらとキャラ立ちしている印象だったのですが、また役者が上手いもんだから、そのあたりの演じ方も、スマートでやりすぎず、でもめちゃくちゃ面白いし、魅力的。
キャラメルボックスの(若手の)役者さんは、客演先ではちょっと悪そうな顔を見せるキャラクターを演じることが多いような気がしているのですが(笑)、そういう意味では多田さんも、困った性癖の持ち主である青年を好演されておりましたし、幸田さんの奥様の演技も超絶冴えておりました(ここは鉄板なのかな)。
あとは、やっぱり吉増さんのムーンウォークが素敵だったです。超印象に残ってる。「マイケルジャクソンみたいにやれなくても、ああやってやればいいんだ!」と一人感心していたw

とにかく、あっという間の約90分で、戯曲も面白いし、スタッフワークもすごくよかったし、(弾丸を放つ場面の照明と大音量の音響はクールでした。)あれこれ講釈抜きにしてごくごく単純に、どらめちゃ楽しかったです。あー、いいもん観たわ、これ。

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僕たちが好きだった川村紗也②
「ゆっくり回る菊池」
2016年11月22日~27日 @こまばアゴラ劇場

作・演出:青木秀樹(クロムモリブデン)
出演:川村紗也、多田直人(演劇集団キャラメルボックス)、枝元萌(ハイリンド)、幸田尚子
   折原アキラ(青年団)、根津茂尚(あひるなんちゃら)、吉増裕士(ナイロン100℃ / リボルブ方式)
舞台監督:櫻井健太郎、藤田有紀彦  舞台美術:坂本遼
音響:星野大輔(サウンドウイーズ) 音楽:岡田太郎(悪い芝居)
音響操作:櫻内憧海 照明:床田光世(クロムモリブデン)
衣装:杉浦優(ザ・ボイス) 演出助手:入倉麻美、小林弘幸(新宿公社)、福名理穂(ぱぷりか)
稽古場代役:本折最強さとし 映像・小道具:辻朝子
記録スチール:久富健太郎 制作:会沢ナオト 広報宣伝:kei.K
宣伝美術:デザイン太陽と雲  宣伝写真:引地信彦  宣伝ヘアメイク:Sai
WEB:小林タクシー(ZOKKY) 提携:(株)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
企画・制作:僕たちが好きだった川村紗也

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by yokusang_09 | 2016-11-27 14:00 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

大パルコ人「サンバイザー兄弟」@サンシャイン劇場

c0025481_1471439.jpg【あらすじ】
舞台は2033年の池袋。新しい年号は「素敵」。東池袋の歌のうまいヤクザ、サンバイザー兄弟の「兄弟愛」と「父娘愛」、そして西池袋の「ネオカラーギャング」との抗争を、怒髪天・上原子友康のオリジナル楽曲にのせて、賑やかに、楽しく、力いっぱいバカバカしく、描く。
(パルコHPより)


実はこのシリーズ、3作品すべて観ているのだが…!
今回が一番チケットが獲りにくかった。なぜ?

今回も相変わらずのバカっぷりで、ワハハ!と頭空っぽにしていればよくて、
もうそれは楽チンなんですけどw 前回と比べると、キャスティングが
地味だったんですけど(超失礼ですけど、瑛太とりょうくらいじゃない?)、
それゆえになのか、アッパーなお祭り感よりも、クドカンらしく
ふざけている感じがして、その点はよかったです。

個人的には、2作目よりも1作目の方が好きなのですが、今回は
1作目の方に近い作りだったかな。またしても、クレジット無しの声の出演があって、
今回はロボット(デッパー君)が山本譲二の声だったんですけど、
袖に本人いるんじゃないかって勢いで会話していて、かなり爆笑w
(会話内容がめちゃくちゃ山本譲二だったし。UFOを見た話とか。そりゃ
目隠しされたらわからんぜ。)

その山本譲二のデッパー君のシーンも含めてなのですが、比較的少なめのキャストで
かなり密度の濃い構成の芝居を展開していて、歌のシーンもたくさんあったし、
適度なボリュームの時事ネタに、珍しく(比較的)積極的な客いじりもあったしw
客いじりに関しては、サンバイザーを配布された上で冒頭のノリはどうしたら
いいかわからんかったけど、最終的には、東京の観客にも受け入れられる程度で
収まっていたので、まぁ、東京スタンスの私としてはよかったですが、
逆にアレ、大阪で上演するとどうだったのかがかなり知りたいところだな…。
(大阪に対する偏見か?)

