NODA・MAP「足跡姫 ~時代錯誤冬幽霊~」@東京芸術劇場プレイハウス

c0025481_18181561.jpg実は今回も2回観劇してしまったのですが…。
なんか勢い余ってチケット2枚取ってしまってw
でも、1階席と2階席だったので、見え方が違ってよかったです。
実は芸劇2階席は初めてだったのですが、すごく見やすかったし、
今回の芝居は2階席も◎な作りだったので。

中村勘三郎へのオマージュ作品で、時代劇ということだけの前提知識だけで劇場に向かったのですが、んで、劇場についてから「ああ、もうちょっと前提知識入れとかないとマズいよな、野田作品だし」と思ったのですが(笑)、今回はあんまり必要なかったですね。この2つの前情報だけで十分でしたw

中村勘三郎や坂東三津五郎に対する野田秀樹のオマージュであり、弔辞であり、舞台表現者として残された表現者としての決意であり。とにかくそういう作品です。その一言に尽きる。

でも、その表現者としての決意、というのは、戯曲だけでなく、スタッフワーク的にも感じるものがあったりしまして。
何となくですが、過去あまり日の目を見なかった(のかな?)表現だったり、どちらかというとイマイチだった印象のあった表現ぶりが結構再登場していたような印象があったのですが、今回はその辺がしっくりきてたんですわ。
例えば八百屋舞台で、床にシートを敷いて文字や絵を描く、というのは「ザ・キャラクター」で改修前の芸劇でやっていたことなのですが、個人的には、ぶっちゃけ少しイマイチだったんですよ…(笑)ただ、あれはハコが悪かったと思っているのですが。それが今回は、描いたものを吊るす、という手法をとることで、ちゃんと消化できていたなぁ、と思ったり。
あと、何となくなのですが、ラストシーンなんかは、何故かNODA・MAPではなく新国立劇場で再演されていた「透明人間の蒸気」を連想させる感じでしたし。(これ、わしの周りで観てた人皆無なんです…)
そして何より、時代劇という話でしたが、確かに時代劇なんだけど、野田版歌舞伎っぽいのよね、作りが。野田歌舞伎を、NODA・MAPでやってみた、みたいな感じが、やる予定あったのか知らないですけど、勘三郎と演れなかった、野田版歌舞伎の4作品目みたいなつもりだったのかなぁ、とか。

…まぁ、すべて私が超個人的に勝手に想像したことなので、実際にそういう意味があったのかは知りませんが。(たぶん、別にそんな意味合いはないと思うw)

もう少し、2人の歌舞伎役者についての知識なり思い入れなりがあると、もっと違ったものが見えてきたのかもしれませんが、ごめんなさい、二人とも舞台で観たことはあるのですが、自分自身、歌舞伎にはとんと疎いもんですから…。
ただ、その辺ことが詳しくなくても、ラストの宮沢りえ演じる三、四代目出雲阿国の踊りという表現に対する気概と消えゆく肉体の儚さ、そして妻夫木聡演じるサルワカの長台詞には、野田秀樹の中村勘三郎に対するオマージュと、残された表現者としての決意というものが、これでもかと感じられ、やっぱりグッとくるものがあるわけです。そして、客席にいる私たちだって、「形態の残らない・肉体を使う芸術」である舞台での表現を後世に残していく担い手なわけです…。
うん、やっぱり舞台が好きだわ、俺。

ついつい思い出していた「透明人間の蒸気」(再演)の時も主演でしたが、今回の主演が宮沢りえなのはしっくり。なんちゅーか、翻弄されキャラとあわせて、この年齢になってどっしりとした落ち着きのようなものもあって、足跡姫に憑りつかれる、という難しい場面をしっかり演じ切っていた印象でした。
中村扇雀って、女形の印象が強かったんですけど、今回は女形はなくて、役人を演じまくってましたね。みんな同じようでみんな違っていて、なんちゅーか、この作品の「野田版歌舞伎」感を一手に引き受けていた感じ。
あと、野田さん活躍してたけど、なんか、途中から、腑分けものとしての演技が、何かを連想させるなぁ、と思っていたのだが、なんか、テンション的に平野レミみたいだったんだけど、気のせいですかね…(笑)

--------------------------------------------------------------------
NODA・MAP 第21回公演
「足跡姫 ~時代錯誤冬幽霊(ときあやまってふゆのゆうれい)~」
2017年1月18日~3月12日 @東京芸術劇場プレイハウス

