維新派「アマハラ」@平城宮跡

c0025481_0501318.jpg「あらすじ」
私たちがこの地で上演する『アマハラ』は、2010年に、20世紀三部作のアジア篇として上演した『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』を再構成した作 品です。劇場プランや演出だけでなく、台本も改訂し、日本とアジアの国々をつなぐ、島から島へ、島づたいに続く“海の道“を辿った人々を、史実を織り交ぜながら描きます。


維新派最終公演ということで、1か月振りに平城宮跡へ。
(前回、大阪で屋外プールに入っていたとか、信じられねーなw)
作・演出の松本雄吉が亡くなり、どうなるんだろうと思っていたところ、
まさかの、そしてやはり最終公演。もう行くっきゃないじゃんか!

パンフレットや事前の情報で知ったのだが、最近の維新派の芝居の作り方として、
パートごとに役者が提案してきたものを調整するような形で演出を組んでいたらしい。
不幸中の幸いで(?)今回の作品が再演だったということと、亡くなる前に
ざっくりとしたビジョンまでは示されていたこと、近年のそのような演出手法に加えて、
何よりも役者・スタッフ含めた関係者の維新派の芝居に対する想い
(知識やら経験やらそういうものを全部ひっくるめた)が
この芝居を最終的に作り上げたんだなぁ、という気概のようなものは感じていた。
正直、演出的には松本雄吉演出と言われても、ほとんどわからなかった。
「ほとんど」というのは、なんとなくのニュアンスが違うとか、
もう0.5ピース欲しいなぁ、と思うところはあって、そこはやはり、
どうしたって、松本雄吉でないと埋められない部分なんだろうな、とは思うけど。

…あ、もしかして、だからなのか。
前々回に比べると、繋がりがないとは思わなかったのだが、
明確なパートの区切りは感じていたんだよね。
もともとそういう構成で作ってることは承知の上なのだが。

南の島を目指して海洋進出していき、繁栄を築くも、太平洋戦争で
実にあっけなく灰燼に帰してしまう。
そんな、祖国を離れて遠く南の島を目指し、現地で生きた日本人たちの物語。
モチーフがわかりやすいので、少しチープに(?)見えがちなところもあるが、
その分、劇作家の(個人的な経験とは別の)私たち日本人の歴史に対する
見方を感じることができた、かな。
登場人物たちは、島から島へ、ずっと旅を続ける。その先で築き上げたものは、
何かのきっかけで一瞬で消えてしまったり、またふりだしに戻ったり。
今回の作品では、そこまでは描かれていなかったが、きっと人々はその後も
旅を続けていくのだろう、と想像してみたり。(初演の作品ではあるらしい)
このフレーズ、「マハーバーラタ」のときも言っていたのだが(笑)、
シルクロードの東の終着地といわれる奈良・平城宮の地で、
朽ちた廃船を模した野外劇場で上演される、流浪する民を描いた芝居。
そんな野外劇場で芝居を観ている自分たちもまた、登場人物たちと同じく、
旅をしている最中なのかもしれない。
希望の旅なのか、不安の旅なのか、それはわからないけど。
そしてなにより、ここで描かれているモチーフ自体が、維新派自身の公演スタイルと
実に重なるものがあり(勿論、彼らの劇場は焼けてしまうわけではないが)、
それが最終公演として、松本氏がずっと上演場所として希望していた
平城宮跡で演じられることにも、アツいものがあった。

最後、少年による「おーーーい」の呼びかけは、一義的には、劇中に登場した、
かつて海外進出した日本人達に対するものであるのだが、それと同時に、我々観客に対する
呼びかけのようでもあり、さらには、亡くなった松本氏に対する我々生きている者側の
呼びかけのようでもあったと思っていて、これまで以上に色んな意味が詰まった
「おーーーい」に少し込み上げてくるものがあった。

松本氏死去からの最終公演ということで、ちょっとひいき目に観てしまった部分が
確実にあるのだが、それを差し引いても、やはり濃厚で素晴らしく、
心に迫ってくるものがあった。
(友人が、「維新派や王者舘を観ると、他の作品を観なくても観劇欲求が満たされる」
という趣旨の発言をしていたのだが、ようやっとその意味が分かった)

月並みな言葉ですが、これまでの沢山の感動、本当にありがとうございました。

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東アジア文化都市2016奈良市 舞台芸術部門 野外舞台公演
維新派「アマハラ」
2016年10月14日~24日 @平城宮跡(東区朝堂院)

