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岩井秀人×快快「再生」@神奈川芸術劇場大スタジオ

c0025481_2133378.jpg今回の快快は、本当は諦めていたんです。色々予定が合わなさそうだったので・・・。でも、いろんな評判を聞いてやっぱり気になりまくって、結局横浜に繰り出してしまったw

お恥ずかしながら、自分は戯曲の内容を知らなかったので、「多田淳之介の「再生」をハイバイ岩井演出で上演します」という情報を聞いたときには、「既成脚本を外部演出ってどうよ?」と思ってしまったのですが、結果的には、そんな懸念は一切無用。というか、完全に快快の作品でした。

目立った台詞もなく、男女が大音量の音楽に合わせて動きつづけて、やがて動かなくなる(眠ってしまうのか、死んでしまうのか?)、というのを3回繰り返す。というだけの内容なのですが、3回も繰り返すうちにだんだんと役者の動きは鈍くなり、身体の有限について感じる、というのがコンセプト、なんだそうです。

確かに役者は疲れていたし、いつのまにかボディメイクは汗で流れてしまい、ピンク色だった人が素肌になっていたり、段取り的には、同じ事が「再生」されているのだけれど、実は全く同じ事なんて、いろんな意味で出来ていなくって。しかしそれでも、ダンスの再現度はすばらしく、おそらくテキトーにやっていると思われるところ(例えば水を飲むタイミング)も、計算された段取りで、それをしっかり辿れているところは、脱帽でした。快快のメンバーもそうだけど、岩井さんこんな演出も出来るんだ。

でも、すんません。そんな小難しいことは置いといて。って、そんな小難しいことも言ってないけど。
とにかくむちゃくちゃカッコイイのである。美術しかり、衣装しかり、選曲しかり。提示されているものは、ある意味ではとプリミティブな人間たちの姿、であるのだが、ビジュアル的には圧倒的にスタイリッシュ。それが凄まじい熱量と勢いで、3回もループするんだから、もう興奮しないわけがない。
わけわかんないけど、もはや事件レベルの凄いモノを観てしまったという衝撃と、その一方で快快色もド濃ゆく出ていたという安心感で、とにかく満足でした。最高です。
あと、なんだか、半分ダンス公演を見ている気分だったし、おまけに曲がかっこいいもんだから、油断してると少し体が揺れちゃうんだよねw (つーか、隣の座席のお兄さんも多分そんな感じだったw)

役者については、かつての所属役者も出演していたりして、そこも嬉しかったのだが、んまぁ、テンテンコ氏が、ほぼ反則レベルですばらしかったですね。何なのよ、あの聖子ちゃんカットで、聖戦士星矢に出てきそうな衣装で、サイリウムもってドラム(というか太鼓?)音に合わせて踊っちゃうとか(笑)さらにブランコに乗って歌っちゃう、とか。全体のバランスを取りつつ、実にアクセントになっていて、すべての役者さんが愛おしかったけど、今回の一番は彼女ですかね。

いや、もう、ほんと、改めて。
凄かった!今回の芝居は本当に凄かった!!

以上。

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岩井秀人×快快 「再生」
2015年5月21日~30日 
@神奈川芸術劇場大スタジオ

演出:岩井秀人
原案:多田淳之介
プロデュース:北川陽子
出演:大道寺梨乃、野上絹代、山崎皓司 (以上、FAIFAI)
天野史朗、後藤剛範(国分寺大人倶楽部)、テンテンコ(ex.BiS)、中林舞
舞台監督:河内崇  照明:中山奈美  照明オペレーション:久津美太地
音響:高橋真衣  音響オペレーション:櫻内憧海  舞台美術:佐々木文美
衣装:藤谷香子  振付:野上絹代  記録:加藤和也  宣伝イラスト:久保ミツロウ  
宣伝美術:廣岡孝弥  制作:河村美帆香、小原光洋、横井貴子、堀朝美
主催:快快 
協力:ハイバイ、quinada、東京デスロック、プリッシマ、六尺堂、急な坂スタジオ
提携:KAAT神奈川芸術劇場 助成:芸術文化振興基金

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by yokusang_09 | 2015-05-29 22:18 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)

岡崎藝術座「+51 アビアシオン,サンボルハ」@STスポット

c0025481_1364391.jpg
自分の東京観劇生活は、岡崎藝術座からスタートしたのですが、岡崎藝術座で締めくくることとなりそうです。まだちょっと早いんだけど。(でももう芝居観てる暇ねーよ・・・)あと、ここ、東京じゃなくて横浜だけど。

初めてSTスポット行きましたけど、まさかあんな立派なビルの地下にあんなところがあるなんて思いもしませんでしたわ・・・。思ってたよりは狭くなかったけど。

そんな空間で展開されるのは、作家自身の生い立ちを辿るような、いわば私小説的な内容。しかも独白だらけで、ますます私小説風であるものの、メキシコ演劇の父といわれた日本人の幻影?とのやりとりがある結果、芝居らしい体裁にはなっていた。

自分自身、日本の本州以外にルーツなんてないもんだから、この感覚ってよくわからないんですけど、若い演出家はいろいろと探る中、メキシコまで行ってしまう。こういうのってどんな感覚なのかなぁ。自分も、実のところ半分くらいは謎に包まれているので、案外姫路あたりで同じようなことを経験できるのかもしれないなぁ・・・なんて考えていた。最近、NHKのファミリーヒストリーとか観てると、ちょっと気になっちゃったりしてね。

