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庭劇団ペニノ「地獄谷温泉無明ノ宿」@森下スタジオ

c0025481_0535399.png実はペニノ初見だったんです。
2年以上本公演がなかったらしいので、
まぁ、仕方がないと言えば仕方がない(のか?)。

第一感想としては、ちょっと怖い昔話を見たような、
何か見ては行けないものを垣間見てしまったような、そんな気分だった。
そして、登場人物の業深さや生命力、単純に言い表すことのできない心の
動きを見せられたのと同時に、自分たちも向こう側から見られているかのような気分。
ぶっちゃけてしまうと、小人症の父役だったマメ山田の存在感が、
自分の中ではかなり大きい。そもそも、あんなに近い距離で
あんなに台詞喋っているマメさんみたの初めてだったのだが、実は、
その身体的特徴を、自分自身としてどう捉えていいのかわからなかったんです。
だって、なんか、見せ物小屋みたいなシーンで出てきたりとか、
今まで観た姿ってそういう場面が多かったから(笑)
冒頭、おばあちゃんが、父親に対して拝むシーンがあるんですけど、
まぁ、結構それに近い(笑)

バスもまともな本数が走っていないド田舎の名もなき湯治宿と、
そこに集う人々の妙に濃密な関係性。それに対して、東京から奇妙な親子が
やってきたという事実と、時々出てくる「新幹線」という単語が、印象的だった。
人形遣い親子と新幹線は、どちらも外部からやってくる異質なものであり、
そして、宿と人々に新風を吹き込む。それは、これまでの均衡なり秩序なりを
壊すものであると同時に、新しいものも生み出していく。
こういうの、なんて言えばいいんでしょ。
スクラップ&ビルド、ではないと思っとるけどw

それにしても、ほとんど事前情報ナシに観てたんですけど、
あの超絶リアルなしかも回転舞台には本当に驚いたし、
役者も上手下手を超えたリアリティというか、深みがすごい。
肌を見せるとすぐに「体当たりの演技」とかいうのイヤなんだけど、
あれはまさに、その点も含めて「体当たりの演技」(イマイチこの用語の
定義がわからんのだが)であったと言っていいのかな。
役者が、テキストだけじゃなくて、リアルな身体で語っていたな、という印象でした。

以上。

-------------------------------------------------------------------
庭劇団ペニノ 新作公演 「地獄谷温泉無明ノ宿」
2015年8月27日~30日 @森下スタジオ

作・演出:タニノクロウ
出演:マメ山田、辻孝彦(劇団唐組)、飯田一期、日高ボブ美(ロ字ック) 
久保亜津子、石川佳代、森 準人
声の出演:田村律子
構成:玉置潤一郎、山口有紀子、吉野万里雄
美術:稲田美智子  照明:阿部将之  音響:佐藤こうじ
舞台監督:久保勲生  演出部:河合達也  演出助手:松本ゆい
音楽監督:奥田祐  胡弓指導:川瀬露秋  宣伝デザイン:奥秋圭
影絵・切り絵:チャンキー松本  制作助手:北澤芙未子  制作:小野塚央
企画・製作:庭劇団ペニノ  主催:庭劇団ペニノ/合同会社アルシュ
共催:公益財団法人セゾン文化財団
助成:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
文化芸術振興基金

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by yokusang_09 | 2015-08-28 16:39 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)

ナカゴー「率いて」@名古屋市演劇練習館アクテノン リハーサル室

c0025481_1731175.jpg2月に町屋でほりぶんの公演を見てから、ぜひナカゴーの本公演も観てみたいなぁ、と思っていたところ、まさかの名古屋公演。こいつは観にいかないわけにいかんでしょ!
とはいえ、あまりナカゴー本体に対する事前知識はなかったので、いったいどんなモンなのかは全く知らず。

なんかこの時期らしく、一応幽霊のお話。野鳩と合同公演していたりした過去があるだけのことはあって、ちょっとテイストとして似ているかなー、って感じだったんだけど、もう少し若さというかストレートさがある気はしました。それでもなかなかにシュールでしたけど。

隣家の幼くして亡くなった子供の幽霊が、力ずくで母親と対面してちょっと感動シーン風になってから、果たしてどう展開していくのかと思ったら、まぁ、よくよく考えるとそうなんだろうけど、そんなに攻めてくるか!って勢いでハチャメチャが始まる(笑) 
あぁ、ほりぶんでも観ました、この流れ。直前に噂を聞いてもしやと思っていたが、やっぱりこのパターンだったのか!