脚本・構成:松本雄吉
音楽・演奏:内橋和久
出演:森正吏、金子仁司、井上和也、福田雄一、うっぽ、石本由美、平野舞 
吉本博子、今井美帆、奈良郁、松本幸恵、石原菜々子、伊吹佑紀子、坂井遥香 
松永理央、衣川茉李、平山ゆず子、室谷智子、山辻晴奈、下村唯、大石英史
松井壮大、風速純、久世直樹、瀬戸沙門、日下七海、阿山侑里、岩坪成美、飯島麻穂
佐竹真知子、五月女侑希、手代木花野、中田好美、増田咲紀、南愛美
舞台監督:大田和司 美術:白藤垂人 照明デザイン:吉本 有輝子(真昼)
照明 :PAC West、岩元さやか、吉田一弥、吉津果美
音響デザイン:田鹿充 音響:SHOUT  SE:佐藤 武紀
衣裳 :維新派衣裳部、大形梨恵  メイク:名村 ミサ
宣伝美術:東 學(188) 写真:井上嘉和(井上写真事務所)
ウェブ製作:中川裕司(house-A) 印刷:翔樹
屋台村ディレクター:山本真一 
舞台スタッフ:五十嵐大輔、池田剛、内田欽弥、柏木準人
金城恒次、白藤垂人、羽柴英明、百々寿治
福岡嵐、山本真一、相澤伶美、中西美穂
制作:山﨑佳奈子、清水翼
制作協力:藤原顕太、小森 あや
主催:奈良市「東アジア文化都市2016奈良市」実行委員会
共催:文化庁
製作:維新派、株式会社カンカラ社

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# by yokusang_09 | 2016-10-22 21:26 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

青年団リンク ホエイ「麦とクシャミ」@四天王寺スクエア

c0025481_255620.jpg【あらすじ】(劇団HPより)
《噴火ハ昨昼頃ヨリ勢ヒ弱リ 人畜ニ死傷ナシ 安心セヨ 憶測的流言ヲ慎ムベシ》
1943年の暮れ、洞爺湖のそばのサケやマスが孵化することからフカバと名付けられた村の、のどかな麦畑が突如隆起してきた。
日々20センチずつ、地面はみるみる盛り上がってくる。やがて川は氾濫し、ある家では坂の下にあった隣家が目前にまでせり上がってきた。その村には鉱山から採れた鉄鉱石を室蘭の製鉄所に運ぶための鉄道が走っていた。資源を国内調達しなければならなくなった国にとってその鉄道は生命線であった。軍は鉄道の死守を命じ、軍人、村人、囚人など総出で盛り上がった鉄道の掘り下げ工事を行った。
地面はやがて噴火をはじめ、いくつもの火口をつくると、巨大な溶岩ドームを形成。出来上がった火山はのどかな田園と集落を消滅させた。
戦時下の日本において、この不気味な火山の出現のことは国民が動揺し戦意が低下するという理由で世間には情報を伏せられた。


物語は、終戦近くの北海道。昭和新山の誕生と、その様子を克明に
記録し続けた郵便局長と周辺住民の話。
色々と、とにかく、イマドキな芝居だったなぁっていう印象だった。
青年団出身者らしい芝居だったといえば確かにそうなのだが、
その「らしさ」も含めて現代的。

田舎の郵便局という設定なのだが、舞台美術は(割と)具象ながら、きわめてミニマル。
多分劇場のフロアの色合いとかもあった気がするけど、ミニマルでおしゃれ。
時代は、敗戦色の濃くなる昭和20年。そもそもが窮屈な時代なのに、
のちの噴火へとつながる異常現象が地域には頻発。
普通だったら確実に泣いちゃうし、もっと重苦しい空気のはず。
一応、その設定ゆえの、やはり隠しきれない場のドンヨリさは伝わってくるんだけど、
それでもそこに暮らす人には、そんなことはあまり関係なく(笑)
状況に適当に合わせながら、着実に生きている。
でも、「どっこい生きている!」みたいな感じじゃなくて、もっとDIY的な、
丁寧な暮らしみたいな、そういう感じ。まぁ、ドッコイキャラもいたけどw
そんな、ミニマリズムでライフスタイル系なトーンで描かれる芝居に出てくる方言も、
そのキツさは方言にもよるのだが、土臭いものではなくて、
地方にもこんな面白いものがある!みたいな、なんちゅーか、銀座とか有楽町にある
地方のアンテナショップにある特産品みたいな感じよね。
(関係ないけど、広島弁って和む。)