メキシコ演劇の父は、関係あるのかないのかよくわからないけど、主人公の若い演出家が、演劇というものに関わりながら、ルーツを辿っていくという流れにおいては、いい仕事をしていた。というか、芝居の中の世界に留まることなく、現代をハイパーノンポリに生きる、観客の私たちにも、古くさ過ぎるんだけど、大事なものを訴えかけてくる。それを認識したところで、ダイレクトに影響されるわけでもないし、それが本当に自身の考え方と合う訳でもないのだろうが、私の生きている時代の前に、彼らの存在があったからこそ、今があるわけで・・・。

なんてことを、ぼんやりと思いを巡らせながら観ていた。なんか、とっても取り留めのない話だったなぁ。という印象。だって、そこにいなくなった人の話なんて、辿り方次第ではドラマティックでもあるけど、取り留めもない話だったりもするじゃん。

まさに、そんな感じ。

取り留めもない大河。私の人生だって、他人からしてみたらそんなもんである。名古屋をでて東京(正しくは千葉)にいる自分だって、そこから居なくなった人間であり、直にとりとめのない大河になるのである。
(って、そんなに他人に興味を持たれたいわけでもないけど)

おれ、名古屋に帰れるかな。

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岡崎藝術座 「+51 アビアシオン,サンボルハ」
(横浜公演 (TPAMショーケース参加作品))
2015年2月13日~20日 @STスポット

作・演出・美術:神里雄大
出演:小野正彦(岡崎藝術座)、大村わたる(柿喰う客)、児玉磨利(松竹芸能)
企画制作:プリコグ  音響:和田匡史  技術監督:寅川英司

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by yokusang_09 | 2015-02-14 22:27 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)

パルコプロデュース「いやおうなしに」@神奈川芸術劇場ホール

c0025481_1331997.jpgO.L.H.(面影ラッキーホール)の
リアルでおバカでオモロイ歌詞と妙に懐かしいメロディに、
今最も豪華でアブないキャストが大集結。
ダメな男と女の、やるせない物語を馬鹿馬鹿しく紡ぐ。
これぞ、歌謡ファンク喜劇!



2015年一発目は、横浜のKAATから。ここもよく行ってますね…。
むしろ横浜って、ここと中華街しか行ってないんじゃないんだろうか。

最近、チラシで気になるとポイッって感じでチケット取っちゃうことが増えておりまして…。それでも首都圏在住が故、気軽に行けてしまうってところが、素晴らしすぎる。
てなわけで、これもそんな感じで取ったんですわ。ほんでも、よく見たら福原さんが台本書いてるじゃん!みたいなw

OLH(旧面影ラッキーホール)の楽曲を元にした音楽劇。せいぜい楽曲提供くらいに思ったら大間違いw むしろ芝居側が楽曲に寄せていってる感じ。アルバム全曲のPVをストーリーに仕立てたくらいな勢いで、楽曲がどらめちゃ芝居の要になってます。
なんてったって、基本、書き下ろしじゃないですから、使用楽曲。

でも、そのOLHの不謹慎ソングの世界と、あの海老名という街を舞台に選んじゃう福原さんの毎度の感覚がすっぱーーーーん!とハマっていて、そこに河原演出だとか、主演の古田新太とか、田口トモロヲあたりが、「面影」的世界をガッチリと固めてくるんですよね。

このお芝居、結構いろんな要素で構成されていると思うんですけど、でもそれぞれがほんとにいい仕事してるなぁ、って思う。
その上、その各要素は決して主張しすぎないんだけど、でも存在感はしっかり放っていて。
お客が目的としているものってそれぞれ違う気がするんですけど、大半の人が予想以上の満足度で帰っていくのではなかろうか。だって、それぞれの仕事の成果だなーって思うもんねw

例えば、楽曲ありきで作品が作られたとはいえ、あたしゃなんだかんだで福原作品として楽しんじゃったんですよね。完全にいつもの福原ワールドでしたよ。わかるような、わからないような、そういう感じ(笑)
でも楽曲ありきの不謹慎ワールドが前提だから、いつもより分かりやすかったかな…。

真面目そうなこと言ってるけど(いや、真面目なことも言ってました)、最終的にはナンセンスに歌って笑い飛ばす「歌謡ファンク喜劇」、正月明け一発目の芝居としては、いい先付けになりました。なーんも考えず楽しんじゃえばいいんだもん。

あー、とにかく面白かった。

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パルコプロデュース 「いやおうなしに」
(神奈川公演)2015年1月9日~12日 
@神奈川芸術劇場ホール

脚本:福原充則
演出:河原雅彦
音楽:Only Love Hurts(面影ラッキーホール)
出演:古田新太、小泉今日子、高畑充希、三宅弘城、高田聖子、山中崇
    政岡泰志、駒木根隆介、三浦俊輔、高山のえみ、田口トモロヲ
音楽監督:和田俊輔 振付:振付稼業air:man 美術:石原 敬 照明:高見和義
音響:大木祐介 衣裳:髙木阿友子 ヘアメイク:西川直子 演出助手:松倉良子 
舞台監督:幸光順平・斎藤英明 宣伝:吉田プロモーション 宣伝美術:榎本太郎 
宣伝写真:森崎恵美子 宣伝ヘアメイク:西岡達也 製作:山崎浩一 
プロデューサー:祖父江友秀 制作:藤井綾子 高橋 麗 山家かおり 市瀬玉子
企画制作:(株)パルコ (株)ハイレグタワー (株)ミーアンドハーコーポレーション 

製作:(株)パルコ
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by yokusang_09 | 2015-01-12 19:24 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)

チェルフィッチュ「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」@神奈川芸術劇場大スタジオ

c0025481_15203836.jpg(あらすじ)
コンビニ × バッハ × ソフトクリーム
バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻 全48楽章にあわせてコンビニエンスストアが描かれる。
バイト店員、店長、客、本部スーパーバイザー、そして、陳列される数千種類の商品たち。
現代日本人の <聖地> 、コンビニで繰り広げられる、チェルフィッチュによる「黙示録(アポカリプス)」?!

