演劇集団キャラメルボックス「嵐になるまで待って」@三重県文化会館中ホール

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【あらすじ】
声優志望のユーリは、テレビアニメのオーディションで見事合格。
その顔合わせで、作曲家の波多野、その姉の雪絵と出会う。
波多野は、雪絵に対し乱暴をしようとした俳優・高杉に対し、「やめろ!」と叫ぶ。
その時、ユーリの耳には、もう一つの声が聞こえた。「死んでしまえ!」という声が。翌日、高杉は行方不明になる。
まさか、本当に死んでしまったのか…。その夜、波多野から電話がかかってくる。イルカのペンダントを拾ったので、取りに来てくれと。それは、元・家庭教師の幸吉にもらったものだった…。

昔から言ってますが、キャラメルボックスは機会を捉えて観るようにしています。
だって、自分の乱れた芝居観を整えてくれるからw
でも、今回は、整えてもらったのは事実だけど、自分の成長みたいなものも少し感じたかな。
成長というか、自分の感覚の変遷、というべきなんだろうか。
変わったことも変わってないことも含めて、少しだけだが、俯瞰的に振り返っていた。

「嵐になるまで待って」は往年のレパートリーなのですが、
実は話の中身については殆ど知りませんでしたw
何度か再演しているイメージはあったんですけど、僕にとってのキャラメルボックスって、
「広くて素敵な宇宙じゃないか」とか「素敵なクリスマスの作り方」とか
その辺なのよね。まぁいいんですけど。
ちなみに、今回が5回目の上演。そしてなんか地方を回っているらしく、
東海地方は春日井と津ということで、三重県在住の友人と一緒に津で観たのでした。
地方公演は、がっつりのファンが少ないので気持ち的に結構静かにみられるのが
よいと思っているのですが、今回はちょっと客席が静かすぎたかな…。
もっと高校生が観にきてると思ったんだけど、あんまりいなかったような気がするし…。
まぁ、ただ、西川さんは出ていたけど、あとは結構世代交代が進んでるのか、
大御所少なめみたいな感じだったので、そういうのもあったのかもしれない。

久しぶりに観て思うけど、作品としては実にキャラメルボックスらしい作品。
冒頭は、むしろ客席のテンションの低さとか、久しぶりだったのもあるけど、
実はあのタイプの演技は元々苦手だったのだが(←こういうことが言えるようになった)
西川さんのギャグシーンも、少しついていけなかった部分があったことは否定できなかった。
でも、ストーリー運びは上手いし、役者の身体も緩急しっかりしているし、安定さと
洗練されたアーバンな空気感は健在で、知らず知らずのうちに、
しっかり心掴まれてしまった。後半の目まぐるしいまでの物語の展開スピードなんかも、
芝居書く人が書いた小説っぽいのだが(と、個人的に思っている)、
それがまた舞台化されると、こうなるんだなぁ、なんて勝手に噛みしめてみたり。
ホテルの屋上から飛び降りようとする幸吉君を止めようとして、
出せなくなっていた声が復活するユーリの場面とか幸吉君の
「まだ、好きじゃない!これから好きになるんだ!」のくだりとか、
まぁ、私も年増なのでちょっと想像つくところもあるし、そのセリフ、
成井豊だなぁとか思いつつも、まんまと感動しちゃって、
ウルッとまではなくても、ジーンときてしまった。…整えられてますねw

あと、これも毎回言ってるけど、役者がうまいのよ。特に大内さんに関しては、
殆ど声を発さないなか、弟が亡くなったときの鈍い慟哭とかかなり衝撃でした。
本当に聴覚障害のある人のようだったし、あれほど客席にまで気持ちが飛んでくる演技に
出会ったのも、もしかしたら結構久しぶりなのかもしれない。
あと、幸吉役の一色さんは、ふつーにキャラメルの人だと思ってたら客演で驚いたw

以前よりも色んなジャンルに触れるようになって、原点回帰的に振り返ったとしても
オールオッケーなわけでもなく、とはいえ、それらが自分のベースになっていて、
今現在の私個人の諸々の感覚というのは、やっぱりそこを基盤にして
形成されているものなんだな、
とか、そんなことを帰りの電車の中でぼんやりと考えたりしておりました。

いや~、整った!(笑)
すごく素直に夢中になっちゃった!

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キャラメルボックス 2016グリーティングシアター Vol.3
「嵐になるまで待って」
(三重公演)
2016年10月10日 @三重県文化会館中ホール
脚本:成井豊
演出:成井豊+有坂美紀
出演:原田樹里、一色洋平、鍛冶本大樹、岡内美喜子、久保貫太郎
   山崎雄也、木村玲衣、関根翔太、毛塚陽介、西川浩幸
美術:秋山光洋 照明:松本大介 音楽:早川毅 スタイリスト:黒羽あや子 
ヘアメイク:山本成栄 小道具:高庄優子 舞台監督:矢島健 
手話指導:三浦剛、忍足亜希子

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by yokusang_09 | 2016-10-10 00:00 | 芝居を観てきた2016 | Comments(2)
Commented by yattokamedagaya at 2016-11-11 14:23
記事とは直接関係ないんですが、いつもここにある
芝居のポスター(かフライヤー)を見て
好きなようにデザインできていいなぁ、と思っていました。

うちの客の場合、例えばこのポスターのタイトルだけで
「バラバラで読めない。何で紙からはみ出しているんだ?
絵と重なっている部分は離せ。明朝よりゴシックにしろ」
これくらいのことは言ってくる人がいますよ。
説明しないとわからん人には説明できないし。機会もないし。
そんな人が年々増えてくるんですよ。
もうクリエイティブじゃなくて、クリエイターごっこのお手伝い。
風俗営業の方が近いです(笑)。
Commented by yokusang_09 at 2016-11-15 21:58
>やっとかめさん

そういう注文を付けている人を近くで見たことがあるので、なんというか、クライアント側ですけど、デザイナーさんの気持ちわかります(笑)
確かに芝居のチラシはデザインは(予算的に許せば)自由かもしれないですね。紙の使い方ひとつとっても。お芝居って予告編があるわけでもなく、チラシがかなりの重要度を占めているので、このチラシで興味をもってもらうための必死さ、みたいなものからくる自由度、なんですかねぇ、とか勝手に思ってます。
(まり広告デザイン詳しくないので、結構知ったかぶりな感じかもですが…)


生きて名古屋に帰って来たよ。


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