見せ方次第で、きらきらと洗練されたものにも見えるし、だっさい田舎臭いものにも見える。
東京のアンテナショップにあるものって、地方でしか売ってないものなのに、
同じパッケージだったとしても妙におしゃれに見えたりするから不思議なんですよw
それを、地方の逞しさと捉えるのか、自分の色眼鏡具合を認識するのか、
ディレクションの妙を感じるのか、その辺はさておき、色んな種類の方言が出てきて、
それぞれ喋っていたのだが、それらがむしろスタイリッシュな印象で、
なんかね、いつのまにか、東京・有楽町の交通会館を思い出してたw

って、これ、まとめたら、この芝居、俺の中の印象が、
無印良品+交通会館=有楽町とかそういうことになるんだけど。え、それでいいの?
…まぁ、いいかw 清濁併せて結構そうかも。
これでもかってくらいド田舎を描いていたんだけど、むしろそれが都会的な印象で、
それがある意味で、ありがちな芝居っぽくなくて面白かった。

で、まぁ、あと、10月の火山話は、どーーーしても、御嶽山思い出しちゃうのよね…。
東京にいるときに仕事でも絡みましたし、とにかくあのニュースは衝撃的でした。
火山っていうのは、常時観察が大事なので、まぁ、この方はまさに昭和新山の
ホームドクターだったわけですな。
ちょっと、観客の方も、これを機に、火山のことを気にかけてもらいたいな、とも思う。
最後、御嶽山の話になってますけど、その点についてはあまり気にしないでください…。

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青年団リンク ホエイ
「麦とクシャミ」
(三重公演)
2016年10月14日~16日 @四天王寺スクエア

作・演出:山田百次
プロデュース:河村竜也
出演:中村真生、伊藤毅、緑川史絵、河村竜也、山田百次、宮部純子、朝比奈竜生
照明:黒太剛亮(黒猿) 照明操作:宮下真弥(黒猿) 
宣伝美術:河村竜也 制作:赤刎千久子
企画制作:青年団リンク ホエイ
主催:三重県文化会館、特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ
後援:レディオキューブFM三重

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# by yokusang_09 | 2016-10-14 23:54 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

演劇集団キャラメルボックス「嵐になるまで待って」@三重県文化会館中ホール

c0025481_041746.jpg
【あらすじ】
声優志望のユーリは、テレビアニメのオーディションで見事合格。
その顔合わせで、作曲家の波多野、その姉の雪絵と出会う。
波多野は、雪絵に対し乱暴をしようとした俳優・高杉に対し、「やめろ!」と叫ぶ。
その時、ユーリの耳には、もう一つの声が聞こえた。「死んでしまえ!」という声が。翌日、高杉は行方不明になる。
まさか、本当に死んでしまったのか…。その夜、波多野から電話がかかってくる。イルカのペンダントを拾ったので、取りに来てくれと。それは、元・家庭教師の幸吉にもらったものだった…。

昔から言ってますが、キャラメルボックスは機会を捉えて観るようにしています。
だって、自分の乱れた芝居観を整えてくれるからw
でも、今回は、整えてもらったのは事実だけど、自分の成長みたいなものも少し感じたかな。
成長というか、自分の感覚の変遷、というべきなんだろうか。
変わったことも変わってないことも含めて、少しだけだが、俯瞰的に振り返っていた。

「嵐になるまで待って」は往年のレパートリーなのですが、
実は話の中身については殆ど知りませんでしたw
何度か再演しているイメージはあったんですけど、僕にとってのキャラメルボックスって、
「広くて素敵な宇宙じゃないか」とか「素敵なクリスマスの作り方」とか
その辺なのよね。まぁいいんですけど。
ちなみに、今回が5回目の上演。そしてなんか地方を回っているらしく、
東海地方は春日井と津ということで、三重県在住の友人と一緒に津で観たのでした。
地方公演は、がっつりのファンが少ないので気持ち的に結構静かにみられるのが
よいと思っているのですが、今回はちょっと客席が静かすぎたかな…。
もっと高校生が観にきてると思ったんだけど、あんまりいなかったような気がするし…。
まぁ、ただ、西川さんは出ていたけど、あとは結構世代交代が進んでるのか、
大御所少なめみたいな感じだったので、そういうのもあったのかもしれない。