コンビニを舞台にした芝居を作ろうと思ったのはなぜかというと、たぶんそれは、コンビニを相対化したかったからです。コンビニと自分を切り離すことができる可能性を、もっていられるようにしておきたかったのです。だって、それはとても難しいから。コンビニはわたしたちの内面に、あまりにも浸透していて。    
岡田利規



私たちの生活にむちゃくちゃ根ざしまくっているコンビニ。かつて実家で暮らしていたころはまだ大手チェーンのうち一部は近所に進出していなかったため、お芝居のチケットを獲ったりするのに苦労した覚えがあります…。できた瞬間、ありがたくも当たり前の光景になるのですが。

当日パンフには「チャラチャラ~っとしたノリで観てください」みたいなことが書かれていたので、当日の自分の心身の調子のこともあり、遠慮なく「チャラチャラ~」っと観ていたのですが、こうやって観てみると、なかなかハードで驚きの世界ですね…。デンマークに行った時もセブンイレブンあったし、フィンランドにも駅ナカコンビニくらいのものはあったんですけど、ちょっと雰囲気が違う感じがしていて(海外だから、ってだけの可能性はあるが)、なんか、やっぱ日本のコンビニって、現代日本の象徴的存在なのかもしれない。良くも悪くも。

観客側としてもチャラチャラ~っと軽いノリで観ていて、芝居の方もこれまで(「現在地」とか)に比べたら、圧倒的にフザけたノリで、劇中に出てくる、コンビニ店内のこととか、SVがいて云々とかだって一応それなりには聞きかじったことはあるし、日本人にしてみればそんな衝撃的なこととかもないんですけど、でも、段々と、随所にブラックユーモアが散りばめられた形で、「コンビニと自分を切り離」した状態のものを提示された時に、「ンぐぐ…」って感じになっちゃう。

ピコピコした電子音(っぽい音)によるバッハの旋律と、役者が全員マイクを使っていることと、「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」という、明らかに空虚なタイトル(劇中に登場する商品名でもある)が、そこに追い打ちをかけてきて。とはいえ、現代日本に生きている私に抗う手段なんてないし、別に抗おうとも(現時点では)思っておりませんが、自分の生きている社会ってそんなに空虚なもんなのかなぁ…なんてことを考えたり。(この先、話を進めると芝居と関係ない方向に進むので省略します)

正直、現在地とかはかなりお腹いっぱいだった、というか眠かったので、こんな感じの作品の方が結構好きだったりします。「あ、こんな感じのも新たにやるのね」というのが正直な感想。(長いこと見ている人からはこの手のコメントは驚かれますが。)それにしても、全員キャラが際立ちまくっていて、全員愛おしかったなぁ。おまけに、全員どこかしら突っ込みどころ満載だし。変な動きとか満載だから、別に無駄がないとかそんな印象は全くなかったんですけど(笑)、7人の役者で、実に濃密で空虚な世界を作り上げていたなーって感じでした。自分にとっては、ある意味「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」だったわ。いい意味で。

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チェルフィッチュ
「スーパープレミアムソフトWバニラリッチ」
2014年12月12日~21日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

作・演出:岡田利規
出演:矢沢誠、足立智充、上村梓、鷲尾英彰、渕野修平、太田信吾、川﨑麻里子
美術:青木拓也  衣装:小野寺佐恵(東京衣裳)  舞台監督:鈴木康郎
照明:大平智己  音響:牛川紀政  編曲:須藤祟規
主催/KAAT神奈川芸術劇場(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
企画・制作/KAAT神奈川芸術劇場、プリコグ
助成/平成26年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業(特別支援事業) 
協力/急な坂スタジオ
Theatre der Welt 2014 (マンハイム/ドイツ)委嘱作品
製作:チェルフィッチュ
共同製作:Theatre der Welt 2014 (マンハイム/ドイツ)、KAAT神奈川芸術劇場(横浜)、LIFT-London International Festival of Theatre (ロンドン/イギリス)、Maria Matos Teatro Municipal (リスボン/ポルトガル)、CULTURALSCAPES(バーゼル/スイス)、Kaserne Basel(バーゼル/スイス)、A House on FIRE co-production, with the support of the European Union

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by yokusang_09 | 2014-12-21 17:58 | 芝居を観てきた2014 | Comments(0)

地点「光のない。」@神奈川芸術劇場ホール

c0025481_2312412.jpg[作品紹介]
「第一バイオリン(A)」と「第二バイオリン(B)」の対話からなる戯曲『光のない。』。しかしながら、彼らが生きているのか死んでいるのか、彼らが津波にのみこまれたのか、閉鎖された原子力発電所の内部に取り残されたのか、戯曲にはなにも具体的なことは記されていない。この舞台において共有されているのは、東日本大震災があり、それにつづく原発事故があったということ。俳優たちが発する「わたし/わたしたち」は誰なのかということを問い続け、言葉の断片的なイメージをつなぐことで舞台は進行する。