役者的に一番驚いたのは、やはり怒天髪の増子さんですかね。
まさかあんなにメイン張っているとは!
キャストの並びでは瑛太が一番上にありますけど、自分の中では完全に主役は
増子さんだったのだが。
怒涛のバカ展開繰り広げまくった後に、最後あんなに高らかに
歌われちゃったら、胸いっぱいですわ。
(本人は、オファーの時点であんなに出演することになるとは思っていなかったらしい)
りょう演じる尼さんも、瀬戸内寂聴の物まねっぽい芝居挟んだり、可視化された
煩悩ってところでハイセンスな下ネタ突っ込んできたりで、
先般の都知事選のこととも重なり、これまたよかったです。
舞台出てくると、割といろいろやってる印象あるんですけど、なかなかのお姿でした。

諸々の構成・演出含め、個人的にはしっかり芝居してたなぁという印象だったし、
確かに休憩含めて3時間弱で長い芝居ではあったけれど、
だらける部分もなく、濃厚リッチで大変満足度の高い舞台でした。
結局好きなのなw

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大パルコ人③ ステキロックオペラ
「サンバイザー兄弟」
(東京公演)
2016年11月13日~12月4日 @サンシャイン劇場

作・演出:宮藤官九郎
音楽:上原子友康(怒髪天)
出演:瑛太、増子直純(怒髪天)、三宅弘城、皆川猿時、清野菜名、
少路勇介、よーかいくん、篠原悠伸、上川周作、宮藤官九郎、りょう
美術:小泉博康 照明:大島祐夫 音響:大木裕介 衣裳:伊賀大介 
ヘアメイク:大和田一美 振付:八反田リコ 映像:上田大樹 
音楽アドバイザー:益田トッシュ ローディー:上甲陽仁
演出助手:大堀光威/佐藤涼子 衣裳助手:戸田京子、伊澤潤子、梅田和加子 
舞台監督:榎太郎 イラスト:おおひなたごう 宣伝写真:三浦憲治 
宣伝美術:箭内道彦(風とロック) 宣伝:る・ひまわり
制作:北條智子、赤堀あづさ、横山郁美、今絵里子 
プロデューサー:長坂まき子、田中希世子
企画:大人計画
プロデュース・製作:(株)パルコ/大人計画

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by yokusang_09 | 2016-11-26 18:15 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

Bunkamura「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」@Bunkamuraシアターコクーン

c0025481_171123.jpg【あらすじ】
とある国で非合法の男性売春が横行しているという情報を得たベストセラー作家・永野は実態調査のため現地に潜入する。観光客や地元好事家たちの前で踊りその目を楽しませている美しい少年ダンサーたち“ゴーゴーボーイ”が怪しいという噂だ。永野は調査を続けるうちにゴーゴーボーイの一人、トーイの危険な美しさに魅了され、様々なアクシデントに巻き込まれていく。一方、日本で永野の帰りを待つ元女優の妻ミツコは浮気をしているが、夫が行方不明になった悲劇のヒロインとして現地に向かうことを余儀なくされる。 
ジャーナリストの亡霊、いい加減な通訳、少年たちの運命を握るゲイのインテリアデザイナー・・・。様々な面倒臭い人々や、異国のアウェイ感に阻まれ、お互いに探し続けるのに決して出会えない夫婦の間に永遠のような時間が流れる。
探すことは愛なのか?そして“ゴーゴーボーイ”たちの運命は?
(シアターコクーンHPより引用)


どういうわけか、大人計画から劇団先行予約などの案内がなく
完全にスルーしかけていたのだが…。
東急側と何かあったんでしょうか。前はあったよね?劇団先行。
というわけで、一般発売でチャチャッと獲ったわけなんですけど、
これ、なんか、結構な「大人計画」具合じゃないのw

松尾さんのコクーンでの公演を観るのはこれが4作目だと思うのですが、
正直言うと、4作品中、一番ラクに観られた気がしました。
なんつーか、それなり派手さとかはあるんだけど、割と盛ってなかったんですよね。
自分、コクーンの時の結構詰め込んだ感じが、最近、実はちょっと苦手でして。
そういう意味でも、なんか、大人計画本公演にもありそうな雰囲気だったのだがw

途中に休憩はあったけど、前半後半でテンション変わらない
(というか、むしろ前半にテンション持ってきてた?)
感じも好きだったし。あとは、スピード感も大変好きでした。
確かに「戦場BLロードムービー」ではあったとは思うけど、
でも、別に、ゴーゴーボーイを持ち出す必要があったんだろうか、とか、
盛ってなかった分なのか、予想していたよりも、サラッとストーリーが
流れていく感じとか(個人的には心地よいテンポでよかったのだが)、
最後が「欲望という名の電車」と同じとか(←これは知人から聞いたのですが)、
好きじゃない人は好きじゃないかもしれませんね…。
そんなこと言ったらなんでもそうかもだけど。