久しぶりに観て思うけど、作品としては実にキャラメルボックスらしい作品。
冒頭は、むしろ客席のテンションの低さとか、久しぶりだったのもあるけど、
実はあのタイプの演技は元々苦手だったのだが(←こういうことが言えるようになった)
西川さんのギャグシーンも、少しついていけなかった部分があったことは否定できなかった。
でも、ストーリー運びは上手いし、役者の身体も緩急しっかりしているし、安定さと
洗練されたアーバンな空気感は健在で、知らず知らずのうちに、
しっかり心掴まれてしまった。後半の目まぐるしいまでの物語の展開スピードなんかも、
芝居書く人が書いた小説っぽいのだが(と、個人的に思っている)、
それがまた舞台化されると、こうなるんだなぁ、なんて勝手に噛みしめてみたり。
ホテルの屋上から飛び降りようとする幸吉君を止めようとして、
出せなくなっていた声が復活するユーリの場面とか幸吉君の
「まだ、好きじゃない!これから好きになるんだ!」のくだりとか、
まぁ、私も年増なのでちょっと想像つくところもあるし、そのセリフ、
成井豊だなぁとか思いつつも、まんまと感動しちゃって、
ウルッとまではなくても、ジーンときてしまった。…整えられてますねw

あと、これも毎回言ってるけど、役者がうまいのよ。特に大内さんに関しては、
殆ど声を発さないなか、弟が亡くなったときの鈍い慟哭とかかなり衝撃でした。
本当に聴覚障害のある人のようだったし、あれほど客席にまで気持ちが飛んでくる演技に
出会ったのも、もしかしたら結構久しぶりなのかもしれない。
あと、幸吉役の一色さんは、ふつーにキャラメルの人だと思ってたら客演で驚いたw

以前よりも色んなジャンルに触れるようになって、原点回帰的に振り返ったとしても
オールオッケーなわけでもなく、とはいえ、それらが自分のベースになっていて、
今現在の私個人の諸々の感覚というのは、やっぱりそこを基盤にして
形成されているものなんだな、
とか、そんなことを帰りの電車の中でぼんやりと考えたりしておりました。

いや~、整った!(笑)
すごく素直に夢中になっちゃった!

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キャラメルボックス 2016グリーティングシアター Vol.3
「嵐になるまで待って」
(三重公演)
2016年10月10日 @三重県文化会館中ホール
脚本:成井豊
演出:成井豊+有坂美紀
出演:原田樹里、一色洋平、鍛冶本大樹、岡内美喜子、久保貫太郎
   山崎雄也、木村玲衣、関根翔太、毛塚陽介、西川浩幸
美術:秋山光洋 照明:松本大介 音楽:早川毅 スタイリスト:黒羽あや子 
ヘアメイク:山本成栄 小道具:高庄優子 舞台監督:矢島健 
手話指導:三浦剛、忍足亜希子

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# by yokusang_09 | 2016-10-10 00:00 | 芝居を観てきた2016 | Comments(2)

てんぷくプロ「トランジット・ルームii」@七ツ寺共同スタジオ

c0025481_0342198.jpg【あらすじ】
エジプト周遊8日間の旅を終え帰国の途につくパック・ツアーの一行。トランジットのカイロ国際空港では機材トラブルと告げられたまま搭乗をもう4時間も 待っている。頼りのはずの添乗員はなんだかあてにならず、何の情報もなく深夜になってしまった・・・。
2001年にてんぷくプロで上演した「トランジット・ルーム」を大幅改稿した2016年バージョン。この15年でエジプト周辺をめぐる国際情勢は大きく変化し、飛行機待ちの人々の一夜も脳天気ではいられない!


所属されている役者さんの個人の活躍は何度も観たことあるのですが、実はカンパニーの公演は初めて。
名古屋のかっこいい大人達の本気の遊び、って感じでした。
そりゃあもう、熟練の演技がかっこいいんだけど、でも特定世代向けってわけではなくて、
老若男女に受け入れられるような、茶目っ気もあったりで。
色々言ってるけど、みんなひっくるめて自然体なところがかっこいい。
自然体だからこそ、実はいろんな年代の客演さんもいたのだが、その混ざり具合も
これまた自然体で、演出的な部分以上に、一つのカンパニー(座組、というよりも)としての
一体感を形成していた印象を受けました。またそれも、客にとっては心地よい。
そういえば、ダンス、振付が服部さんなんですな。(振付の内容が意外でしたけど)
入馬券さんの身体のしなやかさは素敵だった。セクシー!