名古屋で何度かお芝居をご一緒させてもらった真都山みどりさんが参加されるということで、台風が迫り予定調整に悩む中、えいやー!と決断して横浜まで行ってきました。
てか、KAATホールって初めてだわ。大スタジオしか行ったことないw

地点のお芝居って、申し訳ないのだがどうしても瞬発的な読解力がイマイチな自分には、なかなかにテキストそのものを、そのまま理解することが難しく…。
それでも時々引っかかる言葉とビジュアルと流れから、感覚的に読みとる、という感じなのですが。

今回の戯曲のテーマは福島第一原発事故。しかもオーストリア人作家が書いた作品。チェルフィッチュとは違う感じを期待しつつ、難解具合にも覚悟を決めつつ挑んだわけですが(笑)

確かに、テキストは難解で、結構理解ができなかったんですけど(←我ながら正直)、ただ、ところどころ、多くの日本人が、ドキッとするであろう単語が差し挟まれ、膨大な台詞量とあわせて、その雰囲気に圧倒された。おそらくコロスは、震災による死者を意味しているのかもしれないが、動いている登場人物たちも何なんだろう。よく「生者/死者」の境界が云々として感想を語る方が多いようなのだが、個人的にはそれだけじゃない、あの事故を受けての、全日本人(なのか?)の、もっと色んな混沌なり葛藤なりを描いていたのかな、なんて思っていた。

「あななたっち/わたしたっち」の台詞回しがどえらい特徴的で耳に残るわけですが、むしろあの「わたし/あなた」こそ、コアの部分ではないのだろうか、とか思う。原子力発電所、そこで作られる電力、そして事故による放射能被害。それは、一体誰に責任があるのか、誰が責任ゼロの全く無関係な人間なのか。誰に影響するものなのか、誰がこれからのことを考えるのか。私なのか他者なのか。

「震災も原発事故も消費してしまおうとしている」という意見もあるようだが、先述の件については、未だに、答えが出ているわけではないし、仮に出ていたとしても、現時点で共有されていることではない(そもそも、答えなど出るようなものなのか)。そして、なにより、拡散した放射性物質からの放射線はこれからも出続けるのである。東電が潰れたって、なくならないのである。

明確な怒りでも皮肉でもなく、むしろ、それらも含めての混沌や葛藤というものを、このタイミング、かつこの迫力で提示されたことに対して、的確な表現ができないのだが、いつの間にか慣れすぎて忘れかけていた気持ちを思い出させられた気がした。

ただ、最後に救い?があったのは、最後の最後で、観客に向けたメッセージ(と言っていいのか?)だろう。
この混沌や葛藤は、これからも続く。でも、だからといって、立ち止まりっぱなしでもいけないし、非難や悲観を続けていればいいわけではない。顔を上げて、まずは、それらとの付き合い方を考えていくべきなのだろう。ただ、忘れてはならないのである。

なんてね。

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地点 「光のない。」
(横浜公演)
2014年10月11日~13日 @神奈川芸術劇場ホール

作:エルフリーデ・イェリネク
翻訳:林立騎
演出:三浦基
音楽監督:三輪眞弘
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、河野早紀、小林洋平
合唱隊:朝日山裕子、石田遼祐、金巻動、黒田早彩、田嶋奈々子、野口亜依子、林美希
圜羽山圜、藤崎優二、幣真千子、村田結、米津知実
美術:木津潤平  衣裳:堂本教子  照明デザイン:大石真一郎
照明オペレーション:岩田麻里  音響デザイン:徳久礼子  音響オペレーション:稲住祐平
舞台監督:山口英峰  舞台監督助手:足立充章  技術監督:堀内真人
制作:小森あや 田嶋結菜
主催:合同会社地点
提携:KAAT 神奈川芸術劇場
製作:フェスティバル/トーキョー、地点(2012年初演)
2014年版共同製作:KYOTO EXPERIMENT
助成:芸術文化振興基金
フェスティバル/トーキョー14連携プログラム

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by yokusang_09 | 2014-10-12 22:00 | 芝居を観てきた2014 | Comments(0)

KAAT×地点「悪霊」@神奈川芸術劇場大スタジオ

c0025481_2181480.jpgこれまでKAATは地点とともに、芥川龍之介の小説をコラージュした『Kappa/或小説』(2011 年)、また、太宰治の短編小説を舞台化した『トカトントンと』(2012 年)、『駈込ミ訴ヘ』(2013 年)といった舞台を生み出し、小説を原作とした演劇作品の新しいあり方を提示してきました。これまでの成果をもって、今回初めて長篇の舞台化に挑戦します。
文学界の巨匠ドストエフスキーの小説「悪霊」は、ポリフォニック(多声的)とも評され、いくつものストーリーが複雑に絡み合った大作。旧世代と新世代の葛藤、秘密結社による殺人事件、悪魔的な魅力をもった主人公の淫蕩、無神論についての論考……文庫版で1,200 ページを裕に超える大作には複雑に絡み合った物語の糸が張り巡り、作家の思考が渦まいています。様々な文脈を背負った人々が一堂に会するという舞台の祝祭性によって、この複雑で狂おしい小説の世界観を出現させることができるのではないかと考えました。これまでの継続的な共同作業があったからこそ挑戦できる一大事業、どうぞその初演にご期待ください!