とはいえ、むしろゴーゴーボーイだったからこそ、あのアッサリさと並立して
「結婚する・しない」のようなところに単純に帰着することのない、
登場人物の刹那的な生き様や、そこからの居場所を求めてのもがきといったものが
描かれていた気がしているので、そう思うと、やっぱりゴーゴーボーイで
よかったのかもしれない。それに、物語に出てくる国の社会情勢だって、
フィクションだけれど、今の時代、十分あり得る事象だったりしますしね…。

役者に関しては、寺島しのぶの演技の幅が、実に素晴らしい。
エロいし、おもしろいし、あんなに舞台でもすごい女優さんでしたっけ?って感じ。
ちょっと、「女教師は二度抱かれた」とのときの大竹しのぶを思い出した。
それと、平岩紙&宍戸美和公の大人計画の女優感が、すごく愛おしかった。
テレビで見かけることも随分と増えましたけど、しっかり大人計画だったなぁ。
皆川さん出てくるだけで、大人計画っぽさあるんだけど、もうそこはお約束なので、
むしろ、女優陣と顔田さんとかが、細かい「らしさ」を作っているんだなぁ、って
勝手にしみじみ思ってたw
個人的に注目していたハイバイの岩井さんについては、いい意味で普通に役者でしたw
なんか、「らしい」といえば「らしい」役どころで、かっこよかったです。

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シアターコクーン・オンレパートリー2016
「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」
(東京公演)2016年7月7日~31日
@Bunkamuraシアターコクーン

作・演出:松尾スズキ 
出演:阿部サダヲ、岡田将生、皆川猿時、池津祥子、宍戸美和公、村杉蝉之介、顔田顔彦、
近藤公園、平岩紙、岩井秀人、阿部翔平、井上尚、掛札拓郎、高樹京士郎、中智紀、
古泉葵、伊藤ヨタロウ、松尾スズキ、吹越満、寺島しのぶ
邦楽演奏:綾音 
ヴァイオリン:磯部舞子、鹿嶋静(日替り出演 7/16・23)
キーボード:門司肇、塩野海(日替り出演 7/9・16・23・30)
美術:二村周作 照明:大島祐夫 音楽:伊藤ヨタロウ 音楽監督:門司肇
音響:藤田赤目 音楽音響コーディネイター:澤井宏始 衣裳:戸田京子 
ヘアメイク:大和田一美 振付:振付稼業air:man 映像:上田大樹 
演出助手:大堀光威、佐藤涼子 舞台監督:二瓶剛雄
主催:Bunkamura 企画・製作:Bunkamura

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by yokusang_09 | 2016-07-17 23:40 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

青年団「ニッポン・サポート・センター」@吉祥寺シアター

c0025481_232889.jpg
青年団の本公演は、かなり久しぶりに観るのではなかろうか。
本公演じゃないけど、あいちトリエンナーレで観たロボット演劇以来…?

どこかの地方都市のNPOの事務所が舞台。
DV被害者の保護活動などは、偶然、今の自分の日常生活には関わりのないことではあるが、
実は、今の日本、どこにでもありそうな風景ではある。
とはいえ、別に積極的にお世話になりたい風景ではないが
(虐待はない方がいいという意味で)。

そんなに青年団や平田オリザの芝居に詳しいわけではないのだが、でも、
この日常をそのまま切り出してきて見せるという手法は、やはり平田オリザらしく、
ビジュアル部分も含めて、このセンスの良さはやはり素晴らしい。

この直前に観た国分寺大人倶楽部の公演内容と、似てないこともないかな…
なんてことを思っていた。ただ、国分寺大人倶楽部は、次につながる(比較的私的な)
今の終わり、といった、自分自身の人生の中での中規模な終わりが描かれていた
印象を持ったのだが、こちらはもっと、大きな、そしてゆっくりとした「終わり」。
(読んでいないけど平田氏の近著と関わりがありそうな。読んでないから想像だけどw)

頭のいい人が、高いアンテナから持った世の中の問題をメッセージとして提示、
というよりも、いつも以上に本当に日常の景色をそのまま切り抜いてきて提示された、
って感じがして、ふわっと世界が立ち上がってくるって感覚はあまりなかったのだが、
その代わりに、各人の意識にスッと入ってくる構造だったなぁと。
そのスッと入ってくる構造だったからこそ、最後の「やまと寿歌」はすごいインパクト。
今まで淡泊だったのに、最後にまとめてぶっこんで来たーーー!みたいなw