物語は、エジプトの空港で足止めを食らう観光ツアー客。
前日にハトにあたったらしく、みんな調子悪そうだし、長時間の足止めにいイラついている。
(ハトは私の知人でエジプトで食べた人間の大半は腹痛を起こしている。)
不安な気持ちで搭乗できるのを待っている客たちの、それぞれの生き様が明らかに。
海外旅行って、同行者と長時間一緒にいるし、やはり疲れてきてイライラしてきません?
まぁ、そこにちょっと気づいてすぐにフォローすればいいんですけど、そんな自分に
罪悪感感じたりすることもあるわけで。でも、そういうの通じて、距離感の取り方とか
わかったりするよなぁ、とか思うのね。なんか、あのエジプトの空港でのトラブルという
場面での人間模様を観ながら、そんなことをぼんやりと考えていて、
最終的には海外旅行行きたいな~って思ってましたw
(ちゃんと行く予定をもって「地球の歩き方」買いたい。)

おまえ、そんなのただの個人の所感だがやw って感じですけど、なんかそういうのを、
月の砂漠の曲に合わせて遊ばれたり、「地球の歩き方」朗読されたりなんかしていると、
どういうわけか、優しく入ってくるわけですよ…。
南砺も表現しがたいのですが、そのあたりの人間の気持ちの複雑さみたいなものが
感じられたのもあると思うんだけど。こ
の1年半ほど、自分でもよくわからない時間の使い方をしているなぁ…、悪い意味で
生産性に乏しくただ時間を浪費しているなぁ、とか思うことが結構ありまして、
たまにゃぁ、どんと海外とか行って、楽しく財布の中身を浪費したり、
色んな刺激受けたりしたいなぁ、とか思ったりするわけでして。
登場人物たちも、エジプトという異国の地で、自己が抱える諸々のことに
向き合っていたわけですが、わたしもちょっと命の洗濯じゃないし、
「自分探し」ほど張り切ったものでもないですけど、旅先でちょっと
自分のことや周りのことを考えたりしたいなぁ、なんて思ってました。
すぐ居眠りしちゃうけど。おれ。そういう時間があると。

すんません、芝居そのものより、芝居から想起された私の随想になってますね…。

----------------------------------------------------------------------------------------
皆様と共に走るてんぷくプロ 第38弾公演
「トランジット・ルームⅱ」
2016年9月29日~10月2日 @七ツ寺共同スタジオ

作:菊永洋一郎
演出:いちじくじゅん
出演:いちじくじゅん、岡本理沙(星の女子さん)、うえだしおみ、斉藤やよい、小熊ヒデジ、
二宮信也(スクイジーズ)、喜連川不良、美月ノン(劇団テアトロ☆マジコ)、くらっしゅのりお
YA-SU、ジル豆田、谷内範子(座★NAGAKUTE)、滝野とも、入馬券、矢野健太郎      
照明:巽悟狼  音響:鈴木寛史  振付:服部哲郎(afterimage) 
舞台美術:日比野工務店 衣裳:いしぐろひろこ 宣伝美術イラスト:あいまいもこ 
山本麦子 

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# by yokusang_09 | 2016-10-01 21:17 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)

perky pat presents「霊長類 南へ」@七ツ寺共同スタジオ/愛知県芸術劇場小ホール

c0025481_172326.jpg[原作あらすじ]
米ソ冷戦の中、ひょんなことから発射された核ミサイルが、世界核戦争を引き起こす。
そんな中、人々はどんな行動を起こすのか。 終末に向かう人間の姿をシニカルに描き出す。


七ツ寺バージョンと芸文バージョンと両方観てしまった。
が、これは個人的には両方観て正解だった、というか両方観たからこそ
色々と納得いった感じだった。強いていうなれば、七ツ寺バージョンは原曲で、
芸文バージョンはセルフリミックスのような感じ。
同じ戯曲ではあるのだが、割と戯曲どおり?に演じていた風の七ツ寺バージョンに比べて、
芸文バージョンは、途中でダンスや映像が入る分、台詞が大幅に削られていたり、
逆に追加されたシーンがあったり。時間も、3/4弱程度になっていたし。