結構迷ったんです。だって、多分、あんまり得意なタイプの芝居ではないから。
でも、なんかどうしても気になっちゃって、雨の日の横浜まで遠出しておでかけ。それにしても最近は低気圧が迫ってくると調子が悪くなるので困る。

ドストエフスキーの小説「悪霊」を戯曲化したものとのことですが、おそらく、原形はとどめているような、いないような、だと思います(笑)解離しているわけではないが、丁寧になぞっているわけでもない、くらいかな。よく見ると、大きな流れはちゃんと押さえてるんだけど。
てゆーか、ぶっちゃけ、原作のあらすじ読んでもさっぱりわからないんだよ、「悪霊」。ただ、戦後日本で言うなら、少し、連合赤軍を思い出させるような、そんな話。(まぁ、ごく一部のエピソードを切り取っただけかもしれませんが、それがコアとなっていることは確か)

ただ、そのなんてゆーのか、ドストエフスキーとかロシア文学にありそうな、あの重厚感や閉塞感みたいなものが、あのビジュアル(美術だったり、役者自身のスタイルだったり)の中でしっかりと出ていたのは、なんかよかったなぁとは思いました。もっと動かずにぼそぼそ喋るような芝居だったり、演技しないのかと思ってたんだよね。地点って。でも、とりあえずこの作品はそんなことなくて、むちゃんこアクティブだったし、別にコメディとして笑わそうっていう意図があるわけじゃないんだろうけど、ヘンテコなロシア訛りとか、フランス被れの(「おそ松くん」の)イヤミみたいな感じとか、コメディ的(とも捉えることができる)要素もあったりと、結構その辺が意外で新鮮だったりw

本当は、すごくすごくリアルな世界であるのだろうドストエフスキーの小説の世界を、ああいう形で再構築することで、作品世界の重厚さや、登場人物たちの妙な祝祭感と、そこはかとない閉息感、そして、純粋な信仰心といったものと、なんかコンテンポラリーなんちゃら的な意味での、役者の身体の微妙なちぐはぐさが、じわじわと面白かったです。

まぁ、いずれにせよ、そんなにわかってたわけではないんだけどw
現代アート的な楽しみ方をさせていただきました。はい。
またしても意味不明w
ごめんw

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KAAT×地点 共同制作作品第4弾 「悪霊」
2014年3月10日~23日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

原作:F.ドストエフスキー
演出・構成:三浦基
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、岸本昌也、窪田史恵
    河野早紀、小林洋平、永濱ゆう子、根本大介
美術:木津潤平  衣裳:コレット・ウシャール  音響デザイン:徳久礼子
照明デザイン:山森栄治  衣裳スーパーバイザー:阿部朱美  舞台監督:小金井伸一
プロダクション・マネージャー:安田武司  技術監督:堀内真人  宣伝美術:松本久木
制作:伊藤文一、田嶋結菜  広報:井上はるか、久田絢子  営業:大沢清
主催:KAAT神奈川芸術劇場  
平成25年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業

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by yokusang_09 | 2014-03-20 17:06 | 芝居を観てきた2014 | Comments(0)

theater 045 syndicate「12匹」@相鉄本多劇場

c0025481_1252446.jpgとある地方都市郊外の公立中学で起きた、生徒間のいじめの報復による殺害未遂事件。マスコミによる学校批判、ネット「炎上」「祭り」が勃発。関係者、加害者、被害者、その家族までも「晒し」にあう。理不尽な思いが別の感情になり、様々な怒りが急激に膨れ上がる。その怒りは一人歩きし、邪悪な生き物としてネット内に巣くった。そんな中、教委会の教育長が襲撃される。襲った男は、元中学教師のネトゲ廃人。日本最大級のオンラインゲーム"シナデクロオンライン"のカリスマゲーマー。ゲームのパーティーは12人。男を除いた11人も、ネトゲ廃人。ゲームの中にしか生きる場所はない。男の襲撃に対する賞賛も、彼の素性と真実が定かでない過去の出来事が明らかになるにつれ翻り、ゲーム内でも彼が不在の11人のパーティーにまで迫害が及ぶ。追い込まれた彼らは、偶然見つけたゲームバグ(不具合)の中に立て籠った。バグとういう”世界の外側”に。そして話し合う。「誰も悪くない」とうことに悪乗りして、誰がどこまで傷つくことができるのか。

初めて、相鉄本多劇場行ったよ・・・。
なんか、感動だったよ。
横浜駅周辺ってなかなかディープよね。はい。

スエヒロケイスケさんの作品はこれで2作品目立ったのですが、
相変わらず淡々としていて、それでいて登場人物が実に人間くさくて、
奇をてらうわけでもなく、でも複雑で深くて、好きですね。

今回は、「12人の怒れる男」みたいな話というオーダーを受けて
こういう作品になったらしいですが、
いや、まさかネットゲームの炎上騒ぎで「怒れる男」やっちゃうとは!
って感じで、軽く興奮が押さえられませんでした。はい。
いや、よくよく考えたら、そんな変なことしてないんだけど、
まさかの神DJプレイ的な。確かに物語の構図は少し複雑でしたが、
テンポよく進んでいく流れに身をゆだねながら、随時心をチクチク刺されながら、
驚くほどのボリュームにも関わらずあっという間の約2時間でした。
いやぁ。つまらないプライド云々のくだりは、結構チクチクきましたね。
あたし、所詮つまらない自意識の固まりみたいな人間ですから。
自分で言っちゃったよ!って感じですけど。