平田氏の主張に対して共感するかどうかは別問題として、プリミティブな感覚として
最後の歌に表現されていたこと(事象、とか言った方がいい?)について、
認識がある人は多い気はしていて、最後にガツーンとやってきよったな、って気分w

日常を切り取ってきたような景色とはいえ、エチュード感はほとんどなく、
演劇作品として、とても洗練された仕上がりになっていたのは、まぁ、知ってたけどw、
やはり緻密な演出とモチーフのチョイスの巧さ、そして、やっぱり役者の技量による
ところが大きかったのかな。
笑いあり、緊張ありで、ともすれば眠たくなるような、静かな演劇ではあるのだが、
良い意味で静かさを感じなかったというか、全然退屈しなかった。
若手とベテランとの絡みがすばらしく、そしてあのオッサンオバサン達の描写の
絶妙なリアル加減がたまらんw 
あと、志賀さんは、もう「幕が上がる」の国語の先生にしか見えないw

どう表現したらいいのかわからないけど、今の青年団の芝居を、
今の自分で楽しめたことが、何だか嬉しかった。

-------------------------------------------------------------------------
青年団第75回公演
「ニッポン・サポート・センター」
2016年6月23日~7月11日 
@吉祥寺シアター

作・演出:平田オリザ
出演:山内健司、松田弘子、志賀廣太郎、永井秀樹、たむらみずほ、辻美奈子、小林智 
兵藤公美、島田曜蔵、能島瑞穂、大塚洋、大竹直、村井まどか、河村竜也、堀夏子、海津忠
木引優子、井上みなみ、富田真喜、藤松祥子
舞台美術:杉山至 照明:三嶋聖子 衣裳:正金彩 舞台監督:中西隆雄
宣伝美術:工藤規雄+渡辺佳奈子、太田裕子 宣伝写真:佐藤孝仁
宣伝美術スタイリスト:山口友里 制作:石川景子、金澤昭、有上麻衣
撮影協力:稲荷湯 協力:(株)アレス (有)あるく

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by yokusang_09 | 2016-07-10 20:30 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

国分寺大人倶楽部「ラストダンス」@シアター711

c0025481_20113030.jpg団体名は知っていたのですが、実は今回が初めて。
初めてのなのに、最終公演。
まぁ、最終公演だったけど、観ることができた、という縁なのかもしれない。


あらすじとしては、父親から経営を引き継いだ小さな映画館が、段々と業績が悪化していき、色々と策を練るも最終的に閉館させてしまう、というお話。

自分の世代的には、懐かしさも含めて、妙にするっと入ってくる作りというか。
かかっている曲もブランキーだし。
(関係ないけど、先日、10歳下に「ブランキージェットシティ」が通じなかったw)

恐らくエチュードをベースに作ったような日常会話度の強い台詞だとか、舞台装置の建て込み具合だとか、キャラクターの関係性だとか(自分が過去観たことのある作品で言えば、ポツドールなんかを思い出したり)。
ただ、「懐かしさも含めて、妙にするっと入ってくる」ことに対して、自分の中で、少し戸惑いがあった。違和感、というと言い過ぎかもしれないけど。
少しこのノリから遠ざかっていたからなのか、慣れているとはいえこの構造は今も大丈夫なのか、登場人物が年齢の割には妙に学生バイトみたいなノリなのだが如何に?…等々あるのだがw

ただ、この戸惑いがあった結果、戯曲の持つテーマ(?)が浮かび上がってきたような気がして。
劇中の主要な登場人物の年齢を考えると、戯曲内で主に主人公に対して起きた出来事というのは、色々な意味合いがあるのかな、とは思うが、共通して一つ言えるのは「ずっと「今までと同じように」は無理!」ってことかなぁ、と思っていた。(「今までと同じように」にはかなりの努力や、場合によっては不感受性とか必要だと思う…。)

何だか、半分皮肉みたいな言い方になっているかもしれないですが、そうではないw
でも、世代的に慣れたノリで、尖ったモノではなくて、ああいうモノを提示されると、やはり世代的にはそう感じてしまうわけで。
むしろ、個人的(世代的)にはスコッと来ちゃうんです。
そうそう。作家的には、ひとつ、エクスキューズというか手を差し伸べていたというか、ラストのシーン(映画館を開館する場面)は、そういう意味合いで差しはさまれたものなのかな、とも思った。
大事大事にしている物事の始まりなんぞ、所詮そんなもんなのかもしれん。