正直に言うと、全体的には芸文バージョンの方が好きだったのだが、
でもそれは、七ツ寺バージョンを観ているからこそ、そのアレンジが楽しめた
というところが大きいのかもしれない。
とはいえ、ダンスを含むパフォーマンスでまとめたシーンについては、
もうちょっと台詞があってもよかったかも(笑)
というのも、パフォーマンスのシーンの尺が、思っていたよりもずっと長くて、
その分、やはり粗が目に付いてしまったので。別にダンスのクオリティを求めて
芝居を観てるわけではないし、ダンスのレベルについてとやかく言えるほど
詳しくないのだが、でもちょっと気になったかな…。
(いかんせん、振付の方が同じ劇場で踊っているのを観たことがあるもんですからw)
でも、群像感は芸文バージョンの方がずっと強くて、個人的には、
それが原作のイメージに合致したのだが。

原作は冷戦時代に書かれた筒井康隆の小説。
最近公開された映画「シン・ゴジラ」と似ている、というコメントもあるようだが、
(原作の方がずっと前なのだがw)群衆のパニックになる様子や、首相の乗ったヘリが
墜落して死亡するという場面は同じなのだが、この作品(小説・演劇)の方が、
根っこの部分はよっぽど悲惨だよなぁ…なんて考えていた。
日本(というか東京)には核爆弾は1つも落とされていないのに、
東京の街は荒廃し、人々はどんどん死んでいって、それはなぜかといえば、
絶望した人たちが殺しあったり、「このままだと死ぬかも」と思い逃げ惑う人々が
パニックになって死んでいく。
つまり、何も実害がないのに勝手に騒いで死んでいくわけで。
筒井康隆のシニカルな視点が冴えわたった作品ということなのだろうが、
あんまり言いたくないけど、パニックという点では似たようなことが
つい数年前にもあったよなぁ…。
いつ何時も冷静にありたい(焦らず正しく慌てる、とでもいえばいいのか)と思う一方、
実際にあんなことが起きたとき、自分の理屈化できない生への執着が、
どの程度顕わになるのかといったことも、皆目見当がつかず、(正直、SNS情報が
削除できれば安心して死ねるのではないか、とか思っているw)最近なんとなく、
死にたいわけじゃないけど、自分の死に際について想像するが多い自分としては、
劇場を出てから少し考えてしまった。あと、危機管理的にも、少し(笑)

---------------------------------------------------------
perkey pat presents 10&1
あいちトリエンナーレ2016パートナーシップ事業
「霊長類 南へ」

原作:筒井康隆
脚本:瀬辺千尋 
構成・演出:加藤智宏
出演:石川明弘(劇団ノヴィス)、今池ヴァイオレット、上田勇介(電光石火一発座)、
大野ナツコ、雷門福三、川瀬結貴、榊原耕平(よこしまブロッコリー)、
篠塚将宏(劇団ゼロ)、白木ちひろ、杉浦真子、とおやま優子(劇座)、生瀬和歌、
南立敬(劇団翔航群)、にへいたかひろ(よこしまブロッコリー)、二瓶翔輔、
羽多野卓(巣山プロダクション)、早川綾子(ブリッジプロモーション)、
原みなほ(劇団翔航群)、久川德明(劇団翔航群)、深見優、
藤村昇太郎(※七ツ寺公演のみ)、堀伸夫、松田泰基(劇団翔航群)、
みなみりな(劇団翔航群)、木木リョウジ(劇団翔航群)、山形龍平(タツノオトシゴロ)、
山口純(天然求心力アルファ)、山本義尚(劇団さらすば)、吉森治(試験管ベビー)
照明:坂下孝則(藤井照明) 照明オペ ※七ツ寺公演のみ:巽悟狼
美術:永澤こうじ 音響:間瀬卓哉(A.S.B Sound) 衣装:木場絵里香
小道具:服部道和、ハラミナホ(劇団翔航群)音楽:小野浩輝  
振付:服部哲郎(afterimage) 映像 ※芸術劇場小ホール公演のみ:浜嶋将裕
演出助手:森秋音(ヨテラシイチ) 制作:佐和ぐりこ(オレンヂスタ) 
チラシ題字:石崎幸子 チラシデザイン:吉村桜子

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# by yokusang_09 | 2016-09-24 17:55 | 芝居を観てきた2016 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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