作・演出:野田秀樹
出演:宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太、佐藤隆太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀、野田秀樹
秋草瑠衣子、秋山遊楽、石川朝日、石川詩織、大石貴也、上村聡、川原田樹、末冨真由
鷹野梨恵子、手代木花野、土肥麻衣子、西田夏奈子、野口卓磨、野村麻衣、花島令、福島梓
本間健太、前原雅樹、松崎浩太郎、的場祐太、モーガン茉愛羅、吉田知生、吉田朋弘
美術:堀尾幸男  照明:服部基 衣裳:ひびのこづえ
作調:田中傳左衛門 サウンドデザイン:原摩利彦 音響:zAk
振付:井手茂太 映像:奥秀太郎 美粧:柘植伊佐夫 舞台監督:瀬﨑将孝
協賛:住友生命
共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
主催・企画・製作:NODA・MAP

[PR]
by yokusang_09 | 2017-03-04 18:15 | 芝居を観てきた2017 | Comments(0)


生きて名古屋に帰って来たよ。


by yokusang_09

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

おしらせなど

☆気軽にコメントしてちょお
*エキサイトIDをお持ちでない方はコメントを入れるときに、ご自分でお好きなパスワードを入力してください。

☆記事の内容に関係のないコメント・トラックバックはこちらの判断で削除させていただく場合があります。

☆現在、スパム対策として、当ブログの記事にリンクのないTBを拒否する設定にしています。(エキサイトブログはリンク無しでも可)。

お気に入りブログ

フランス落書き帳
広島きのぴーワールドヽ(...
勝手気ままに書き綴りたいこと
おてんば日記~~魅惑のゲ...
パルケのひとりごと
やっとかめ どっとこむ
北欧建築ゼミ アアルト
グッドデザイン フォー ミー
龍眼日記 Longan...
smilecircle
近代建築ゼミ Moder...
-since 1984-...
ユロ*グラフィック ニュ...
メンズファッション塾-ネ...
コペンハーゲン mell...
青山おしゃれ古着店
バンコク mellow ...
グッドデザインニューヨーク
橙通信/堀江宏樹ブログ
WITH LATTICE

カテゴリ

全体
ナゴヤだがー。
芝居を観てきた2017
芝居を観てきた2016
芝居を観てきた2015
芝居を観てきた2014
芝居を観てきた2013
芝居を観てきた2012
芝居を観てきた2011
芝居を観てきた2010
芝居を観てきた2009
芝居を観てきた2008
芝居を観てきた2007
芝居を観てきた2006
芝居を観てきた2005
映画を観てきた。
ファッション
多事争論@ナゴヤ
探検・発見@ナゴヤ
のみくい@ナゴヤ
おでかけ@ナゴヤ
アイチだがね。
物欲との死闘
ギフもええよ。
ナガノの近く。
よそんとこ
たびにでたがね。
よくさん日記
芝居稽古日誌
東京暮らし
このブログのこと
未分類

最新のコメント

>やっとかめさん ..
by yokusang_09 at 21:51
新しいPENTAX、いい..
by yattokamedagaya at 16:52
>秋津さま 私も初めて..
by yokusang_09 at 23:40
ご来場ありがとうございま..
by 秋津ねを at 18:23
>やっとかめさん ..
by yokusang_09 at 21:58
記事とは直接関係ないんで..
by yattokamedagaya at 14:23
>やっとかめさん ..
by yokusang_09 at 00:43
別の回転レストランに、昔..
by yattokamedagaya at 16:17

最新のトラックバック

物質文明、情報社会と融合..
from dezire_photo &..
ヤング≒アダルト
from 龍眼日記 Longan D..
ヒミズ
from 龍眼日記 Longan D..

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...

タグ

(170)
(139)
(50)
(48)
(39)
(37)
(34)
(28)
(20)
(20)
(20)
(14)
(14)
(9)
(8)
(7)

検索

最新の記事

佐久島で開催のオールナイト映..
at 2017-10-12 01:35
ぼくのデジタル一眼レフデビュ..
at 2017-09-28 01:14
日本総合悲劇協会「業音」@東..
at 2017-09-13 22:45
八月納涼歌舞伎第三部「野田版..
at 2017-08-17 23:39
少年王者舘「シアンガーデン」..
at 2017-08-10 22:00
落ち着いて物事に向き合えない。
at 2017-08-09 00:28
第七劇場「人形の家」@三重県..
at 2017-07-16 23:56
公演のご案内(衣装として参加..
at 2017-06-18 15:33

ブログジャンル

つぶやき
演劇