フィリピン人妻、エイミー役がすごく印象に残る演技だったです。あれ、演技よね…。
あと、後藤さんの演技がまろやかだった。最近何度かお見かけしている中では、一番まろやか。
割とせせこましい舞台の中で、結構登場人物も多いんだけど、キャラクター付けが、さりげなく(あくまで自然体のようで)しっかりしていたので、個人的にはそこは好き。

-------------------------------------------------------------------------

国分寺大人倶楽部 最終公演
「ラストダンス」
2016年7月6日~12日 @シアター711

脚本・演出:河西裕介
出演:後藤剛範、加藤岳史、大竹沙絵子、河西裕介(以上、国分寺大人倶楽部)
林竜三、松本亮、前田昴一、笠井里美(アマヤドリ)、望月綾乃(ロロ)、
えみりーゆうな、藍屋奈々子(in企画)
舞台美術:井上紗彩(国分寺大人倶楽部)舞台監督:本郷剛史
音響:田中亮大 音響操作:工藤尚輝 照明:若原靖(リジッター企画/LICHT-ER)
照明操作:阿久津未歩(LICHT-ER) 映像操作:正岡みお
衣装:大竹沙絵子(国分寺大人倶楽部) 宣伝美術・宣伝写真:高倉大輔(casane)
演出助手:上田祐輝、正岡みお 制作:会沢ナオト
協力:in企画、アマヤドリ、コムレイド、ロロ

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by yokusang_09 | 2016-07-10 18:03 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

猫のホテル「苦労人」@すみだパークスタジオ倉

c0025481_1817456.jpg再々々演なんだそうで。
猫ホテの名作という方もおられる作品。
私は残念ながら?初見ですですが…。ええ。
だからかしらないけど、ちょっとなんか、一線を引いての観劇でした。

なーんか、このつながっているけどオムニバスな感じとか、
脈々と続いていく感じとかどっかで見たことあるなぁ…って
思っていたけど、わかった、スターウォーズだ(笑)
確かに、ずっと大きなものと戦ってるしなぁ(笑)

50歳近い俳優たちが、ふんどし姿で奮闘する様子についつい注目が
いってしまいがちですが、千葉さんが得意そうな、不条理な世界で、
哀愁ある苦労人な男たちの生きざまが、実に可笑しくて、そして切ないのです。
この作品、再々々演なので、初演は当然もっと役者が若い時に上演されたはず。
観ていないので、比較できないが、今の方が味わいがあるような気もするし、
もしかして、あまり変わらないのかなぁ…なんてことも思ったり。どうなんだろ。
現代に近づくにつれ、ふんどし姿でなくなるけど、少し登場人物の年齢設定も
上がってきて、そのあたりの深みは、やっぱり現在の方が初演時よりも
出しやすいのかな。
前半の明治以前のワイワイしているノリもすごく好きでしたが、
後半の明治期以降の話となったときの、落ち着いた雰囲気であったり、
この「苦労人」の男の血筋の理不尽さと、業深さのようなものが
ジワっと出てきていたあたり、とても好きでした。

とはいえ、結構、役者で楽しんじゃう芝居だったなぁとも思うわけでして(笑)
ま、そりゃそうようね。みんなふんどしだしね!それぞれ、みんな主人公だしね!
久ヶ沢さんは以前より若くなったような気がするし(53歳らしいが…美魔女!)、
しんぺーさんの死体芸も堪能できましたし、いろいろてんこ盛りでしたわ。

なんか、そういう意図があるわけでもないのかもしれないが、
こういうちょっとしたお祭り作品、個人的には結構好き嫌いが
分かれるんですけど、今回は…まぁ、アリかな(笑)
過去作品を通じて、今の劇団・役者を魅せていけるなんて、素敵じゃないですか。

--------------------------------------------------------------------
猫のホテル 本公演「苦労人」

2016年7月6日~11日 @すみだパークスタジオ倉

作・演出:千葉雅子
出演:中村まこと、森田ガンツ、市川しんぺー、佐藤真弓、村上航、
   千葉雅子、小林健一(動物電気)、久ヶ沢徹
美術:原田愛 照明:櫛田晃代 照明オペレーション:白井里奈
音響:佐藤こうじ(Sugar Sound) 音響オペレーション:日影可奈子
舞台監督:藤田有紀彦、中西隆雄 演出助手:吉中詩織
宣伝美術:犬川ヒロ 宣伝イラスト:香川尚子
Web:寺部智英 制作:大橋さつき 企画製作:猫のホテル
協力:アスタリスク、ギフト、ゴーチ・ブラザーズ、ザズウ、
(株)スーパーエキセントリックシアター、ハイレグタワー、krei.inc、動物電気

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by yokusang_09 | 2016-07-09 17:13 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)


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