でも、あらためて振り返ってみると、不思議な芝居だったよな。
だって、あんなに登場人物がいる癖して、あの空間においては
誰も現実空間を共有してないわけでしょ?オンライン上の関係なわけです。
で、関係性がモノをいう演劇というをやってまっている、という。
シュールというか、うまくいえないのですが、私たちの普段の関係性みたいなものを
あぶり出されたような気がして、帰りので者で少し考えちゃいました。
ネットというモノを介すると、どうにでも見せられるけど、
逆に素直になる部分もでてくるというか、結局自分でしか勝負できないなー、
とは思うんですよね。俺が最終的に演技が下手なだけかもしれないけど、
自分の場合って、ネット経由で知り合った人って最終的に会うことが多いので、
無駄な期待を膨らまさせないようにしてるんだけど、
でも、入力された言語の節々にチラリと見えたりするんだよね。人柄って。
だから、結局あの舞台という四角い空間で会話劇やってるのと、
思っているより変わらない世界なのかなぁ、なんて。

帰りの東横線は、少し酔っぱらってたし、おしっこ我慢してたから
考えが足らない部分はむちゃんこありそうですけど…。
何でもいいですけど、細川岳さんが妙に印象的だったのと、
あと、佃さんのあの衣装が可愛かったっすw

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theater 045 syndicate 第1回本公演
「12匹」
2014年1月23日~28日 @相鉄本多劇場

作:スエヒロケイスケ(tsumazuki no ishi)
演出:眞鍋卓嗣(劇団俳優座)
出演: 佃典彦(劇団B級遊撃隊)、木村健三(マシュマロウェーブ)、寺十吾(tsumazuki no ishi)
吉村公佑(劇団B級遊撃隊)、今井勝法、大和田悠太、松村良太、野々山貴之(劇団俳優座)
増井友紀子、細川岳、平野圭太、宍戸麻衣、佐々木友里、中山朋文(theater 045 syndicate)
美術:杉山至  照明:榊美香  音響:岩野直人(ステージオフィス)  舞台監督:後藤恭徳
宣伝美術:近藤幸二郎(BLACK BELT JONES DC) 宣伝写真:児玉大輔
製作:中山祝子、三井田明日香(劇団B級遊撃隊)  スーパーバイザー:大西一郎
製作総指揮:中山朋文

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by yokusang_09 | 2014-01-24 22:01 | 芝居を観てきた2014 | Comments(0)

マームとジプシー「モモノパノラマ」@神奈川芸術劇場大スタジオ

c0025481_1645915.jpg
夏に観た作品より、こっちの方が「らしい」作品なんだろうか。
なんだろうね。ってことで、2回目のマームとジプシー。

おそらく作者の出身地である北海道の町を
想定しているであろう、
田舎の小さな町が舞台。

子供のころに、おそらく誰しもが見てきた・感じてきたことが
吃驚するくらいのそのまま詰め込まれていた、って感じだった。
狭い地域の、狭いコミュニティ。でも、あの頃はあれがすべてだったんだよね。
でも、そこで繰り広げらていることは、良くも悪くも実に濃密だったと思うわけで。
楽しくて、幸せで、でもシビアで、時に残酷で。
大人になってから、別にそのコミュニティなり地理的空間の広がりが拡大しようとも
そんな変わらないんだよね。…ってことにも、ふと気づかされる。
むしろ、油断してるとすぐ狭くなるし、なんかむしろ狭くしてどっぷり浸かった方が
楽しいのかもしれないし。(最近の職場を見てると、楽しそうですよ。)

飼っていた猫が死んでしまったということをきっかけとして、描かれている喪失感って
ことなのかもしれないんですけど、喪失感とかノスタルジーとか、そういったものも
ありつつ、でも箱庭的に、結局今だって一緒じゃん?みたいなところも
暗に提示された感じがして、結構複雑な気分になりました。
(ちなみに、「箱庭」という点においては、舞台の作りはむちゃくちゃよかった。
元々あそこの劇場って客席の傾斜がきついんだけど、囲み舞台にすることで
その「箱庭」をみんなでのぞくような感じがしっかりできてた。
しかも、あれ、多分ハズレ(見えない箇所が多い)の席ないんだよね。すばらしい)

あとは、いわば勝手に上京して、実家に置いていったペットが死んで、
おセンチになるっていうのも、個人的にはいくつも取り方があって、複雑だったw
自分も、現在の実家を出てかれこれ6年目に突入なので何とも言えませんが、
結局、自分の中で田舎ってある程度昔のままであってほしいわけですよ。
でも、結局時間は流れるし、そこにとどまる人間にしてみりゃ、それが日常だし。
それを急に、普段ろくに帰省もしてこないのにそんなときだけ悲しがっちゃって…
「東京」へ出て行った人間のご都合主義みたいな見方もしちゃいつつ、
でも、それでもやっぱりその喪失感も想像できるわけで。
(でも、そういう意味では「あゆみ」だって似てるのに、あれはそうは思わなかったな)

まーね、いろいろ複雑。
ふわふわ~っとした世界観に載せて、何気にガッツリとぶつけられた感じがして。
面白かった、というか、そのぶつけてこられる感じが、むしろ大変魅力的なんだけど。


--------------------------------------------------
マームとジプシー11月12月公演  「モモノパノラマ」
(横浜公演)
2013年11月21日~12月1日 @神奈川芸術劇場大スタジオ
作・演出:藤田貴大
出演:石井亮介、伊東茄那、荻原綾、尾野島慎太朗、川崎ゆり子、成田亜佑美
    中島広隆、波佐谷聡、召田実子、吉田聡子
舞台監督:森山香緒梨  音響:角田里枝  照明:富山貴之
衣装:高橋愛(suzuki takayuki)  宣伝美術:本橋若子  制作:林香菜
主催:マームとジプシー  提携:KAAT神奈川芸術劇場
助成:ACY先駆的芸術活動支援助成