人形とマイクのシーンが長らく続いていたので、音量的には騒がしいものの、個人的にはハチャメチャ感が薄らいでいたかなぁ、って気もしておりましたが、無駄に下ネタ連発とか面白かったですw 

てゆーか、あれ、やっぱり赤羽辺りの設定なんだろうね。演劇における荒川を越えた先の埼玉県の川口っていうのは、共通認識として異境の地の扱いとして定番なんだろうか(笑)
確かに、川向こうの葛飾区ではインパクトないし、江戸川よりも荒川の方が何となく面白いと言えば面白いような・・・。よくわからんけど!(毎日、隅田川と荒川と中川と江戸川を越えていた人の意見)
他にも、ちょこちょこと東京ローカルネタが差し挟まれていたんですけど、大して反応がなかったのは、やっぱり名古屋だからしょうがないですかね。個人的には富士そばの社長が演歌作ってるのくだりは面白かったんですけど。(割とよくお世話になってましたので。余談ですけど、今、うちの近所に欲しいお店ナンバーワンは富士そばです。)

ひとつひとつ積み上げた静かめな会話劇ももちろん面白いんですけど、どこか向こう側にイっちゃったようなこういう芝居も、実のところかなり好きなんだなぁ、って改めて認識しました。うんうん。(かつて求めていた「どっひゃー」って感じの芝居、と大枠では同じ)
でも、当たり前のことですけど、普通の会話なり舞台上のコミュニケーションがきちんと成り立ってこその、このキチガイっぷりなんですけどね。個人的には父親役の演技の安定感が印象に残っております。

以上。

-------------------------------------------------------
ナカゴー 第12回公演
「率いて」
(名古屋公演)2015年8月15日~16日
@名古屋市演劇練習館アクテノン リハーサル室
作・演出:鎌田順也
出演:川崎麻里子、篠原正明、鈴木潤子、高畑遊、日野早希子

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by yokusang_09 | 2015-08-16 17:26 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)

地点「茨姫」@愛知県芸術劇場小ホール

c0025481_17234237.jpg
AAF戯曲賞受賞作品の上演。まぁ、これまでもあったモノなのですが、今回はちょっと趣が違うような。演出が、京都の劇団である「地点」の三浦さんで、なんというか、「地点」が前面に出てる芝居として、上演されるようだったので。(これまでも演出が名古屋以外で活動している人だったことはあった)

私もそれなりに頭の固い人間なので、「え!戯曲賞取った作品の上演会なのに、テキスト大幅に変えちゃうようなやり方していいの?」とは思いましたよ(笑)まぁ、でも、気になるモンは気になるし、妙に義理堅く(?)やってもらうよりは面白いモノ観たいから、とりあえず行きますよね。てか、立て付けとか、そういう本筋と関係のないことで
揉めるの最近嫌いなのよ・・・。

改めて思ったんですけど、三浦さんのあの手法というのは、テキストが共有されていてナンボなんですね。今回は戯曲賞受賞作品ということで事前にあらすじとあわせてテキストが公開されていたからこそ、これができるのかな、と。もちろん知らなくても、察しがよければなんとかなるかもしれないけど(割とちょこちょこと説明的な台詞は活かされていたので)、それでも、さすがにあらすじ知らないと厳しいモンはありますな。
(そういう私は、ロビーにある脚本のあらすじを開演前に読みましたw)

ストレートに演じられた作品を見たことがないので、本作品との対比のしようがないのですが、個人的には演出家の持ち味と、戯曲の世界とが調和していて、舞台上に流れる空気感が心地よかったです。元々の戯曲の流れをブッ壊しすぎず、でも明らかに地点の作品だとわかるアイコニックな部分もしっかりありつつ、でもそれが決して「イジリまくった」とかってよりは、割と自然体であの空気感に至ったのかな、って感じですかね。
水族館の中だったり、夢の中だったり、意識も空間も、ふわり・グニャリと、飛び越えたり引っかかったりしながら移っていくこの作品に、あの手法が驚くほどマッチしておりました。ファンタジーの世界ではあるものの、実は誰にでも起こりうる自称やら感情やらについて、直接意識に訴えかけられるような、そういう少し不思議な感覚、といえばいいのかしらん。

戯曲賞受賞作品の上演というタイミングで、演出家が自分の色をしっかり出そうとしている時点で、前述の批判も折り込み済みでこの作品だったんだろうな、って気がする。個人的には、演出の今回の腹の括り方にはちょっと惚れましたw

何はともあれ、あれこれ理屈抜きに、楽しかったし面白かったですよ。

---------------------------------------------------------------------
第14回AAF戯曲賞受賞作
「茨姫」
2015年8月13日~15日 @愛知県芸術劇場小ホール

作:水都サリホ
演出:三浦基(地点)
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、河野早紀、小林洋平、田中祐気
プロダクションマネージャー:世古口善徳* 舞台美術:長田佳代子
照明デザイン:藤原康弘 照明オペレーション:畔上康治*
宣伝美術:松本久木 制作:小森あや、田嶋結菜、吉安恵子*、村松里実*
広報:辻本哲朗* 制作統括:山本麦子*(* 愛知県芸術劇場職員)
助成:平成27年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
主催・企画制作:愛知県芸術劇場(公益財団法人愛知県文化振興事業団)
制作協力:合同会社地点

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by yokusang_09 | 2015-08-13 23:17 | 芝居を観てきた2015 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

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