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by yokusang_09 | 2013-12-01 15:11 | 芝居を観てきた2013 | Comments(0)

やなぎみわ演劇プロジェクト「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」@神奈川芸術劇場大スタジオ

【ネタバレしてます】
8月末に名古屋に帰省するのは至難の業っぽかったし、フツーに横浜で観ましたw
まぁ、横浜遠いって言っても知れてますから…。名古屋からに比べりゃ余裕w
でも、電車だけで1時間半かかるけど。つまり自宅からは2時間仕事…。

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【あらすじ】
「ゼロ・アワー」とは、太平洋戦争中に日本政府が連合国軍向けに発信していたラジオ番組の名称。南太平洋で戦う米兵たちに届いた女性アナウンサーの魅惑的な声はいつの間にか、東洋の魔女「東京ローズ」と呼ばれるようになる。 終戦後、彼女を一目見ようと彼らは廃墟の東京に殺到するが... 史実とフィクションが交錯する「声たち」をめぐる物語。


非常にシンプルかつ洗練された演劇だったなぁ。
というのが、とりあえず一言感想。
最終的に、何だか包み込まれるような気分だったんだけど、
その要因をいくつか考えてくと、ちょっと鳥肌立っちゃう感じだった。

劇場に入ると、まず受付嬢から携帯ラジオを貰い、
片耳だけイヤホンをつけるんだが、本編が始まると、
ちょいちょいそのラジオから、
芝居と合わせた音声が流れる、という仕掛け。
これ、慣れないと気持ち悪いかもしれないけど、どらめちゃよかった。
耳から入ってくる情報って、視覚よりも残るんだよね。
携帯ラジオのイヤホンから流れてきた、東京ローズの声が、
耳に良い余韻を残すんですわ。
イヤホンから聞こえてきたラジオの声主は、実は男性の声を
女性に変えたものなんですけど・・・。
でも、この東京ローズの声の主をめぐっての事件というのが、
今回のお話なわけで。
ラジオ(イヤホン)越しに声を聞くことで、登場人物になった気分というと、
ちょっと違うんだけど、戯曲の世界に無意識に入り込んじゃう。

この芝居、パーツで考えてみると色々と不思議なところがあって、
特にビジュアル面を考えると、なんか割と、全く戦中戦後の日本じゃないんですよw
例えば舞台美術は、シンプルかつ機能的で、戦中戦後の
日本のラジオ局なわきゃねーぜw
って感じで、このオシャレさがどう振れちゃうもんなのか?と一瞬心配もしていたけど、
抽象と具象のはざまな感じで、あんまり気にならなかった。
(というより、かなりガラガラ動かして使ってるんだけど、
なぜにあんなにスマートなのか気になった)
アナウンサーたちだって、モンペどころが、受付嬢スタイルだしね。
でも、これっぽっちも気にならないんだよね。
やってる芝居は随分と具象なんですけど。
アナウンサー達の衣装について言えば、同じ受付嬢スタイルで
無個性な感じにしつつも、(実際に、ラジオ放送でも自分の名前を
名乗っているわけではなかった彼女たち)
それでもやっぱり出てくる登場人物各人の背景なり個性なりっていうものを、
浮かび上がらせる効果があったようにも思うわけですが、
この、攻めの引き算みたいなところ(?)が、自分にとっては心地よくって。
積極的に意味を持たせない、というか。

それでいて戯曲が、しなやかかつ強度があるもんだから、する~っと入ってきちゃう。
観客に想像させる余地を残しつつ(例えば、最後に、若い姿のまま登場する
潮見は生きているのか死んでいるのか、とか)、シンプルなストーリーなんだけど、
それでいて、登場人物たちの言葉にしきれない背景や気持ちが透けてみえてきて。
見せ方全体含めて、ああ、おれ、正直こういう芝居、自分のプロデュースで
やってみたかったんだよなぁ…とか、ちょっと思い出しちゃったしw(※やらんけど)

なんか、繰り返しになっちゃうけど、嬉しさも悲しさも、温かさも冷たさも、
すべてを優しくでもしっかりと包み込みこんでくれる、
なんか、そういう芝居だったなぁ。うん。自分にとってはそういう感じでした。

そういえば、役者では、放送技師の方がどえらい印象的でした。
他の役者さんも、それぞれ個性があって、凄く良かったんだけどね。
あー、愛知での反応が気になります。

----------------------------------------------
やなぎみわ演劇プロジェクト2013
「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」
(神奈川公演) 2013年7月12日~15日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

作・演出・美術:やなぎみわ
出演:松角洋平・荒尾日南子・吉田圭佑・高橋紀恵(文学座)・高橋牧・小田さやか・明季
声のみの出演:Clyde Stroman、Lucas Kushner、松﨑颯、
          Robert B. Spenser、Morley Robertson(モーリー・ロバートソン)
音声デザイン: フォルマント兄弟  装置デザイン: トラフ建築設計事務所
照明:大石真一郎(KAAT)  音響:徳久礼子(KAAT)  舞台監督:小金井伸一(KAAT)
技術監督:堀内真人(KAAT)  映像制作:三谷正 小道具:黒飛忠紀 衣裳:朝倉夕加里
結髪:阿久津寛子 宣伝美術:木村三晴  翻訳:マチダゲン  演出助手:山﨑なし
制作:井上美葉子(ARTCABINET)、藤井明子(あいちトリエンナーレ2013)、井上はるか(KAAT)
企画アドバイス:小崎哲哉(あいちトリエンナーレ2013統括プロデューサー)
主催:やなぎみわ演劇プロジェクト(神奈川公演)/あいちトリエンナーレ実行委員会・愛知芸術文化センター(あいち公演)
提携:KAAT神奈川芸術劇場(神奈川公演)  
製作:あいちトリエンナーレ2013 /やなぎみわ演劇プロジェクト
制作協力:KAAT神奈川芸術劇場 企画:やなぎみわ演劇プロジェクト

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by yokusang_09 | 2013-07-14 21:52 | 芝居を観てきた2013 | Comments(0)

快快「りんご」@神奈川芸術劇場大スタジオ

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今年はよく横浜に出かけとる。
今回は快快を観にKAATへ。
創立メンバーによる最後の公演。
ちょっと記念碑的な作品の予感。

多くの日本人が3.11以降抱いているであろう気持ちに、
作者の北川さん(この方も抱いてた)なりに見つけた答えを戯曲(物語)にしたものらしい。
島宇宙化したゼロ年代→身近なところに生きるヒントがある、みたいな話は
方々で大変いい尽くされている話だとは思うのだが、実際のところそれがどうやって
自分自身の実感として落とし込めるか、というのは結構難しい、
というかよくわかってない人は多いと思う。
気づいたら(端からみたら)そこに落ち着いているってこともあるだろうし、
何か光明が射すというパターンもあるのだろう。
彼女はどうやら後者のパターンで、それを「物語」という形で
残したかった(というかシェアしたかった)ということだと、自分は解釈した。
しかし、正直に言うと、上記のような性質のものなので、
それもどの程度伝わるかは難しいと思っている。
だから、言わんとすることは(特に世代が一緒なので)何となく伝わってきたけど、
完全に理解とまではいかなったというのが素直な感想。
・・・あら、最初から結論を言ってまったw

世代的に丸かぶりの自分には、やっぱり無意識的に共有できる感覚があって、
その点については大いに楽しませてもらいました。
やっぱり快快の、あの都会的で、ちょっと美大ノリのオシャレな
落書き的なテンションは大好きなのです。
他の劇団とはふた味ぐらい違うグルーヴ感がビンビンなのよw
やっぱあのエヴァンゲリオンネタのぶっこみ方とかは、この世代だよな、って思ったりw
あと、世代とは関係なく、山崎さんが全裸出てきたときは吹き出したwww
(こんなこともやっちゃうんだ~って感心すらした)
「死」というものについて(自殺願望の類とは別の意味で)意識が行くのも、
大変共感できる。なんか得体の知れないノスタルジーに駆られて
ホロリと涙してしまうとかね。
ただ、無意識に共有できる感覚に訴えりゃいいってもんでもないんですけどね…。

快快って、(ものすごく雑な表現で申し訳ないのですが)あの一見ふざけたような
ノリっていうのが絶対にウリだと思うんですけど、まぁ、今回も大いに
ふざけるところはふざけていたのですがw、
その「ふざけ」が演劇的メタ構造に回収されて、
ちょっと退屈に映ってしまうところがあったのは残念だったかな・・・。と思う。
主張(事実とか結果)が存在して、それを半ば私小説的「物語」に
落としているので、メタ構造が先に出てくるわけではなくて、
結果としてメタという手法を用いた、ってことだとは思うけども、
やっぱりどうしても「物語」(というか、演劇)である方が引きが強い部分があったかな…。
半分くらい素で立っているような役者の演技、「物語」として残すんだという意気込み、
劇場という空間で、この時間と世界を共有するんだという想いとか、
その辺が客の目には若干ケンカしちゃってたように見えた部分は、
まぁ、あるにはあった。
ただ、あのバランスをとるのが難しい作品を通じて、
人間って思っているよりも真面目で、ふざけていて、考えているし考えていないし、
シンプルで複雑で、でもそんなイロンナ要素がゴチャゴチャな自分に対して、
素直に向き合っていけばいいってことなのかな、というメッセージは
受け取った気がした。
なんか皮肉っぽい感想になってしまったけど、そういう意味で
言いたいんじゃないんですけど。
あと、自分が勝手に受け取ったメッセージなので、
本来そんな意味じゃないとは思うのですが…。
ああ、結局いろいろと考えた結果、シンプルな原点に帰着してくるのか…。

---------------------------------------------
快快(FAIFAI)新作公演 / KAFE9参加作品
「りんご」
2012年9月13日~16日 @神奈川芸術劇場大スタジオ

脚本:北川陽子
演出:篠田千明
出演:天野史朗、大道寺梨乃、中林舞、野上絹代、山崎皓司、ほか
ドラマトゥルグ:セバスチャン・ブロイ
舞台監督:佐藤恵  舞台装置:佐々木文美  照明:中山奈美
音響:星野大輔  振付:野上絹代  衣装:藤谷香子  撮影:加藤和也
制作:河村美帆香  
主催:快快(FAIFAI)、KAAT神奈川芸術劇場(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)、NPO法人ドリフターズ・インターナショナル
技術協力:KAAT神奈川芸術劇場


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by yokusang_09 | 2012-09-15 23:54 | 芝居を観てきた2012 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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